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【視聴感想】KEYMAN

はい、イチ芸ラジオ、ryo:です。
YouTube動画の視聴感想です。

チャンネル登録者数800万人を超える人気クリエイターFischer'sと、下着メーカーワコールが販売しているコンディショニングウェア(スポーツ用のサポーター、下着など)「CW-X」がコラボした企画、『KEYMAN』。

1本30分ほどの動画が5本。集められた約100名の一般参加者達が、5種目を戦い「人間の頂点」を決める、というもの。
スポーツの頂点でもない。体力の頂点でも、知力の頂点でもない。心技体を極めた「人間の頂点」を決めるのだ。

と、何度も発信されるんだけど、なんか、全然そんなレベルではなくて、YouTubeのイチ企画のレベルを超えられてなかった。
5種目とも、瞬発力とか、体力とかの競技だったし、謎の団体戦で「運が悪く」敗退した人も沢山いたと思う。
何より残念だったのは、演出も編集もめちゃくちゃカッコいいのに、参加者に対するフォーカスがほぼなかった事。全編見たのに、誰一人の名前も覚えてないもん。

と、いきなりのネガキャンから書き出してしまいましたが、いきなりネガキャンしたくなってしまうくらい「もったいない!」という気持ちが強い。ネガキャンをしたいわけではないです。ただただ「絶対もっと面白くできたのに、もったいない!」という気持ちなんです。
予算の配分が、ワコール10割なのかFischer's10割なのか半々なのか知らないけど、結構なお金をかけてて、結構な人が参加してきてくれてるのに、何も残らない。
「ワコールのウェアがなんか良さそう」くらいの印象しか残らない。もったいない。ああ、もったいない。


Fischer'sじゃなきゃダメ?

Fischer'sの動画視聴者層(メインのファン層)は、10代だと思う。それに、Fischer'sは動けるクリエイターだとは思うけど、しっかりスポーツやってる人が「憧れる」対象ではない。そんな彼らとコラボする事で得られる、ワコール側のメリットは、
「若年層をターゲットにしたい」
「しっかりスポーツやってなくても使えるアイテムなのだとアピールしたい」
といったところかな?と想像してる。
でも、それならもっとライトな大会にして、ウェアを着る事で記録が伸びた!とかやった方が良い気がした。
このKEYMANに参加した人達は凄い人ばかりだったから、Fischer'sの他に、しっかり解説できるスポーツマンを入れても良かったと思う。シルクは詳しいし出来る人だけど、他のメンバーのコメントまで食おうとしてしまうから、ガチのスポーツマンではないシルクのコメントが「解説」みたいに見えてしまい、参加者が軽く見えてしまう。
(シルクが「あの子良かった」とか言って良いレベルの人達ではなかったと思うよ…)

Fischer'sに頑張らせ過ぎ

一方で、冒頭に書いた通り、大会としてイマイチだったから、Fischer'sが頑張って頑張って盛り上げてた。
「見どころしか無かった」「本当に人間の頂点にふさわしい大会だった」と言ってたけど、多分本心ではないだろうなぁ…と。
2021年末に配信された「フィッシャーズ・クエスト」の方が面白かったし、体力や運動神経を見るにはあっちの方が良かったと思う。基本的には個人戦にすべきだよね。チーム戦で負けたら、何のために参加したんだか分からないよ。スポーツマンはみんな負けず嫌いなんだから。もう二度と参加したいと思えないでしょ。
…みたいな事は、多分Fischer'sさん(特にシルクやンダホ)は分かってると思うのよ。でも、仕事だし、しっかり盛り上げないといけないからね…大変だよね、タレント業は。

とにかく参加者のメリットが無い

30分✕5本の動画ではあったけど、説明や参加者の引きの映像とかが多くて、実際は2/3でも編集できた内容だったと思う。なので、実質120分くらいの内容。素人集めたスポーツ大会、2時間スペシャル。
100人で2時間じゃ、誰も何も印象残らないよ、そりゃ。
例えばバチェラーは70分✕8本で15人。それでも印象残らない人がいるくらいなんだし。
こういう、ちゃんと凄い人を集める時には、参加者にもメリット無いとダメよ。やり方なんていくらでもある。
とにかく優勝者に対する賞金とか賞品とか無いと優勝するメリットが無いし、「注目の選手」として何人かピックアップするとか、終わってからFischer'sが気になった選手にインタビューするとか。何かを手に入れる為、少しでも知名度を上げる為、など、参加者のモチベーションはそれぞれだと思いますが、何かしてあげないと、次回に繋がらないですよ…

もったいないもったいない

とにかくもったいない。
これだけお金も時間も人も使ったのだから、もっともっと良い物になったハズなのに…いや、「良い物」というのは語弊がありますね。
クオリティは高かったです。企画としてきちんと成立してたし、映像も綺麗だったし。
ただ、だからこそ「もったいない」なんです。
何度も言いますが、企画自体を叩きたいのではなく、「もっとできたでしょ!」っていうモヤモヤです。

個人的に思う改善点

■そもそも時間が短い。
1ステージ60分、5ステージ計300分にしても良い。あれだけ金かけてるんだから。それくらいの動画にしたらいいのに。尺に制限無いのがYouTubeの良いところなんだから。
■優勝者(KEYMAN)への賞品は?
賞金でも賞品でも良いし、Fischer'sのチャンネルに出演できる、とかでも良いから、何か報酬が無いと…報酬も無いし、特別何かで目立ったわけでもない。優勝者ですらそれで、参加者はさらに何も無い。こんな内容では、次回に繋がらないと思う。
■個々人の紹介が雑
パッと映る紹介内容だけで、視聴者が覚えられるわけもなく、感情移入できるわけもない。でも、やっぱり「凄い人」「弱い人」「推し」などがあった方が盛り上がるし、見てて楽しい。その辺は編集で何とでも出来るんだから、後半に勝ち残ってる人を、何人か最初から目立つように編集すれば良い。
あとはFischer'sメンバーが1〜2人ずつ推しを作って、不平等なまでにその人の応援をしたりすれば、視聴者もそれに釣られて覚えられる。
「退場した人」とか「21番」とかじゃ、覚えられないよ。
■チーム戦はダメ
明らかに頭脳だけで体力ゼロ、みたいな参加者が何人もいたり、マジの素人も混ざってるとかならチーム戦があっても良いかもしれないけど、みんなそれぞれに実績ある人達なんだから、チーム戦なんかやっちゃダメだと思う。
もし「チームワークで感動させたい」とかの狙いがあるなら、もっとチームとして機能する種目やルールにしないと、何も感動出来ない。
スポーツ好きとしては、チーム競技はもうちょっと大切に扱ってもらいたい。
■「心」は?
「人間の頂点を決める」などと大きな事を言うのであれば、ちゃんと頭脳的な種目も入れてほしかった。お勉強とかではなく、体より頭を使う系の種目。謎解き的な。なんならカードゲームとかでも良かったと思う。多分、チームで戦う事の難しさとか、チームメイトが敵になるとか、そういった部分が「心」だったんだろうけど、弱い。分かりにくい。
分かりにくくするなら、もっともっと上級者向きの大会にすべきだし、「人間の頂点を決める」なんてめちゃくちゃ少年ジャンプみたいなサブタイトルを決めて、10代に知名度の高いFischer'sを使うのなら、もっと分かりやすくしないと、受け入れられないと思います。
■Fischer'sの使い方
ここについては上手く言えないんですが、なんかモヤモヤするんです。
もっと良い使い方があったのではないかな、と…
例えば、ガラス越しに遠くから観戦するのではなく、現場レベルで見ながら「今のプレーナイス!」とか言ってあげる方が参加者は嬉しいと思うし、プレーのレベルも上がりそうな気がする。知らない人ばかりの中でいきなり実力出せと言われても難しいから、少しでもほぐれるような事を考えて欲しかった。
あと、時間的に難しいかもしれないし、実際にはそうしてたのかもしれないけど、参加者の目の前で、Fischer'sがデモンストレーションをした方が良かったかも。Fischer'sは色んなタイプの人が揃ってるグループだし、彼らのデモンストレーションで自分の戦い方をイメージできると思う。初見での勝負の良さもあるけど、これだけスポーツに長けた人を集めたのですから、少しは準備する時間や情報を与えて、レベルの高い勝負が見たかった。
あとは、メンバーを横並びにしてしまうと、どうしても「シルク+5人」になってしまうので、種目ごとにメインMCを変えるとかも良かったかも。

最後に

いやー、すいません。めちゃくちゃネガキャンみたいな記事になってしまいました。でも、本当にネガキャンする目的ではなく、「マジもったいない!」という気持ちで書きました。これだけの参加者を集められたのはマジで凄いし、会場の雰囲気も撮影も編集もマジで凄い。
あとは、内容だけ。内容さえ良ければ、サスケになれると思いました。
第二回やる時は、ぜひ僕をプロデューサーで呼んでください(笑)


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