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【リハビリレビュー】20200112_ローマvsユヴェントス【アレッサンドロ・フロレンツィを諦めない】

最近ほとんどアウトプットをしていないので、リハビリがてらやってみる。
ユヴェントス(ユーヴェ)は勝てば首位浮上。ローマは、、、うん。がんばれ。フォンセカさんのサッカーはあっさり結果出ないと思うけど超頑張れ。

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前半

キックオフから長めのボールで前線のタレントに当ててくるユーヴェ。ローマがボールを保持したら、相手のSBには3センター脇の選手がついてくる。
前半3分、これに引っかかった右サイドのフロレンツィ、ザニオーロのコンビで狩られてFKを与えてしまい、そこから失点。0-1ユーヴェリード。

ユーヴェは4バック、3センターを敷いており、相手SBの高さでボールが取れなかったらリトリートを選択。自陣ペナ内に上記7人が引きこもり、カウンターのハブにラムジーが浮いてる感じ。正直2トップの質でボールを運べるので、挑戦的なライン設定しなくても守備→攻撃はいけるってことなんだろうか。それともローマのサイド、ザニオーロがガツガツ仕掛けて縦突破してるから止むを得ず後退してるんだろうか。

いずれにせよ3センター脇2人の運動量はがっちょり求められる。たぶん後半20分ごろでここを替えてくるんだろうか。

ローマのビルドアップパターン、2CB間にディアワラとベレトーが交互に落ちて3枚でボール回し。トップ下のペッレグリーニがユーヴェの3センター付近を浮遊したりサイドに突っ込んでったりと捕まえにくい。SBのコラロフ、フロレンツィはユーヴェのMFに捕まらないようタッチ数少なくやってるんだが、いいアングルでボールを回せている。ここの出来に左右されそう。
前半17分は、ザニオーロがハーフスペースでマーカーを引きつけて、大外からフロレンツィが単騎突破してクロス。ジェコが仕留めきれなかったが、右側はほぼ何のフィルタもなく前進を許してしまっている。

とか言ってたらゴールキックの自陣ビルドでミスってPK。パウロペス→ベレトーにパスを出したものの、ベレトーの死角からディバラが急襲。ボールを奪われたベレトーが慌てて取り返そうとしてエリア内でファウル。ぶっちゃけユーヴェの前線プレスがハマってた感じは皆無だったんだけど、ここはばっちりハマった。個々人のボール奪取能力が活きた格好。

ハーフスペースに浮くザニオーロが長身の割に小回りがきき、スピードをあまり落とさずに相手をかわせている。前半32分、60m超のドライブでひとりカウンターを決めたシーンは圧巻、、、って怪我ぁ!?
絶対ボール運ぶマンのザニオーロがいない、しかも2点ビハインドとなったので、かなりラインを高く設定したローマ。ハーフウェーラインあたりが最終ラインで、前線の選手が限定した後に大外のレーンの縦パスをSBが狩る格好でショートカウンターを展開。フロレンツィの動きはゲーム展開に即したものが多く、賢さをうかがわせる。判断は上手いので実行時エラーを減らせればSBとして名を売りそうな気もする。

対するユーヴェはロングカウンター傾向で2点をとったので安心してボールを回すようになった。一回下げて前へ出すN字のボール回しが各所で行われる。その時CFとトップ下含む4人の中盤が代わる代わる動いているのは印象的だった。「サッリさんフィロソフィがっつり変えてるやん!」と思ったが、ロングカウンターもできるようになったということか。

前半終了。右サイドからの攻撃に終始していたローマは、その核だったザニオーロを欠いてしまい、かなりジリ貧な状態に。一方のユーヴェはラビオを左サイドの監視役に置いて、ローマの攻撃を右の片側通行に制限することに成功。そこからのカウンターでチャンスメイクしているので、ローマは右側から「攻めている」のではなく「攻めさせられている」のではないかと。


後半

後半からサイドチェンジを織り交ぜてきたローマ。パスの長さを変えて、相手の目線を変えさせる手を打ってきた。ショートカウンターが狙えそうにないユーヴェが引き気味になり、DF-MF間が広がる。そこをコラロフが中央に入って使う、SBを引きつけてペナ脇をトップ下のペッレグリーニに突貫させるなど、ジリ貧状態から少し攻め筋が見えてきた感じ。

ただ、CB2人がGK横に広がるユーヴェの自陣ゴール前ビルドアップが捕まえきれない。とりわけ受け手となる中盤3人に対し、ボランチ2枚かCBかで誰が捕まえに行くかが曖昧。前線の限定役2枚もうまくパスコースを消しきれていないので、撃ちきれずにゴールキック→相手のビルドを捕まえられない→ボールを自陣まで運ばれる状態。

ユーヴェは上手く攻めてたが、前線のアタッカーの持ち上がりに後ろがついていけない、またはSBが戻りきれないなどで間延び傾向に。そこを突くべく高めの位置どりをしていたのがフロレンツィ。タッチライン側のスペースをホイホイ運ぶ姿は昔取った杵柄って感じだ。
フロレンツィのクロスは流れたものの、逆サイドからもう一本クロス。右のファーポストからウンデルがヘッド。これに対しとっさに手が出たサンドロ、VARでバレてPKを与えてしまう。天網恢恢疎にして漏らさず。これをペロッティが仕留めてローマ追撃1−2。

これを受けてか、ユーヴェは2枚替えを実施。前半ローマの攻撃を右の片側通行にしてリスク軽減に尽力していたディバラ、ラムジーを下げ、イグアインとダニーロを投入。クアドラードをあげた4-3-3に。カウンターで一刺しか、サイドで高い位置を取り始めたSBを牽制したいのか。後半35分2CBで守るローマに対して3トップが急襲してイグアインが仕留めた形は数cmのオフサイド。
いずれにせよユーヴェは前線からのプレスをやらなくなったため、片側通行だったローマのビルドアップも中央が経由できるように。

ペッレグリーニのライン間での動きがなくともビルドアップができるようになってきたローマ。トップ下にカリニッチを据えてファイヤーフォーメーション。後ろのスペース?スモーリングに祈れ。

2枚替え以降、ユーヴェの中盤に迷いが生じる。ビルドアップ捨てていいのはわかったんだけど、じゃあ引きこもってていいのか?って感じでラビオは中途半端に高い位置どりに。マトゥイディはせめてハーフスペースだけでも封鎖しようとしているが、そうするとピアニッチが1人で中央を管理しなければならず、結局ずるずる下がることに。

とはいえ引きこもりを決め込んだユーヴェを崩す手立てもないローマ。とりあえずサイドからクロスを上げるも、デリフトとボヌッチを中心に城壁が築かれているので弾かれまくる。
4番クリスタンテが時折ブロックの隙間を貫くパスをねじ込んだりするものの、納めどころのジェコを上手くCBが潰していたり、好位置にいたペッレグリーニが宇宙開発をしてくれたので、冷や汗はかくけど問題なし。

結局ゴールは割れず、1-2で試合終了。

勝ったユーヴェはサッリさんの意図を汲んでプレーしきれていないのと、CR7やイグアインといった「ほら俺らアタッカーだし、点とるから守備とかはいいじゃん」系男子たちの気まぐれな戻りが課題としてあり続ける予感。またネガトラは3センター、とりわけマトゥイディのスペース潰しに依存するところ大なので、彼を避けるor走らせまくってカバーエリアを下げるなどが攻略のカギかも。
とはいえ、最後は個人の頑張りでなんとかできてしまうチームなので、サボりが出ようがマトゥイディさんのHPが赤ゲージになろうが、後ろ4枚+シュチェスニーで守れる。攻撃もディバラとCR7を中心にロングカウンターで成り立ってしまう。改めてこのチームから勝ち点を奪うのは難しいと感じた。

対するローマはこれで連敗。しかもロマニスタの希望となってそうなザニオーロの負傷は深刻そう。失ったものが大きい敗戦だった。
だがフォンセカさんのやりたい、幅をSBがとって攻め続けるサッカーはユーヴェ相手でも一定時間やれたのは好材料じゃなかろうか。とりわけRSBのフロレンツィはDAZN実況北川さん(ロマニスタらしい)にメッタクソに言われていたが、個人的には賢い選手だと思った。あとは実行エラー(主にてへぺろなパスミス)さえ減らしてくれれば。。

#ASローマ #ユヴェントス #レビューリハビリ #書きなぐり

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