『土踏まず』#313

先の『母指球』の話では、運動するときの足裏の力の流れを書いたけれど、そのときにじゃあ、力を地面に直接伝達することのない、土踏まずはいったい何をしているのか、気になるところ。土、踏んでないんだもんな。
答えに近づくフレーズになるが、ときどき土踏まずは、足裏のクッションと呼ばれているのを見たことがある(呼ばれる、のを、見る、ってヘンテコだけれど、書かれているというほど論理的な文章ではない記憶なので、軽く)。走るときの足裏での荷重の流れは、踵から外側を通って指の付け根の肉球っぽいところに達するものだけれど、そのときに土踏まずは足裏が伸び切らないようにする腱が備わっている。らしい。足裏のその“アーチ”は裸足で二足歩行する人間に備わった特色で、バランス良く立つために必要なものだと、知ってはいるけれど表面上でしかなくて、なぜその土踏まずが必要なのか、なぜ扁平足では良くないのか、それが私にはよくわかっていない。扁平足であっても、つま先と母指球と踵、そのへんでうまくバランスを取るのだろうし、なぜだろうか、と。なんとなくは、アーチがあることで足裏で着地した時に伸び切らないようになるはずが、腱が伸びて平べったいがために衝撃をモロに受けてしまって痛めやすい、ってことはありそうだけれど、バランスに関係するっていうのは謎。
ランシューのインソールは買った当初のからは入れ替えていて、それは踵にクッション素材がついてて土踏まずの部分は持ち上げるように厚く作られている。履き始めたころは土踏まずを上に圧迫されるようで少し違和感があったけれどいつのまにか慣れてしまった。いまでは、ランシューでない普段のスニーカーを履いているときに物足りなさと歩いた後の疲労感をハッキリと感じるようになった。特に革靴では長く歩いたあとに土踏まずの奥にある腱がびきびきと疲れた感覚が溜まっている。
身体の仕組みは気にすれば気にするだけわからないことだらけで面白い。
土踏まずをサポートするインソールによって、わたしの土踏まずは間接的に地面と接しているのだが、それがよい感じだというのがまた、妙なもの。

#土踏まず #181027

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