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かぜのとき 〜栄養補給とかぜ薬〜

こちらの記事に書いたとおり、かぜをひきました。

ほぼ1ヶ月かぜをひいており、
のどを痛め、食事が通らなくなりました。

5日ほど「ちゃんと」食べれてない状態。
いままで何度かぜをひいても体調を崩しても、
食事はしっかり摂っていたので驚きました。

今回の記事は、
・栄養
・補給方法
・かぜ薬と食材の組み合わせに注意!
など、かぜをひいた時にからだに摂り入れるものをピックアップしました。

水分補給

熱はあまりなかったのですが、鼻水が多かったので脱水対策にこまめに水分補給。
後半は咳がでて痰(たん)も出はじめたので、粘度が薄まるように、こちらにもしっかり水分補給。

スポーツドリンクは好きじゃないので、
水で補給です。

自分のからだの感覚としては、スポーツドリンクを欲しがる場合は結構しんどい時。あとは真夏に大量に汗をかいたとき。

ジュース系は全般、からだが欲しがったとき以外は飲まないようにしています。


水分補給の目的とは別に、栄養補給の目的で紅茶やはちみつも飲んでました。

こんなかんじで です。⇩


ビタミンC (L-アスコルビン酸)

体の免疫機能に必要なビタミンC。
ヒトは体内では合成できないので、食事で適量を摂取する必要があります。

ビタミンCの補給に『ローズヒップ』を使いました。
別名ビタミンC爆弾と呼ばれているほど、ビタミンCが豊富に含まれています。

夏はヨーグルトに混ぜて食べていましたが、
冬になると冷たいものとは疎遠になるので、
ここしばらく食べていませんでした。

ローズヒップティーのほうが有名かもしれませんが、
私が食べたのは、ローズヒップの【実も食べられる】タイプです。

食欲も無かったので、紅茶に入れました。

ティーパックの紅茶にローズヒップを適量入れて、はちみつを投入。

ローズヒップの実は歯にくっつきやすいです。しっかりふやかして、紅茶を飲み終えてからいただいてます。
酸味があるのではちみつは多めにします。

【ローズヒップ】
ハーブの一種、バラ科バラ属の果実の総称。

ビタミンCの他には
・ビタミンE
・ポリフェノール
・鉄分
・食物繊維
・カルシウム
などがとれます。

美肌効果で有名ですね。ローズヒップという、名前からして美容に良さそうです。

ただ、ビタミンCはかぜ予防にはならない説もあるんです。

1970年にライナス・ポーリングさんが「ビタミンCがかぜを予防・緩和する可能性がある」と発表。

しかしその後の試験では
・健常者がビタミンCを摂取し続けてもかぜ予防の効果は無かった。
・かぜをひいた人がビタミンCサプリメントを毎日摂取したら、わずかだが、かぜの症状の持続期間を短縮させた。

など言われてますが、まだ解明には至ってない様子。
ビタミンCの有効性は、かぜに関してはどちらとも言えないようです。



はちみつ

のどを保湿・保護する、抗菌作用があるはちみつ。

咳がでて止まらないときには、はちみつ1杯を白湯で溶かしたのを飲みました。
はちみつのとろみで、のどが潤う気がします。

「小児患者」に、夜寝る前に
・スプーン1杯のはちみつ
・咳止めの薬
・なにもしない
の3グループに分けて研究したところ、
はちみつを飲んで寝たグループは
喉の痛み、鼻詰まり、せき、うっ血の症状が緩和され
【はちみつは市販薬や抗生物質よりも効果的】という結果がでた。

・大人ではコーヒー+はちみつで効果がみられた。


コーヒーのカフェインには気管支拡張作用や抗炎症作用があります。

コーヒーはちみつについては、
下記【避けるべき食材】の項でも触れています。


はちみつの種類による違いはとくにない
という意見が多いですが、

純正はちみつなら高い抗菌作用が必ずあるわけでは無いという研究結果もありました。

【純正ハチミツが必ずしも抗菌効果をもつとは限らない】

以下抜粋
「純粋ハチミツであれば必ずしも抗菌効果があるわけではないことを強く示すものである。つまり、世間一般で言われている「純粋ハチミツには高い抗菌効果がある」 ということが必ずしも正しくなく、純粋ハチミツを 用いた抗菌目的の使用には注意が必要であることを示している。
ただ、医療でも使われているマヌカハチミツには高い抗菌効果があり、その抗菌効果は抗生物質以上であることから、抗菌効果の高い純粋ハチミツも存在することは間違いない。したがって、消費者や医 療従事者はその違いを見極めながら、必要目的に応じて適宜に適切な純粋ハチミツを選び、使用することが重要であろう。」

https://fukuoka-pu.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=388&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1


迷ったならマヌカハニーが良さそうです。

お好みのはちみつを舐めたり飲んだりしてくださいね。

1歳未満のお子さんに与えたり(ボツリヌス菌に感染する危険があります)、1度で多量に摂取はだめですよ!


そういえば、以前はちみつ大根を作ったことがあります。
(大根を切って容器にいれ、はちみつで漬けて冷蔵庫でしばらく放置。出てきた水分を、そのまま舐める、水・紅茶などにいれて飲みます)
今回は作らなかったので、検証結果はナシですが。。。

ネギ

「かぜのときはネギを首に巻く」
って、昔から言いますよね。
したことありますか?わたしはありません。
首に巻くならネックウォーマーにします。

でも実際、首に巻くことでの効果はあるみたいです。(←生のネギの話です。本来のやり方はネギを焼いてガーゼに包みます)

ネギのツンとした匂い、これはアリシン(硫化アリルが体内に入ったもの)という辛み成分で、抗菌作用が強く、呼吸するときに鼻や口から入ります。

なら巻かなくても切ったネギを嗅げばいいだけでは……と思ったり。
嗅いでみようと思ったけど、料理でネギを使いきっちゃってました。残念。

アリシンは細胞内にあるので、ネギを細かく切って細胞を壊しちゃいましょう。
加熱に弱くて水に溶けやすいので、生で食べるのがおすすめです。

が、私はお味噌汁に使っちゃいました。
この場合、汁も飲むのでOKです。

ネギ以外ならにんにくや玉ねぎ。
にんにくで口が臭くなる・玉ねぎを切ったら涙が出る。
これらもアリシンによるものです。
上手に栄養とっていきましょう。


避けるべき食材

のどが痛くてせきが出て、食べ物がのどを通らない私。

おなかはグーーと鳴るくらいには、しっかり空いている。

おかゆやしょうが湯などのどを通りそうなものはあるけど、食べようとは思えない。

ある日の食事は、昼は牛乳寒天、夕方はカマンベールチーズ(レンチンしたはちみつ乗せ)を食べました。


調べたら、せきがでるときに避けたほうがいい食材に、牛乳やチーズなどの乳製品が載ってました。
痰(たん)が絡みやすくなり、せきが悪化するそうです。
(せきが出ないときは牛乳がのどをコーティングしてくれるので飲んだほうがいいらしい)

正直、せきの悪化はあまり感じませんでした。むしろ食べた直後は落ちついてた。
お腹が満たされたので満足したからでしょうか?


意外だったのは烏龍茶(ウーロン茶)と柑橘系ジュース。


烏龍茶は脂肪を分解するので、回復に必要な脂分まで取ってしまい乾燥してしまうから。

声優さんやのどを酷使している人も避けているそうです。
烏龍茶は油っこいものをたくさん食べた時だけでいいみたいですね。


柑橘系ジュースは、のどへの刺激が強く、糖分は痰を作り出します。

元から柑橘系ジュースはのどに刺激を感じていたため苦手だったのですが。
正常な反応だったのかと納得です。


ほかに避けたほうがいいのはアルコールや炭酸飲料、刺激のある食べ物、カフェインなど。

【はちみつ】の項でコーヒーの話をチラリとしました。
普段は問題なく飲めますが、かぜののどにはコーヒーは刺激がありそうなので控えていました。

試しにコーヒーはちみつを少量飲むと、
思ったより刺激が少なく
はちみつのまろやかさも加わり問題なく飲めました。
(普段よりコーヒー薄め+はちみつやや多めにしました。普段より薄いほうが飲みやすかったです)

コーヒーなので睡眠に影響がでないように、念のため午前中のみ飲みました。


紅茶も飲んでました。
(詳しい摂取方法は上記【ビタミンC】のところ)

一方でコーヒー・紅茶は、かぜに効果もあります。

カフェインの利尿作用が指摘されますが、
適切な量と水分補給をしっかりしておけば問題ないかなと。


栄養ドリンク

普段は栄養ドリンクを飲まないのですが。

のどが痛く食欲が無く、水以外の飲食をしたくなかったので
栄養ドリンクに頼りました。

経験的に、1瓶そのまま飲むと『濃い』気がしたので、水で2〜3倍に薄めました。
「薄めても摂取する栄養量は変わらんでしょ理論」です。

のどの痛みで一気に飲みにくいため、チビチビ飲んでました。
空腹だと血糖値が急に上がり体に負担がかかりそうですが、ほかにお腹に入れるものも無いためセーフとします。
(栄養ドリンクは意外と糖分多いのです)
どれも自己責任です。

飲んだあとは元気が回復した気がして「動こう」と思えました。

3回、同じ方法で栄養ドリンクを飲みました。
私にしては食欲不振の期間が長かったです。
栄養ドリンクにたすけを求める人の気持ちがわかった気がします。

【栄養ドリンクの種類】
・医薬品:病気の治療や予防のために使用。体の機能を改善する。生薬配合。
・医薬部外品:医薬とくらべて効果が穏やか。ビタミン・アミノ酸成分を配合。

・エナジードリンク→清涼飲料水(つまり食品)エナジードリンクは嗜好品。

【栄養ドリンク注意点】
・意外と多くはいっている糖質。
元気になった気がするのはこの糖質のおかげ。
液体だから吸収もはやい。
血糖値が高いかたは注意。

・カフェインは50mgならコーヒー1杯くらい。
睡眠を妨げ利尿作用もあるので、摂取するなら朝にしておきましょう。かぜの特効薬は睡眠です。
無水カフェインは、カフェインから水分を取り除いて結晶化したもの。
コーヒーなどのカフェインと変わりません。

・アルコールは血行を良くして元気が出た気がします。
しかし効果が切れると、飲む前より疲労感を感じます。


「アルコールが入ってるなら、運転前に栄養ドリンクを飲んだら飲酒運転になるの?」って気になりませんか。

こちら研究がされていました。
結果、栄養ドリンクなどアルコール含有食品の通常の摂取量ならアルコール測定器でアルコールは検知されず、運転能力に変化は見られなかったそう。
https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/insyuunten/koutsuuziko-kenkyu.pdf
しかし、バスの運転手さんは、乗車前の栄養ドリンクはアルコール検知するので禁止されているそうです。

「やっぱりアルコール飲んだから気になる」「どことなく普段と体調がちがう」ならば、栄養ドリンク飲んだあとの運転は控えときましょう。

・服用は大抵が1日1本。
私が飲んだものも1日1回1本服用、でした。1本くらいなら問題ないですが、「糖質やカフェインなどを摂取している」自覚は必要ですね。

栄養「ドリンク」ばかりに目がいってましたが、錠剤版もあるんですよね。
ドリンクタイプは効率よく吸収します。
錠剤は安いです。
しっかり成分を確認して、必要な栄養分を必要なタイミングで摂取しましょう。


かぜ薬

かぜ薬は組み合わせに注意が必要なものがあります。

「食事でもしっかり栄養とろう」
「かぜ薬を飲む前はなにかおなかに入れないとね」
この考え、意外と落とし穴でした。

《 解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)》
解熱。かぜによる熱を体外へ放出させる、痛みを鈍らせる。

組み合わせ注意なもの⇩
・キャベツ
→アセトアミノフェンを体外に排出する成分が含まれるため、かぜ薬の効き目が弱まる。

・甘い食べ物、ごはん、パン(炭水化物)
→アセトアミノフェンと炭水化物が結びつき体内への吸収が悪くなり、かぜ薬の効き目が弱まる。

《 アスピリン 》
かぜによる熱を体外へ放出させる、痛みを抑制する。
ウイルス性疾患に罹患した15歳以下の摂取は注意(ライ症候群)

組み合わせ注意なもの⇩
・奈良漬け
→アルコール(酒かす)がアスピリンの効果を増加させ、痛み成分のプロスタグランジンの生成を抑制。プロスタグランジンは胃粘膜を保護しているため、アスピリンの効果が強すぎると胃壁が荒れる。

・栄養ドリンク・健康飲料
→アスピリンはアルカリ性溶液に溶けやすく酸性溶液に溶けにくい。栄養ドリンクに含まれる炭酸が酸性のため、アスピリンの体内吸収が低下し解熱鎮痛効果が低下する。

・ビタミンC
→アスピリンは血が固まることを抑える作用がある。ビタミンCとともに摂取すると胃など消化器官からの出血が止まらない・吐血のおそれ。

《 かぜ薬(カフェイン含有のもの)》
眠気防止、利尿作用、血管・気管支拡張作用。

組み合わせ注意なもの⇩
・緑茶・コーヒー、紅茶、栄養ドリンク(カフェインを含む飲料)
→かぜ薬のカフェインと飲料のカフェインの作用が増強され、副作用で、動悸・不眠・めまい・嘔吐・悪心・不整脈を引き起こす。

《かぜ薬(抗ヒスタミン剤含有のもの)》
鼻水を止める効果

注意が必要な使用対象者⇩
・認知症患者
→眠気を誘発する作用もあるため、
混乱・せん妄・徘徊、意識が朦朧(もうろう)とする・大声で騒ぐ・夜間にウロウロ歩き回る、
などの副作用がある。

アルコールは分解するときに消化器官に負担をかけ、睡眠の質を悪くします。
カフェインも覚醒作用があり胃に刺激を与えます。


体力の低下・消耗しているときは、ノンアルコール、ノンカフェインの栄養ドリンクを選びましょう。

おわりに

おなかが空いても食べられない。
食欲も無かったことで、いつもより食に気をつかいました。


かぜが回復しても、脂っこいものや甘すぎるものは避けてます。

本当にからだに必要なものって、シンプルだなと思いました。

今回ほど食材に目をむける機会がなかったので、これを機に食事内容を見直してみます。


からだの内側を見直したら、
からだの外側の反応も見てみましょう。

【東洋医学によるかぜの治療に関する記事】はこちらです。

参考にしてください。


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