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企業研究で社風を調べろとか・・・

無理だ。
外部からどうやって調べろというのか。

企業研究で何を調べた良いかと検索すると、「社風を知ること」とあるが、
方法については具体的に述べられていない。

大手企業なら口コミサイトを見るとか、OB訪問をしようとか、そんなところだ。

口コミサイト

口コミサイトというのは基本的にその会社の退職者が書くことが多い。在職者が書き込むと問題になるケースがあるからだ。

ポジティブなだけならなぜ辞めるんだということになるから、割合的にはネガティブな記載の方が多いだろう。

退職者がその会社に就職を考えている人に対し、妙な使命感にかられて「警鐘」を鳴らしているのだ。

なので口コミサイトを参考するのはよいことだが、全体的にネガティブに書かれることが多いことは認識をし、情報補正をしよう。

OB訪問

OB訪問はどうだろう。

学校や学部、ゼミや教授とつながりの深い就職先なら、先輩が入社していることが多い。

OB訪問ができて志望している会社の内情を知れるならよいことだ。新卒何年目の人が会社の全てを把握しているかどうかは分からないが、活きた情報や雰囲気がわかるだろう。

OB訪問できるならこの機会は活用したほうがよい。それ以外はほとんど外部から「社風」なる曖昧なものを測る術がないのだから、非常に貴重なチャンスだ。

面接官を一般化するのは危ない

ところで求職者、特に学生が入社を決めた理由で多いのは、「面接官の人柄に惹かれました」というものだ。

こう言われれば面接官も悪い気はしない。

売り手市場の昨今ならばなおさら、優秀な人材をどう引き込むかという部分が腕の見せ所だ。

しかしこの事象には求職者側には慎重に考えなければならないテーマが存在する。

一つは今は「おもてなし」面接がトレンドであり、面接官が「いい人」であることは比較的あたりまえであることだ。

もう一つは「面接官」が上司や先輩になるとは限らないことだ。

それにも関わらず外部から社風を調べる情報がない以上、求職者はほぼ唯一ともいえる企業との接点である「面接官」を通して会社の雰囲気を測ろうとする。

よって面接官の印象が会社の印象となるケースが存在し、ひいては面接官がフランクで明るい人だったから、この会社の社風も風通しがよくフランクなものに違いないと思うしかない。

ようするに面接しか情報がないから、面接官の態度をその会社の一般的なものだと決めてしまう。

ところが面接官に惹かれて入社したものの、まったく印象の異なる上司がつき、社風も思っていたものと違うという、という事象がしばしばおこるわけだ。

どれもこれも外部から社風を推し量る方法がないうえに、「おもてなし面接」が妙なバイアスを振りまいている可能性があるから注意が必要なのだ。

社風だけで決断は難しい

本当に事前に測り知ることが出来るなら、社風が自分に合っているかどうかを就活の軸にすることもよいだろう。

だがこれまで述べてきた通り、外部から知るのはほとんど不可能だと言える。

おおよその会社の規模感でアットホームだろう、スピード感があるだろう、社長の影響力が強いだろう、落ち着いているだろう、規律正しいだろう、組織立っているだろう、閉鎖的だろうといった推測はできるかもしれない。

だがそれだけだ。

社風があっていそうだから、という入社は最後の決め手としてはあってもよいだろう。しかし面接官の人柄だけを一般化して、面接官がいい人だから社風もいいに違いないと思うのは危険だ。

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