見出し画像

2023年4月

 2020年9月から認定NPO法人テラ・ルネッサンスでインターンをし、2021年3月から8か月間はウガンダにおける元子ども兵の社会復帰支援活動に携わった。子ども兵の研究をしていることから始めたインターンだったが、彼・彼女らだけでなく現地住民との関わりが人生の糧になった。言語など文化を積極的に学び、出会う人みんなに挨拶をしていたため、町中が私の事を知ってくれた。寝食を共にすることもあり、家族だと言ってくれる人も多かった。そんな私だからと、紛争当時性奴隷として扱われ今育てている娘もその時の子だと打ち明けてくれることもあった。 私は取材相手の立場に立って寄り添うことで「この人なら話してもいい」と思える関係構築をしたい。その関係があれば、個別具体的なストーリーを通して隠れてしまった課題を見つめることができると考えている。

 今の世界は平和とは言えない。世界の課題を解決し平和に近づけていくためにはまずは知ることが大切だ。世界の課題を日本に向けて分かりやすく詳細に伝えて、もっと関心をもってもらいたい。海外の情報は限られている上に偏っており、特にアフリカ大陸に関する情報は少ない。例えばコンゴ民主共和国について知ってほしい。コンゴ紛争は「忘れられた紛争」と呼ばれている。約660万人が国内外に避難しており世界大戦後最大の死者を出した最悪の紛争の一つであるにも関わらず、国際社会に注目されていないことからこの名前で呼ばれるようになった。日本でもこの事実、ましてやコンゴ民の名前さえあまり知られていない。20年以上続く惨状の原因の一つである鉱物資源に私たちは恩恵を受けている。スマホやパソコンといった電子機器は、コンゴ民で多く産出される資源なしには作られない。決して無関係ではない国・問題であるのに知らないで済ませていいのか。この無関心さに私は強く憤りを感じている。私も数年前までは、外国のことについてほとんど何も知らなかったし関心を持ってもいなかった。しかし知る機会を得た者として、より多くの人に知らせる責任があると思う。

 しかしまだ私は知識が浅く経験も少ないため言葉に説得力がない。そんな私が一生懸命何かを訴えたところで届く相手は少ないだろう。いろいろな人と出会い、考えや経験、価値観を聞いて学び、自分の言葉に重みをもたせたい。インフルエンサーとなり「“私”が発信する情報ならば知ろう」と思ってもらえるようになりたい。実践経験を通して学ぶことで、これから出会う人を表面的にではなく、自分の経験とリンクさせて共感したり理解したりすることができる。それによってより多くの人と関係性を築くことができるだろう。情報を得るためには人脈はとても大切だ。また実情、マスコミが覆い隠してしまっていることは沢山ある。人事に絡むなど、政府との繋がりによってマスコミが自由に動けない側面もある。最近話題に上がっている放送法に関しても、テレビが政治についてさらに議論しにくい場になる可能性が出てきている。テレビ局が運営していたYoutubeチャンネルが、グループ会社の新聞社との関係性もあり閉じてしまう出来事もあった。

 私は「誰もが立場や環境関係なく互いに当たり前に助け合う世界」を理想としている。全員が幸せで笑顔な世界や争いがない世界は無理だ。他人と比べることで幸せや不幸を感じることもあるし、日常生活の中での諍いはあって当然だと考えるからだ。しかし助け合いが当たり前の世界になれば、何か問題があってもみんなで乗り越えていける。私の発信した情報を通して、より良い世界のために何かしようと思ってくれる仲間が増えれば、いつかみんなを頼り合える世界になると考えている。

この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?