やきにく

焼肉が食べたい口だ

焼肉屋へ行った
混み合っていて45分待ち
そんなに待てない

でもそれでも焼肉の口だ

近くの焼肉を探す

徒歩3分
昭和のような年季の入ったお店だ
創業35年
なら美味いということだ
ここに決める

店が暗い

やってないのか

でも客はいる
入ってみる

客が立ち上がる

まさかの店主だ

店主も食べてる
なら安心

肉を頼んで到着を待つ

届くおしぼり

夫の近くだ
おしぼりを取ってもらう

「それってあつ?ひや?のおしぼり?」

そう聞きながら私に渡される

おしぼりを受け取った瞬間一瞬温度がわからない

「正解は、ぬる〜でした」

あつ〜でも
ひや〜でもない

ぬる〜なおしぼり

その発想は頭になかった

なかなかない
ぬるいおしぼり

なんだかそのやりとりが面白くて
メモする

あんまり美味しく無かったから
もう行くことはない焼肉屋の
ぬるいおしぼり