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#5 どっちが汚い?パリ・東京

私は渡仏前によく、「パリの街は実はとても汚い」と聞かされてきた。

実際に来てみると、本当にその通りだと思う。

パリの街は汚い。

だから、インフルエンサーたちがInstagramにて、"お洒落な街・パリ"を売り出しているのを見かける度、私は「その目がんびらいてこの街よく見てみ?汚ぇから!」と言ってやりたくなる。

それくらい、パリでは道路のいたるところに食べ物の容器やら、生ゴミやら、シケモクやら、、いろんなゴミが落ちている。

しかしながら、街には至る所に"Merci"と書かれたゴミ箱が配備されている。
私なんかはガムを噛むのが日課なので、そのゴミ箱が点在しているおかげで日々助けられているわけだが、、それにしてもパリの道路は汚いのである。
なぜこれだけゴミ箱があるのに汚いのだろうか。

以前、日本のバラエティ番組にて東京観光中の外国人が「東京はゴミ箱が簡単に見当たらないからゴミをどこに捨てたらいいか分からない」と話していたのを思い出した。
現に、パリへ来た私がこのゴミ箱の多さに少し驚いているのだから確かに東京(日本)は街に配備されているゴミ箱の数が少ないのかもしれない。

さて、ここからが本題である。

私は以前からパリと東京に大きな相違はないと感じてきた。

ここまで、パリの道路は汚いという話をつらつら述べてきたが、私は今1度この"汚さ"という観点から「パリと東京に大きな相違はない」説を提唱しようと思う。

東京は確かに、街の道路に転がっているゴミの数がパリに比べると遥かに少ない。つまり、一見とても綺麗なのである。

しかし、東京には東京でしか見かけない(パリにはほとんどない)汚物が落ちている。

それは、「吐瀉物」。言い換えると"ゲロ"である。

私は東京に住んでいた頃、あまりその頻度を考えたことはなかったが、、おそらく1日に1回はどこかしらの道路にて吐瀉物を目撃していた気がする。(駅のホームや電車内、居酒屋にもよくあった)

誰が吐き出したか分からない吐瀉物というのは、いきなり目撃してしまうと少なくともその瞬間はなかなかの精神的ダメージを喰らわせてくる。

つまり結論としては、「そこら中にゴミが転がっていて常々汚いなぁと思わせてくるパリと、たまに吐瀉物を見てしまって一気に急な汚さを実感させてくる東京とでは、結局人間が喰らう精神的ダメージに大差ない」ということである。

だから、なんだと言われてしまえばそれまでの話だが、、、
強いて言うなら「全人類の皆さん、なるべく自分の暮らす街は綺麗に保つように心掛けましょう。」と、声を大にして叫びたい。

添付するのは、パリ市民がこの汚い街中でもなんとかゴミ箱に自らの不要物を突っ込もうと努力した末に、何ともアートの街らしく、、もはや芸術的な?作品が誕生してしまったパリのとあるゴミ箱の写真である。

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