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FENCE OF DEFENSE DIGITAGLAMMY SHOW Featuring Daisuke Asakura [PART1]

FENCE OF DEFENSEは、TM NETWORKのキャリアで影響を与え合ったバンドのひとつです。西村麻聡(ベース)と山田亘(ドラムス)はTM NETWORKの初期のコンサートをサポートし、北島健二(ギター)はデビュー盤の録音に参加しています。その後、彼らは順次サポートを離れますが、節目のライブで共演する機会がたびたびありました。

特に印象的だったのが、2012年3月のチャリティ・イベント〈All That LOVE -give&give-〉です。FENCE OF DEFENSEの三人がTM NETWORKをサポートするという形でしたが、彼らの関係性を知っているファンからすれば、もはやひとつのバンドといっても過言ではなかったと思います。彼らがそれぞれに重ねてきたキャリアが交わる瞬間に立ち会えたのは素晴らしい体験であり、とても価値あることでした。

僕はTM NETWORKから興味が派生してFENCE OF DEFENSEを知り、後追いではあるものの、4枚目のアルバム『RED ON LEAD』から7枚目の『RIDE』までをよく聴いていました。中でも6枚目の『digitaglam』は雰囲気が少し異なり、印象に残っています。FENCE OF DEFENSEの軸は紛れもなく骨太のロック・サウンドですが、ハウス・ミュージックの影響が感じられる点で『digitaglam』は異色の作品だと思います。

1991年の『digitaglam』と、2014年に発表された『digiTaglam 2 RING WORLD』の曲を中心にして、〈FENCE OF DEFENSE DIGITAGLAMMY SHOW Featuring Daisuke Asakura〉が開催されました。コンサートの音源はライブ盤としてリリースされ、現在はストリーミング・サービスで聴くこともできます。パーカッションやサックスが加わる曲もあり、ラテン・ミュージックやジャズの要素を感じることもできます。

コンサートのタイトルにも表われているように、多くの曲で浅倉大介がシンセサイザーを弾いています。FENCE OF DEFENSEの分厚いサウンドに彼らしい音が重なって、シンセサイザー・サウンドとロックが華々しく交錯、そして混合します。例えば、「PEACE LOVIN’ MAN」「BRAIN DANCE」でのソロは、楽しそうに弾いている雰囲気が伝わってきます。


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