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15日目 懐かしの学食風焼肉プレートと、麻婆豆腐を巡る一考察


本日の献立

【朝】
白米玄米、豚肉のスタミナ炒め、小松菜と豆腐の味噌汁
【夜】
白米玄米、麻婆豆腐、エビチリ、大根サラダ、玉ねぎとわかめの味噌汁


朝:スタミナ炒めは学食の味

今朝は5時40分に起床。少々寝坊したか。
前夜のおかずが残っているので、それを今日の朝食にも転用させてもらう。

昨晩作った豚肉のスタミナ炒めは、クックパッドを参考にした。

豚肉と玉ねぎを合わせ調味料で炒める、という至ってシンプルなレシピ。
タレは家になかった酢を酢っとばして(???)、醤油・酒・みりん・砂糖・ニンニクチューブ・生姜チューブを混ぜ合わせた。
水分が多めだったので、水溶き片栗粉も入れてとろみをつける。

昨晩完成品を実食して「あれ?」と目を見開いた。
なんだ、この懐かしすぎる味は。どこで食べた味だ…??
これは、あれだ! 大学の学生食堂にある焼肉プレートだ……!!
『豚みそ焼肉丼』じゃなくて、皿で単品販売してるやつ…!!!

多分どこの大学の生協食堂でもおんなじようなのが売っていると思う。
それにしても凄まじい再現率。
学生時代の思い出に浸りたくなったら、またこれを作ることにしよう。


夜:苦手だった麻婆豆腐を克服する

夕方立ち寄ったスーパーで、エビが半額になっていた。
約170g で驚異の200円切り。
こんなの買うしかなかろう。

エビを入手したからには、エビ単体のぷりぷり食感を贅沢に味わい尽くしたい。
ねぎも余っているので、エビチリに決定。これを受け、本日の夕食の路線は中華に切り替わる。

メインには、同じくねぎを消費しやすい麻婆豆腐を据えることにした。


木綿豆腐を大きめサイズに切り、小鍋の中で沸騰させたお湯にドボン。軽く煮ておく。
その間に長ねぎをみじん切り。にらは事前に切って冷凍してあるものを使う。

フライパンにオリーブオイルを引き(我が家には普通のサラダ油がない)、生姜チューブと刻みねぎを入れる。

当然といえば当然なのだが、引いた油に水分を含んだ生姜チューブを絞ればパチパチはねまくる。
パチパチどころじゃない。爆竹のような音がして、平気で20cmくらい勢いよく飛び散る。

これ絶対なんか別の方法あるよね?
料理上級者さんは絶対、毎回チューブ系調味料大爆発祭なんて開催してないよね?
爆竹攻撃に耐えて腕にポツポツ火傷を作ったりなんかしてないよね?
意地でもチューブを使うという今の姿勢を改善すべきなのか?
これ以上私の火傷が増える前に、誰か教えてほしい。

さて生姜とねぎの香りが立ってきたら、豚挽肉を入れて炒め、豆板醤を加える。
その後は合わせ調味料。水1/2カップ、オイスターソース大1、酒大2、醤油大1/2、砂糖大1/2くらい、甜麺醤(量はテキトー)を全部計量カップの中にぶち込んで混ぜ、フライパンに注ぎ込む。


ヨハネス・フェルメール『牛乳を注ぐ女』ばりに量の多い合わせ調味料。
不安はものともせず一気に加える


煮立ったら水気を切った木綿豆腐をそっと加え、馴染ませる。
水溶き片栗粉を回し入れてとろみをつけ、冷凍にらを直入れしてさらに加熱し完成。


生まれてこの方、麻婆豆腐は苦手だった。絶妙に美味しくない料理だなと思っていた。
なぜなら市販のやっすい素で作られたものしか食べたことがなかったから。

私の母は全然料理をしない人で、それでも大昔は元気のある時に市販のおかずの素(具材だけ用意すれば完成する系の合わせ調味料)で一品作ってくれることもあった。
プライベートブランドのような安いおかずの素は当たり外れの差が大きい印象。
うちの食卓で出る麻婆豆腐は甘すぎたりとろみがゼリー状で奇妙な食感だったりと、幼い私には食べるのに苦しむ料理だった(ごめんなさい)。

そんで社会人になったらなったで料理しないので家に豆板醤も甜麺醤もない。
第一、苦手意識のあった麻婆豆腐をわざわざ家で作ろうとも思うはずがない。
そんなこんなで麻婆豆腐からなんとなく遠ざかる四半世紀を送ってきたのだが。

今、ひょんなことから毎日2回以上キッチンに立つ日々になっている。
一食一食のコストを削減するため、市販の素は買わない生活。味付けで気力を消費する分、材料刻む系くらいは楽したい。
それでいうと麻婆豆腐って楽なのだ。ねぎやにらを入れるのをえいっと諦めちゃえば、包丁使うのはべらぼうに切りやすい木綿豆腐だけ。
私は麻婆苦手だけど夫は好きらしいし、楽に作れるなら不味くても余裕で我慢できる。そう思って自作してみたら…

なんかいい感じに辛くてドロドロしてなくてめっさ美味い。


そうか。当たり前だけど、自分で作れば好きな味・食感に調整できるもんね。
普通に料理する人ならとうにご存知のことだろうけど、私初めて気づいたよ。

甘すぎるのが嫌なら豆板醤地獄にしてしまえばいい。
ぷるぷるゼリーができるのが嫌なら片栗粉の量を加減すればいい。

この麻婆豆腐実験を機に、今まで「美味しくない」と感じていた料理にも可能性を見出すことができた。個人的に大きな発見だった。
それに、仮に「美味しくない」と思っていた料理を自作してやっぱり美味しくなくても、自分で労力かけて作ったものならちゃんと大事に食べられそう。

今の自分は何事にも挑戦していくフェーズなのだなあ、とつくづく思うのであった。
将来的にチャプチェや回鍋肉なんかも克服したい。




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