器用貧乏とかいう特殊技能
器用貧乏というのはいい言葉じゃない。
なんでもできる反面、何も秀でて出来ない人間をさして言う。
ことさら就活の場面においてはビハインドだ。
なにしろ自分のPRポイントが無いに等しい。
「バランスに優れています」か?
「何でも卒なくこなすことができます」か?
どうにもしっくりこない。
ちなみに私も器用貧乏の典型だ。子供の頃の成績はほぼオール4だったと言えば、何となく察してもらえるだろう。
体育が5、音楽が3、あとは全部4だ。平均しても4。
褒めてよいのか、叱ってよいのか、親もさぞ困ったことだろう。
就活でも転職でも、器用貧乏という特性をどうポジティブに説明するか苦労した者の一人だ。
ところで、器用貧乏とは本当に悪いことだろうか?
器用貧乏は重宝される?
少なくとも器用貧乏というのは、目指していくべきものじゃない。
だが、どうしようもなく先天的に器用貧乏である人間がいる。
しかしそれほど悲観すべき特徴でもないような気がし始めたのは35歳くらいからだった。
会社の中で器用貧乏というのは実に重宝されるからだ。日本の社会の中では特に。
企業で働いていると、どうしてもルーティンワーク以外のものが生じる。プロジェクトだったり、誰もやったことがないようなイベントだったりというものだ。
そういった場面で器用貧乏な人間はその能力を発揮する。
要するに誰が適任かわからないようなものは、器用貧乏な人間に任せるのがよい。
器用貧乏な人間はなんとかしてしまうからだ。もちろん完璧ではないかもしれないが、8割くらいの完成度でも形にしてしまうことがある。
また、器用貧乏な人間は2番手に置いておくと重宝される。
これまた、1番手が言ったことを何とか形にできることがあるからだ。
起用貧乏は面接で言うべきか
個人的には言っても良いと思う。
事実であるし、また前述したように実や会社の中では重宝される能力だ。
自分自身を偽って面接だけをくぐり抜けることよりも、スーパージェネラリストを求めている企業が多い方にベットするべきだろう。
表現の仕方は工夫が必要だ。「なんでも卒なくこなす人間だ」というような表現は、受動的で仕事を待つようなタイプに聞こえなくもない。
新卒の中でも器用貧乏を自覚するような人はいるだろう。
それは決して良い言葉ではないが、卑下するような資質でもない。
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