『滞留』#89

noteの更新が滞っている。いつもそうだった。日記は長く続かず、手帳は半期で飽きて、洗面所のタオルは毎週変えることもままならぬ。ポケットのハンカチが入ったまま洗濯して次にまたそのズボンを穿くこともある。とにかくズボラなのである。うまく習慣的に続いていることといえばランニングくらいなもので、たぶん2、3日に1回という、冗長的な規則がうまく効いているのだと思う。いまの部分、巧みにやればもう100文字くらい書けたと思うのに、早々に滞留の回避方法のひとつを明かしてしまった。愚図だな。
そのランニングも習慣化し始めたのは昨年の秋口からなのでまだ半年にも満たない。寒い季節から暑い季節までの変化はまだ体験していない。幸いなことに、寒くなるとランニングのペースも上がらずパフォーマンスは落ちるところなのだがデスクワークで弱っていた体力を戻す過程にあったので、タイムの向上があって楽しく冬期間を走ることができた。はい、過程が楽しいこともマンネリ解消のコツですね。2つ目。
エントロピーの増大、そういう言い方もできるかもしれない。代謝が起こらず、ずうっと同じ状態に留まり、次第に硬直していく身体。ある意味で死と言うこともできよう。でも、そこまで深刻なものではない。エネルギーがあればどこかを動かしてみたり、動かせる部分があれば環境を変えるべく移動してみたり、それにもしかしたら環境の方が変化をしてくれるかもしれない。そして、そもそも単語から受けるイメージでは、主体の周囲の環境は水のような、波のような、流動性をもった空間・体積を想像させる。滞って、留まる。川の流れのなかのような、高速道路の車線減少のときのような、盛大なイベントが終わってしばらく動きがたくその場で耽るような。穏やかな印象さえ浮かぶ。それでもその状況は、そのままあっていいわけでもなく、何かしらの流動性を回復しなくてはいけない。そうでないと、硬直にまで達してしまう。
完全なる硬直、外見上の死、そのエントロピーの極大を迎える前の若干の余裕が与えられた状態であるのだと考えると、いくらかマシな気分になってくる。こうしてまた書き連ねることもできたのだし。この空間に詰まったものはなんだろうか。

#滞留 #180317

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?