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大河原潤「AI×Web3の未来 光と闇が次世代の実業に変わるとき」

・本書は、さまざまな AIサービスの開発に従事し、特許の売却や大手企業での自然言語処理系のWebサービスやOCRを活用した研究開発やメンタルAIの研究開発チームの立ち上げなど、世の中を前進させる AIサービスに力を注ぐ著者が、 AI、Web3の概要ならびに今後の展望、多くのテクノロジーの発展に伴い、これからの未来はどうなっていくのかについて考察した1冊。

・ AIにはさまざまな定義があるが、本書では AI=Transformer(トランスフォーマー)と定義している。
・その理由としては、 AIの定義は時代によって変わるので、そのときの最先端のものを指して AIと呼ぶしかないからだ。
・Transformerはディープラーニングの発展系で、自然言語処理(NLP)による文章生成や画像生成などの分野で大きな成功を収めている。
・人工知能の分野で最も重要なブレイクスルーの1つとされており、現在ChatGPTなど多くの AIアプリケーションに利用されている。
※本書ではTransformerのもう一つの特徴についても挙げられているが詳細は本書をお読みください。

・Web3は、インターネットアクセスするためのユーザーインターフェースである「World Wide Web」の次世代の進化を指す。
・Web3はまだ開発中なので、一般的に受け入れられた定義はないが、ブロックチェーン技術やトークンベースの経済などの概念を取り入れた分散型のWebを目指している。
・Web3では、データやコンテンツが少数の企業やプラットフォームに集中するWeb2とは異なり、ビルダーやユーザーがインターネットを所有し、トークンで調整するというビジョンがある。
・ブロックチェーンとは、作成、書き込み、読み取り専用で構成される特殊なタイプの分散型台帳で、「ビットコイン」「イーサリアム」などの暗号資産(仮想通貨)に用いられる。
・ブロックチェーンの主要5要素は、
◇暗号化
◇不変性
◇トークン化
◇分散
◇非中央集権化
というものである。
※Web3にまつわる用語(イーサリアム・スマートコントラクトなど)についての詳細は、本書をお読みください。

AI、Web3が発展していく中で世の中はどのように変化していくか(一部)
・完全無人のコンビニ「Amazon Go」を皮切りに、複数種の無人コンビニが導入されているが、進化した AIならびにWeb3の活用により、本当の意味での「完全自動化」が可能となると著者は推測している。
・現在先行して営業している無人コンビニでは、自動化技術の進歩により、顧客が商品を選び、支払いを行うプロセスが自動化されているが、商品の仕入れや陳列に関しては、まだ人間が関与しており、完全な自動化には至っていない。
・完全自動化の実現には、 AIとロボット技術の活用が不可欠である。例えば、ドリンクの発注や決済を AIスマートコントラクトで賄うことができれば、ロボットがドリンクを補充し、品切れの際には自動的に発注して補充することが可能になる。
・完全自動化されたレストランやコンビニは、労働力不足や人件費削減の課題に対処するだけでなく、24時間営業や遠隔地への展開など、新たなビジネスチャンスを生み出すことが期待される。
・また、インターネットカフェのような施設でも、 AIとロボット技術を活用することで、顧客のニーズに応じたサービス提供や効率的な運営が可能となる。
※コンビニやカフェの完全自動化の条件ならびに今後の展開について、 この他にAIとWeb3が進化することで今後の未来がどのようになるかの著者の予測については本書をお読みください。

・本書では、「AIとWeb3の基礎知識」「最先端のAIは人間を超えているのか」「Web3の虚業と、実業の進化」「進化するAI×Web3ビジネス」「持続可能なシンギュラリティ」という章で構成されており、多くのテクノロジーについて、図解や画像、事例などでわかりやすく解説し、それを踏まえた上で、未来はどのように展開していくかについて著者の予測が紹介された内容となっている。

昨今、目まぐるしくテクノロジーは進化している。5年後、10年後に本書を読んだとき、どのように思うのかこれから楽しみである。

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