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ヨーロッパ企画 あんなに優しかったゴーレム

たまたま観たドラマ『魔法のリノベ』の脚本がなんかヘンテコで面白く気になって調べてみたらヨーロッパ企画の上田誠だった。ドロステのはてで僕らや四畳半タイムマシーンブルースなど話題の映画も手がけており一度は生の舞台で観劇したいと思い今回実現した。

14年ぶりの再演ということで新しいものを作り続けるのではなく、過去作を振り返りアップデートさせるのも創作活動の一つ。今がちゃんと面白ければネタは新旧何でも良い。

劇場に入りまず巨大な泥人形ゴーレム、土手と地下を真っ二つに分けたセットが豪華で驚いた。作品の世界観を作る上でセットをどうするのかは肝心な要素だが、ここまで作り込まれているのは滅多にない体験で観る前からとてもワクワクした。

ドキュメンタリーのTVクルーが野球選手の過去のエピソードに振り回される。巨大なゴーレムと昔キャッチボールをしたと言っている。そんなはずがないと全員であーだこーだ言いながらも最後は信じてしまう2時間。1分に1回笑いが生まれるハイテンポなセリフの掛け合いも実に魅力的だった。

この世はファンタジー。UFOもペガサスもゴーレムもみんないる。記録には残らないだけで記憶には確かに刻まれている。

信じるか信じないかは脳次第。