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自分から不幸貯金していくスタンス

特別不幸なことがあったわけではないけれど、前に読んだ「大泉エッセイ」に出てきた“不幸貯金”の話を思い出した。

不幸貯金というのは、いいことのために、よくない出来事を貯金するようなもの。

俳優の大泉洋さんいわく、良いことと悪いことは同じだけあって、だからツイてないことが起きたときは、不幸貯金ができたと思ってニヤリとするらしい。たとえば、行きたいお店がやってなかった、なんてときもそう。不幸貯金ができたら、「そのぶんいい仕事が来るぞ」と考えるという話だった。

物事がうまくいかないときや、しんどいことがあったとき、それを不幸貯金と思えれば、受け止め方も変わってくる。自分はネガティブ思考にハマりやすいから、真似したいなあと思った。


最近も、悪いことがあればその分いいことが起こるのだと信じたくなる出来事があった。

それは、Abema TVの「チャンスの時間」というバラエティ番組内、「プロフェッショナル 仕事の流儀」をモチーフにした「パチフェッショナル」という企画でのひとコマ。

パチンコを打っている最中、ピン芸人の岡野陽一さんが、“当たりの代償”のために、コーラを白いTシャツにこぼし始めたのだった。当たりのためにわざと服を汚して、「僕もこんなに苦しんでるんだよっていうのを見せるのが必勝法」と語る岡野さん。

別のところで幸運を引き受けるために自らちょっと不幸になるという、そんなやり方もありなのか。

理不尽だし最終的に負けてるしで、ただ服を汚しただけにしか見えなかったけれど、おもしろくて笑った。


実際、いいことと悪いことが同じだけあるのかなんてわからない。でも、そう信じてみたほうが人生たのしそうだ。

生きてると、ちょっとレベルの不幸はいろいろ起こる。特にわたしは、定期的に服か床に何かをこぼす。ため息をつきたくなる。でもそんなときこそ、パチフェッショナルで岡野陽一さんが自ら汚した白いTシャツを思い出すのだ。自ら積極的に不幸貯金していくスタンスの人もいるくらいだから大丈夫。いいことある。



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