準備編|仕事の話は仲良くなってから

中華圏では人間付き合い(人脈)が大事とよく言われます。勿論、日本でも人脈が大切ですが、日本と中華圏ではその比重が違うのかもしれません。

毎晩、飲み歩いても許してあげてくださいね。
もしかすると、中華圏へ出張に行っているスタッフは毎晩毎晩、顧客や取引先と飲みに行っていませんか?
「飲むのも仕事というのはわかるけど、早くメールの返信してほしい、見積書まだかな?」って思ったことありませんか?ましてや「本当に必要なの?この経費何?」って絶対言ってはいけません。(*何時まで飲むとか、どんなお店に行くとかはまた別問題ですからね・笑)

ですが、これは認めてあげてください。この人たちは御社にとって一番大切な仕事をしています。ここで関係を作らないと、中々次のドアを開けることが出来ません。現場の第一線で戦う方々は、そのことを強く感じており、また体を張って実践しています。(僕は正直苦手なので、本当に凄いと思っています)

なぜなら「中華圏(特に経営者層)は感情でビジネスの意思判断する人が多いので、仕事の話は仲良くなってからしないと意味がない、検討してもらえない」というのが現実です。一度良い関係を構築できれば、優良顧客やパートナーになりますし、その関係もトラブルがない限り比較的長く続きます。
僕の場合はプロジェクトの関係で、必然的にお仕事をする方が決まっている場合も多いのですが、あまり仲良くならずに業務(作業)に移ってしまうと、やっぱり何かシックリ来ませんし、プロジェクト終了後、次に発展しない場合が多いです。一方で最初に人と人とで向き合って仲良くなっておくと、困ったときに無理を聞いてもらいやすいです。


が、敵に回すととっても厄介です。
商売をしていたら、時には相手にとって耳の痛い話もしなければいけない時もあります。
日本社会の場合、相手に対してネガティブな感情があっても、ある程度「仕事だから」で割り切って対応することが一般的だと思いますが、中華系の方々は少し違います。理論よりも感情や面子が上回る場合があることを忘れないで下さい。

僕は話の整合性や約束を守ることが「お互いの信頼関係」だと思っているので、どうしてもぶつかる機会があります。頭では違う選択肢があることも理解していますが、言うべきことを言ってしまい確実に損するタイプです。

ですが、関係悪化に伴い余計なコストが発生することがあるので要注意です。特に金銭や決済に関する部分で扱いの差が見られます。契約書をとり交わしていても、支払いが「金額を値切られる」「支払日が遅れる」「指摘すると逆切れされる」などなど 日本人の感覚では理解できないことも、珍しくありません。

一度、この関係になってしまうと、リカバリーは難しいですね。(多分、別れた彼女とよりを戻すくらい難しい!)
中華圏で生き延びる最も大切な能力は、コミュニケーションだと思います!

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