見出し画像

広報界のサグラダファミリア、その名もウェブサイト

平日はほぼテレビを観る時間がないので(朝はニュース、夜もニュース、それ以外の在宅時間はNintendo Switchがテレビに接続されているか、テレビをつけるとお子どもたちが集中して支度などに取り組めないので音楽配信を聴いている・・)、週末に撮りためた録画などを観る。

この週末は世界遺産関連の番組をずっと観ていて。(←旅行に行きたい欲求をなんとか映像とお取り寄せでどうにか昇華させたいともがいている様子)

シャルトル大聖堂やノートルダム大聖堂についての解説を聞きながらふと思ったこと。

そもそも建設に長い時間がかかること、そして火事など想定外の事故によって再建が必要になることもあり、現代の私たちが観るその姿は、こちら側はこの建築様式だがこちら側は違う、であったり、右と左でデザインが違うね、だったり、まだまだこれからも作り続けますよ、だったりする。

これって、会社のコーポレートサイトや、商品やサービス、イベントのランディングページにも似ているな・・と。

例えば、最近よく利用するオンラインの習い事の予約ページ。最初に表示されるインターフェースはアイコンが大きかったり、デザインが感覚的に操作できるように設計されている。しかし予約が完了した際に表示されるページはやや「古代遺産」のような、ふた昔前によくウェブサイトで使われていたデザイン組みだな・・というページである。

第二創業期にさしかかる企業。事業をピボットしながらここまで拡大してくる中でおそらく広報担当なんて当初いなくて外注したであろうウェブサイトの枠組みに、都度追加してきた商品・サービス紹介のページ。全く統一感がない・・・とか、あっちのページでは左にメニューバーがあったのに、こっちのページではメニューバーが消えた!トップページにも戻れない!!なんていう大迷路が仕掛けてあることも多々。

最初に気合を入れてフル装備で作ったブランドサイトだけど、5年たっても全く更新されていない。新商品情報どこー、5年前の商品情報しか載ってないよー、などもよくある。ウェブサイトは作って完成ではなくて育ててなんぼ、訪問してみてもらってなんぼ。(さらにそこからアクションしてもらってこそのウェブサイトの存在意義!!!)

というわけで私が支援させていただいている企業や団体の代表の方には、だいたい毎週(←しつこい・・)「ウェブサイトの更新ありませんか?あります?じゃぁ、サイトマップ全体を見ながらもう一度位置づけをそれぞれ考えた上で作りましょう」であったり「予算がこっちに割けないのは重々承知しているのですが!!今度代表がメディアに出たときに確実に検索されます。検索されて訪問してくれた方々がこのウェブサイトの情報で、現在のこの組織の状況を理解できますか?現状のサイトを見て、今一番売りたいこの商品を選ぼう、っていう導線になってますか?えらい機会損失発生してますってー」とお声がけさせていただいています。

もちろん、今はウェブサイトの更新に割けるマンパワーがない、今はこっちに集中しないといけない、といった判断をされる代表も多い。それが経営判断だから。限られたリソースをどこに割くのか、目の前のオペレーションと中長期のバランスを見ながら判断していただくので、その週は「やっぱり見送り」と言われても、翌週、その翌週も、やっぱりここは必要だな・・と思えば提案するし、今はここはやらなくても別のこの形で代替できるな、であったり、マンパワーが割けないならば私のほうでライティングやりますから今すぐやりましょう、といった代替提案をおすることもある。

というわけで、結論。ウェブサイトは完成することはないので、ずっと育て続けましょう。育てるときにはそのページ、目の前の目的だけではなく、会社全体、ブランド全体、サイト全体を見た上で、今回手をつける部分の位置づけや、他の部分とのバランスの調整などを行うこと!!!