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Zara Larsson「Can’t Tame Her」:ノスタルジックで新鮮なリズムに身を任せる

2023年1月にZara Larssonがシングル「Can’t Tame Her」をリリースしました。この曲を聴いたときに僕が感じたのはニュー・ロマンティック――1980年代に隆盛を誇ったジャンルのひとつ――の空気です。

ニュー・ロマンティックの音楽的定義はあってないようなものですが、個人的にはニュー・ロマンティックと聞くとCulture Clubの「Karma Chameleon」に見られるリズムを思い浮かべます。規則的でありながら、微妙に揺らぎを感じさせるスネアの音。同じように規則的であっても四つ打ちほど攻撃的ではなく、軽快で丸みを感じさせるリズムです。

「Can’t Tame Her」で聴けるリズムもダンサブルで身体が刺激されます。ほどよくポップで、意外とマニアックです。Zara Larssonの低めのボーカルや彼女の歌声が紡ぐメロディとともに、心地よいリズムに没入してみるのはいかがでしょうか。

Zara Larssonは以前から1980年代を感じさせる曲を歌っていましたが、とりわけ「Can’t Tame Her」は直球というべきでしょう。40年前に作られたかのような錯覚を抱かせるアレンジです。1980年代を想起させる音はノスタルジックではあるものの、2020年代の今、むしろ新鮮に響きます。


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