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【前編】8/26(土) Girls be Ambitious ~東大生と考える進路選択~ イベントレポート

私たちichihimeが主催するイベント「Girls be Ambitious 〜東大生と考える進路選択〜」のイベントレポートをお届けします。
本イベントは2023年8月26日(土)に対面とオンラインの両方の形式で開催されました。全国から40人もの中高生と、保護者の方も数名参加してくださり、大変盛り上がりました。
12月23日(土)に次回開催予定なので、参加を検討されている方はぜひ参考にしてみてください!

イベントのコンテンツは以下3つでした。

①先輩の進路選びが聞ける!パネルディスカッション
②大学生の学びセッション
③自分らしい進路を見つけるワークショップ
 
本イベントレポートでは、「②大学生の学びセッション」での東大現役女子学生3名のトークをお届けします。科類、学年、出身地が様々な3人の生の声をお聞きください。
 
話をしてくださったのは以下の3名です。
 
Sさん:理科一類1年
Mさん:文科三類1年
Aさん:文科二類2年


大学の学問は高校とは違う?〜東大での学問〜

―大学での学びは高校での学びの延長にあると思いますか?それとも、別物だと思いますか?
 
S:私は高校生の頃あまり大学について知らなくて、周りの友達とかから聞いた、「大学って教授が一方的に喋っていて、ただ教授が黒板書いてそれを生徒が移すだけだよ」という話を真に受けていました。なので、大学では高校と違って、新しくて私たちが理解できないような難しいことをする、というような偏見を勝手に持っていました。でも実際に大学に入ってみると、新しいことばかりでなく、特に必修科目の英語や物理とかは高校生の頃の復習とか、高校生の頃の学びをちょっとレベルアップさせたものとかが多くて、そういう教科があった分けっこう親しみが持てました
 
S:でも一方で、高校の学びだけじゃなくて、新しくフランス語を学んだり、私の場合は相対論という授業で相対性理論の基礎的な事を学んだのですが、そういうことって結構高校では学べないことで、それがすごく楽しくて、大学は高校の延長線上だけど新しいことも学べていいなって思っています。
 
M:私も確かに、高校生の時と大学生のときの学びはつながってるなって思うことが多いんですけど、でもやっぱりやっている事が違うなとは思います。今日は英語と歴史について簡単に紹介しようと思います。
英語については、例えば高校生の皆さんだったら、この文章を訳しなさいとか、この中で文法的に間違っているものを選びなさいといった勉強をしていると思うんですけど、大学生になると英語を使って何ができるかっていうことが問われるようになってきます。例えば1年生の時の必修でこの前までやっていた授業だと、英語の文章を実際に読んで自分でレポートを書かなければならず、その際DeepLとかGoogle翻訳などの道具は使ってもOKで、文法を調べたり人に教えてもらったりしてもよかったのです。英語を使っているという点では高校の延長ではあっても、何か自分なりのものを作ってそれを英語で表現してっていうように要求されるっていうのはちょっと高校と違うのかなって思いました。
歴史についても、私は文系で日本史と世界史を使って受験したんですけど、高校の時は年号をたくさん覚えて、人名をたくさん覚えて、事件の名前をたくさん覚えて、それを繋ぎ合わせて論述を書くっていうのがメインだったと思うんですけど、大学の歴史の授業では、テストの時に細かい年表が渡されて、これを見てもいいから歴史的背景とかその事件の影響を書きなさいという問題が出されました。ここから高校と大学の違いを感じるとともに、歴史の学問としての深さも感じました。
 
A:私は割と高校の学びと大学の学びは違うと思っています。一応今は東大生なので高校の時勉強は得意だったんですけど、大学生の今になって思うのは、私が得意だった勉強っていうのは、出される範囲が決まっている点取りゲームのことだったということです。大学に入ると、多分文系の方がこの傾向が強いと思うんですけど、範囲とかが決まっていない膨大な範囲の中から自分の興味あることについて、自分の考えを述べたり調べたりして、自分の興味のあることを深掘っていくっていう学問にシフトチェンジしていくと思っています。
 

「東大でよかった!」~前期教養課程という制度~

―大学の教養期間の意味とは?高校では思いもよらなかった学問の出会いはありましたか?
 
M:教養期間の中で好きな授業とか興味ある授業を文理関係なく科類関係なくとることができ、興味がある分野を探せるっていうのは本当に東大の一番大きい魅力だと私は思っています。私は文科三類にいて、この科類からは文学部に行く人が多いですが、私はこの夏休みまでの学期では、政治学、歴史学、倫理を学んだり、英語を深掘りしたり、地理を少し学んだり、理系科目の心身の実践科学っていうすごく面白い講義をとったりしました。心身の実践科学では生物的なことや、人間の生活リズム・体のリズムのようなことを学ぶ授業もあって本当に面白いなって思ったし、これは多分教養学部じゃなかったら取らなかったんだろうなって思います。
 
M:ただ、点数を取らないと後から自分が行きたい学部に行けない可能性があるっていうのは現実としてあるので、そのために自分が興味があってとりたい第一希望の授業じゃなくて、「まあ興味はあるけど…」っていうぐらいの授業を点数を取るために選んじゃうっていうことがあって、そこはちょっと勿体無いなって自分でも思ってます。でも別の大学の友達に聞くと、GPAっていう評定平均みたいなのがどこの学校にもあって、その点数が高いと例えば留学に行きたい時に学校の奨学金が取れるということがあったので、やっぱり大学での成績をちょっと気にしなきゃいけないというのは別に東大に限った話でもないのかなって思います。
 
A:私は文科二類にいて、経済学部に進みやすい科類ですが、この夏休みまでに経済とか数学に関する必修授業っていうのは4コマしかなく、言語(英語、第二外国語)なども含めた必修以外は実質授業取り放題で、自分の好きな興味のある面白そうな授業をとっていいという感じでした。他の大学の経済学部に進んだ友達の時間割を見せてもらうと必修科目が並んでいて教養科目は2、3コマくらいしかなかったのですが、東大では経済系の必修が少ないということで自分の好きな授業が取れます。私が面白いと感じたのはトルコ語の授業とか他の大学にいたら絶対とってないなっていう授業でした。意外とトルコ語には、テストが終わってもまだ勉強してるくらいハマりました!
あとは、タイ古式マッサージを実習で習う授業があって、そこでは生徒同士でマッサージをし合うんですが、マッサージ中も講義聞いてる間もリラックスすることが重要だから寝ててもいいという神みたいな授業でした。他にも色々純粋に面白いな〜って思える授業にたくさん出会えたっていうのが、教養学部の醍醐味だなって思います。
 
A:また、私は都市計画系に進みたいって2年生になってから思ったんですけど、他の大学だったらそれって結構非現実的な選択肢というか、もう一回受験をし直して理系の学部に入らないといけないというふうになると思うんですけど、前期教養学部のある大学だったら、成績を気にしなくてはいけないという悩みはありますが、割と理転というのが現実的な選択肢としてあるっていうのが、他大と違う大きな魅力かなって思います。
 
S:中高時代はなんとなく理系科目が好きで、それも学問が好きというよりは、物理とか頑張って勉強したら点が取れるのが好きで、それでなんとなく理系に進みたいなって思っていました。なので、文理であんまり迷ってなくてもう理系一本みたいな感じでした。

S:東大に入学すると、理科一類の同じクラスの子達がみんなすごく意識が高くて、みんな留学とか何かに一生懸命で。私はそういうのがなかったからすごい触発されて、私も何かしたいなと思いました。そこでこの夏休みに、経営のこととか本当に何もわかんなかったけど、東大が主催してるAIを経営でどう活かすかっていうプログラムにとりあえず参加しました。そこではグループでコンサル的なことをしたんですけど、私はその時点でコンサルっていう言葉の意味もわからなくてそれをネットで調べることから始まりました(笑)。グループのみんなはすごく意見出してくれて、私はほとんど意見出せなかったけどみんなの話を聞いて色々学べました。また、私は専門的なことは言えなかったけどアイドルが好きでエンタメ系の話はすごくできて、そこについては私の意見をちょっと言えたのがすごく楽しくて、今まで理系一本だったんですけどそこで初めて文系の科目と出会って、経営とか経済とかも楽しいな、学んでみたいなって思って、すごく東大に来てよかったなって思いましたし、まだ前期教養の課程があるのでそこでもっと文系の科目とかも調べてみて、気になる学問に出会えたらいいなって思います。

ここまでが前編です。後編も近日中に公開予定です。
また、次回イベントは12/23(土)にオンラインで開催します。奮ってご参加ください!


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