『砂糖』#336

さしすせそのさ。料理のさしすせそ、五音全てを料理で使うようになったのは、必要に駆られて自分のために料理をするようになってからのこと。5つそれぞれ書いてみる。
いきなりだけれど、さしすせその五音の中で一番、料理に登場させられたのが後だった調味料だったと記憶してる、なかなか使うことができなかった調味料、砂糖は。塩、醤油、味噌あたりは何も意識せずに使う機会が訪れたけれど、酢と砂糖、そのうち砂糖についてはかなり後の方だった。その料理も、はっきり覚えてる。プリン。ホワイトデーとして誰かへのお返しだったはず、その練習に作った1回目のために、西千葉駅の西友で、砂糖を買った。
自分自身が特にプリンが好きなわけでもなく、でも、焼き菓子を作るのは日持ちがしていいけど、その場でサッと食べてもらってこっちで回収しきれるものをと思ったのかどうだったのか、とにかく「材料が少なくて工程が少ないものって何かな」と料理本をめくって見つけたのがプリンだった。それは覚えている。分量も覚えやすかった。一人前で、牛乳100ml、卵1個(カラザは取るけど白身は残した)、バニラエッセンス数滴で砂糖はスプーン一杯。シンプル。それを器に混ぜて入れてラップをかけて、浅く湯を張った鍋に置いて鍋の蓋を閉めて、あとは10分くらいだったか(最近作ってないから覚えていない)、様子を見て表面が固まってきたら火を弱めて、表面にブツブツが出て固まった様子が見えたらおしまい。カラメルソースを作るのは面倒だったのでそのまま。自分で食べても美味しいなと思えて、喜んでももらえて、よいプリン作りになった。
それから結局スイーツ作りにしか使わないかと思ったら案外、出番があった。肉じゃがとかの煮物類、鯖味噌とかパスタでも、漫画「きのう何食べた?」で料理観と料理勘を身につけていった私は、従来の料理本のレシピなら醤油みりん酒を組み合わせるところをめんつゆで代用するクセがついて多用していたのだが、塩気が尖ったような味になることが時々あって、そういうときに砂糖を入れるようになった。かつて贅沢品でもあった砂糖は、料理において大事なものなのだなと思うようになったのがそれからで、素材それぞれの味も塩味も他の味も各方面に伸びていくところ、砂糖がうまくまとめてくれた。魔法陣を円に納めるように、何かしらの環ができあがる。
バイト先の焼肉屋でも、厨房を眺めていたらスープや前菜担当のキムさんが時々砂糖を入れてるのを見ることあり、なるほどなと勉強になった。
実家にいたら餅を食べるときに砂糖醤油を砂糖たっぷりめで作ることでしか登場させることなかった砂糖、いまふたたび餅専属にさせてしまっていること、妙に心苦しい。食べたいおかずを作り足すときにキッチンに立つだけだと、しょっぱい系統のものばかり。丸みを求めなくなって久しい。
さしすせそのさ。

#砂糖 #181119

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