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2022年 第27節 アビスパ福岡vsサガン鳥栖 レビュー

試合内容



何より結果が重要な、サガン鳥栖とのダービーマッチは、17分にはやくも先制されるという苦しい展開に。その後クルークスのFKからフアンマがネットを揺らすも、VARが介入した結果ノーゴールの判定。それでも攻撃の手を緩めず、直後の26分にフアンマの落としをクルークスが決めて今度こそ同点に追い付いてみせた。後半はボールを持たれる展開になるも、身体を張った守備で失点は許さず、そのまま1-1で痛み分け。個人的には試合後「勝たなければならない試合」で勝てなかった悔しさ、「負けることは絶対に許されない試合」で追い付いて負けなかった安堵の両方が押し寄せてきた。新型コロナウイルスの蔓延から多くの選手が戻ってきたとはいえ、戻ってきた=万全な状態、ではない。昨年同様の状況を経験したガンバ大阪が長い期間苦しい試合を繰り返したように、感染によってピッチから離れていた選手たちが本来のコンディションに戻るにはまだまだ時間がかかる。そのなかで懸命に戦い勝ち点1を得たことは、「最低限の結果」は確保したといえる。
個人的には、今季はルヴァン杯と天皇杯で夢を見る一方、リーグ戦は現実を直視しなければならないと感じている。来季もこのカテゴリーで戦い、万全の状態で迎えたダービーマッチでしっかりと勝利を収めるために。今季は泥臭く勝ち点を重ねていくことがもっとも大切ではないだろうか。


採点(及第点5.5)、寸評

GK 41 永石拓海 6.0
早い時間帯に失点してしまったが、その後は身体を張ってゴールを死守した。キックの精度は課題。

DF 29 前嶋洋太 4.5
コンディション低下によるものか、判断力に問題あり。審判の基準を見定めなければならないなか、失点時のボールロストは痛恨だった。イエローカードの影響もあったとはいえ前半のみの出場に。

DF  3 奈良竜樹 6.0
100%とはいえないように感じたが、競り勝てない場面でも身体を寄せたり投げ出したり、懸命にゴールを死守した。

DF  5 宮 大樹 6.0
最少失点に抑えつつ、左利きならではの軌道で志知を中心にボールを配給した。もう少し「各駅停車」ではない展開ができればより良かったが。

DF 13 志知孝明 5.5
前半を中心に、プレーするサイドからサイドアタックを繰り出した。この試合に限らず、パスで背後を狙われることへの対応は必要だ。

MF 13 田中達也 5.5 (60分OUT)
フリーでボールを持った際にはスピードを見せたが、全体として見せ場は少なかった。

MF 19 田邉草民 5.5 
中央を使われるシーンは多かった一方、タイミングをずらしたクロスが同点ゴールにつながった。90分間としてはまずまず。

MF  6 前 寛之 6.0
勝利への意欲を強く示した1人。ボール非保持時のスプリントの多さに、危機察知能力に優れた「らしさ」を感じた。

MF 14 ジョルディ・クルークス 6.0 
貴重な同点ゴールを、冷静に流しこんで記録した。ただしチャンスは多く、ヒーローになり損ねた感も。

FW  9 フアンマ・デルガド 6.0 (83分OUT)
幻のゴールに気落ちすることなく、冷静なパスで同点ゴールをアシスト。

FW 11 山岸祐也 5.5 (60分OUT) 
柔らかいボールコントロールのキープから、チャンスにつなげた。コンディションはまだ上がるはず。

途中出場

DF  2 湯澤聖人 6.0 (45分IN)
対面の岩崎に苦しむ場面もあったが、とにかくアグレッシブさを発揮。前節の悔しさを晴らすような上下動をみせた。

FW 17 ルキアン 5.0 (60分IN)
スペースがあまりなく、得意の背後でボールを受ける形を作り出せず。

MF  7 金森健志 5.0 (60分IN)
このダービーの重要性を強く理解している1人だが、ボールを持たれる展開もあり気持ちが空回りした感。

FW 45 ジョン・マリ 5.0 (83分IN)
試合展開もあって、ほぼボールが入らず。ルキアンとの距離感をもう少し意識したかった。

監督  長谷部茂利 5.5
早い時間帯に先制され、フアンマがネットを揺らした場面も得点が認められず。簡単ではない流れだったが、追い付いて最低限の勝ち点1を確保した。連敗を止め、次節が重要に。

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