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竹田理絵『「お茶」を学ぶ人だけが知っている 「凛とした人」になる和の教養手帖』

・本書は、日本IBM退社後、銀座と浅草に、敷居は低いが、本格的な茶道を体験できる茶室を開設し、世界40ヵ国の人々に日本の伝統文化を伝え、のべ生徒数が4万人を超える著者が、およそ500年もの間脈々と続いている茶道の中にある「教養」(知識・振る舞い・美意識など)について合計8章(人・心・茶・禅・食・器・衣・住)にまとめた1冊。

・茶道というと、作法や道具ばかりに目が行きがちだが、一番大切なのは精神的な人への思いやりや心配りである。
・「和を以て貴師となす」と言われるように、和の文化でも人や心を大切にしている。

・茶道の教室を探す前に、まずは「流派」を知っておくこと。茶道には、「三千家」と呼ばれる表千家、裏千家、武者小路千家の他にも多くの流派があり、流派によって作法などか少しずつ異なる。
・また、最近はテーブルスタイルやチケット制の教室、カルチャーセンターなど、いろいろなスタイルの「教室」があるので、じっくりと自分に合った場所を探していただきたい、と著者は語る。
※教室に行く際、自分をさらに高める教養として、あることを著者は薦めているが、詳細は本書をお読みください。

・茶道は、茶室の中でお茶を点てたり飲んだりすることで、茶室の中で完結するものだと思っている人が多いかもしれないが、著者としては、茶道で学んだ様々なことを、日常生活で生かしてほしいと思っている。
・基本の型が決まっているお点前(茶道の手前のこと)では、集中して自分と向き合う。お道具の扱い方も「残心」といって一つ一つの動作に心を残し、丁寧に扱うのだ。
・日常生活でも、部屋の中を片づけ、自分にとって本当に大切なものだけを見極めてシンプルな生活をし、日本の四季を楽しみ、行事を大切にし、ゆっくりと過ごしてみる、という茶道の精神を活かすことで、心からのおもてなしのお点前ができるようになる。
・日常でも、形だけの挨拶ではなく、心を込めた丁寧な挨拶をすることて、自分も周囲も心が温かく、笑顔も増えるのではないかと著者は考えている。
※茶道の精神や心得を日常に活かすための「自分をさらに高める教養」、「海外の方が知ると喜ばれる教養」についても解説しているが、詳細は本書をお読みください。

・本書は、「茶道から学ぶ人間関係の極意・お客の心得・わびさび」について語られた『「人」の章』、「茶と茶道の歴史・抹茶の頂き方・亭主の心得」について触れられた『「茶」の章』、「 和敬清寂(茶道の心得を示す標語)・心を整える・今を生きる」について語った「『心』の章」のほか、「禅・食・器・衣・住」の合計8章で構成されており、日々の生活に活かしたり、海外との方との話題づくりになる「茶道の心」について学ぶことができる内容となっている。

・「和の文化って素敵だな」「茶道って楽しそう!」と興味を持って頂き、初心者にも親しみやすいように伝えてますので、興味を持った所からお読みいただけたらと著者は本書で伝えている。
・個人的には「人の章」にある利休式「7つの習慣」が気になりました。そのうちのひとつである「五、期限は早めに」はまさに今の自分に必要としているもので、やらなければいけないことが多いが、まずは優先的に片付けなければならないものは時間に余裕を持って取り組むことが大事であることを改めて確認した言葉でした。
※「利休式7つの習慣」についての詳細はぜひ本書を手に取ってご確認ください。

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