IceClimbこまお

氷河期世代でリストラされた経験のある大手企業のもと採用責任者。ドライに採用側のホンネを…

IceClimbこまお

氷河期世代でリストラされた経験のある大手企業のもと採用責任者。ドライに採用側のホンネを話していくので、就活の役に立ててほしい。

最近の記事

企業研究で社風を調べろとか・・・

無理だ。 外部からどうやって調べろというのか。 企業研究で何を調べた良いかと検索すると、「社風を知ること」とあるが、 方法については具体的に述べられていない。 大手企業なら口コミサイトを見るとか、OB訪問をしようとか、そんなところだ。 口コミサイト 口コミサイトというのは基本的にその会社の退職者が書くことが多い。在職者が書き込むと問題になるケースがあるからだ。 ポジティブなだけならなぜ辞めるんだということになるから、割合的にはネガティブな記載の方が多いだろう。 退

    • 内定取り消しと、内定辞退の違い

      就活が終わりようやく卒論に集中したり、残りの青洲を謳歌しようとしているところに、内定取り消しの連絡がきたら地獄だろう。 これが入社直前であるとか、最初から新卒を雇用できる体力がないのにも関わらず、新卒採用をしていたという場合にはニュースとして取り上げられることがある。 ところで内定取り消しはニュースになるが、内定辞退はニュースにならないのはなぜだろう。(〇ゅーる取扱い食品会社は例外だが) 簡単にいえば内定取り消しは違法、もしくは違法性が高い場合が多いからだ。 内定は労

      • 「テレワークができると聞いて志望しました」 これはもうやめようか

        国土交通省の2023年度の調査によると、テレワークを実施している企業は着々と減少している。 https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001733057.pdf おそらくテレワーク半分、出社半分というハイブリッド型が増えてきたのかもしれない。 働き方改革として政府方針としては引き続きテレワークを推進している。 とはいえコロナ禍ほど熱心というわけではない。 企業としてはテレワークでも仕事ができるといる環境が浸透したことは大

        • IT業界志望って言っても広いのよ・・・

          「どういった軸で企業を探していますか」という聞くと、「IT業界を中心に」と答えが返ってくる。 別に志望する業界を聞きたいわけじゃない。「ゴリゴリ働いてキャリアを作れるような企業」「給料がよくて安定的な企業」「給料よりも成長できる環境」といったような、特に新卒については仕事に対するスタンスを知りたいのだ。 IT会社の面接に来ているのに、「IT業界を志望している」という答になる質問がおかしいと思ってくれると、それだけでポイントを高くつけてしまうだろう。 とはいえ、これは聞き

        企業研究で社風を調べろとか・・・

          「御社の企業理念に共感しまして」←これなー…

          面接で志望動機を聞くと返ってくる事がある。 もはや志望動機を聞くのが間違ってるんだろう。 「具体的にどんなところが?」とおかわりすると、たいてい破綻することは目に見えてるので聞かない。 この回答をされると、面接前にホームページを見るチラ見してきただけなんだろうな、と考えてしまう。 志望動機を聞かれて企業理念への共感性を答えるのは、オススメしない。企業理念への共感性がはたして採用の評点になっているどうかは微妙だ。 企業理念は入社してから醸成すればよい考える企業もあるだろ

          「御社の企業理念に共感しまして」←これなー…

          器用貧乏とかいう特殊技能

          器用貧乏というのはいい言葉じゃない。 なんでもできる反面、何も秀でて出来ない人間をさして言う。 ことさら就活の場面においてはビハインドだ。 なにしろ自分のPRポイントが無いに等しい。 「バランスに優れています」か? 「何でも卒なくこなすことができます」か? どうにもしっくりこない。 ちなみに私も器用貧乏の典型だ。子供の頃の成績はほぼオール4だったと言えば、何となく察してもらえるだろう。 体育が5、音楽が3、あとは全部4だ。平均しても4。 褒めてよいのか、叱ってよい

          器用貧乏とかいう特殊技能

          「お前の採用にいくらかかっていると思ってるんだ!!?」の内訳

          新卒が入社して2週間ほどが経過して、ニュースでもちらほらとスピード退職のニュースが上がっている。 もはや風物詩だ。 「お前の採用にいくらかかっていると思ってるんだ!!?」とか、いまどき言う人がいるとは考えにくいが、スピード退職者に対してこう思わないことはない。 じゃいったいいくらかかっているんだろう?? 募集費今回は正社員だけの話にしよう。 まずかかるのは募集費だ。 たとえばWeb媒体に募集をかけると、30万〜40万/月くらいはかかるだろう。 Web媒体の募集だと

          「お前の採用にいくらかかっていると思ってるんだ!!?」の内訳

          理不尽な採用ポイント

          会社の採用基準は決まっている。 ただ判断する面接官も人だ。 主観が入る事もある。 そんな中で激辛審査ポイントを持っている人がいる。 前髪を触ったら不合格激辛だ。 これを言っていたのは30代女性面接官だ。 どうやら面接中に前髪を触る人間は、自意識が強く、チームの輪を乱しがち、という哲学があるようだ。 太っていると減点これもひどい話だ。 体質的なものもあるし、病気のせいって事もある。 しかしこれを言う昭和の経営者は結構いる。 曰く、太っている人は自己管理が甘いと言う事

          理不尽な採用ポイント

          企業研究ならHPより「中経」もおもしろい

          #中経 #中期経営計画 中経とは「中期経営計画」のことだ。その会社が向こう3〜5年ほどで達成したい目標を具体的な数値をもって取りまとめることだ。その数値を達成するために会社がこれからやっていく施策なんかが記されている。 株主に対して、あるいは従業員は外部に対して会社の方針を明確にするために定めている会社はある。ただ義務があるわけじゃないし、外部に公表しない会社もあるも。 むろん作っていない会社も多い。 従ってしっかりと中経を作って、ネット上で公表している会社は大手だけ

          企業研究ならHPより「中経」もおもしろい

          就活にはまぁまぁ金がかかる(約8万円)

          就職みらい研究所によれば、就活にかかる費用は平均約8万円だそうだ。 2020年〜2022年頃はコロナの影響もあって、ほとんどがオンラインで面接が実施された。 コロナが落ち着くと「やっぱり対面であったほうがいいよね」と言わんばかりにリバウントした。 自分も学生の頃は大阪に住んでいて、就活のためにスーツで夜行バスに乗って東京に行ったことが何度もあった。 夜行バスは朝イチ新宿について放り出される。どうやって時間をつぶしていたんだろう?多分、PCなんて持ち歩いて就活なんてしな

          就活にはまぁまぁ金がかかる(約8万円)

          どう考えても「ガクチカ」ないと思ったら

          面接で「学生時代に力を入れてきたことはなんですか?」の質問、いわゆる「ガクチカ」は定番だ。 自己紹介の次か、志望動機の次くらいにくる質問だろう。 ちなみにだが、サークル・部活の副部長、バイトリーダーというのは腐るほどいる。 たぶん就活生の数よりポジションの方が多い。 そうなってくると、面接官もガクチカに大層な期待をしていないだろう。サークル、部活、バイト以外で面白い話があったら深掘っていこうと思っている人も多いだろう。 あとはものすごくニッチなバイトをしているとかだ

          どう考えても「ガクチカ」ないと思ったら

          氷河期世代が人事責任者くらいじゃね?

          今の就活生にしたら、そんな昔の話なんてどうでもいいことだろう。 「あの頃はさ〜」から始まるおじさんの話はわずらわしいものだ。 ただ氷河期世代は今40歳〜50歳前半だ。会社の中でもそれなりの地位についているだろう。最終面接や採用決定権者が氷河期世代の人間である可能性は高い。 ちなみに私は氷河期世代だし、去年まで採用の責任者を担っていた。個々の求職者の合否は最終面接官が判断していたが、人事戦略や採用管理を練る立場にいた。 また私の上司の人事・総務の統括部長も氷河期世代のはずだ

          氷河期世代が人事責任者くらいじゃね?

          企業研究してみる #2

          #企業研究 #業界研究 前回の続き。前回はこちら↓ https://note.com/iceclimb/n/n6770827d5efc 人事らしいポイントも見てみよう生産性 ここで最初に確認しておいた従業員数を使ってみよう。 この会社の従業員数は1,405人だった。 人数は増減している可能性はあるが、細かい話は置いておく。 56期第3四半期は約321億とある。 9ヶ月間の累計なので、1ヶ月あたりの売上高は約35億となる。 これを1,405人の従業員数で割ってみると約2

          企業研究してみる #2

          企業研究してみる #1

          #企業研究 #業界研究 テンプレートとかやり方とか知らないけど、自分なりにやってみる。 24年4月5日なので、証券番号2445の企業を分析してみよう。 Google検索してもすぐに出るが。東証の検索システムを使ってみる。 証券番号2445は株式会社タカミヤという会社だ。 かつては2000番台は食品系の会社とか決まっていたが、今はあまり関係がないらしい。 では株式会社タカミヤを検索してみる。 同名の釣具の製造・販売をしている会社があるので注意しつつ、 タカミヤのホームペー

          企業研究してみる #1

          リストラされた話でもしてみる

          #転職体験記 #リストラ 通告は突然2018年の春ごろのある日、事業部員全員が会議室に集められた。初めて足を踏み入れる会議室ではすでに電話会議が接続されていた。 会が始まってすぐに、顔の見えない本社の人間から日本を含む各国の事業部閉鎖が告げられた。 他拠点からは「おぉ」とどよめきが上がったことを覚えている。日本拠点のメンバーは英語をよく理解していなかったから、バイリンガルの事業部長が通訳をしてくれたと思う。我々は一歩遅れて事態を把握した。 まったく突然、リストラを告げられ

          リストラされた話でもしてみる

          書類選考が通らない!?

          書類選考を必ず通す方法は知らない。はっきり言ってほとんど不可抗力だからだ。 履歴書に書かれている過去は変えようがないし、志望動機や自己PRといったフリーテキスト部分で圧倒的に差がつくとは思えない。 だから書類選考が通らなすぎても、あまり落ち込みすぎないことだ。少なくともあなたの人間性や価値が否定されてるわけじゃない。 なぜ書類選考なんてするのか?もちろんフィルターをかけているいるからだ。ただより良い人材を見極めているというには、少しだけニュアンスが違う。 面接官の人数は

          書類選考が通らない!?