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計画性皆無ライター、スケジュール管理代行で"業務時間1/3短縮"へ

2023年7月下旬、久しぶりに地元・福岡に帰省した。12日間の滞在だ。

娘を実家に預け、以前勤めていた職場への訪問や友人とのランチ・ディナーをふんだんに盛り込む予定だった。やっとコロナも娘のイヤイヤ期も落ち着いたタイミング。久しぶりの自由時間を前にすれば、猛暑なんて忘れられた。

娘も祖父母に会えてにっこり、祖父母も孫に会えてにっこり、私も友人知人と会えてにっこり。「滞在期間中、実家の空には夏のにっこり大三角形が輝くはず!」なんて思うほどに、しっかり浮かれていた。

ただ、長年自分をやっていると、予報通りにはいかなんだろうと薄々気づいていた。そのため、事前に入れた予定は3件だけ。ライター仲間とのランチ、前職のメンバーとのディナー、今も前職の会社に勤める戦友とのディナー。他の予定は福岡に着いて入れよう、と企んでいた。

しかし、福岡滞在2日目にして、早くも雲行きが怪しくなってきたと気づく。滞在期間中、ランチやディナーの前後で着手しようと思っていた仕事が想像の3倍はあった。というか、思ったよりも仕事をする時間が、ない。仕事を受けすぎていた。

さらに追い打ちがかかる。

滞在2日目〜4日目にかけて連続でランチ・ディナーの予定を入れていたため、娘はずっと私がいないことに腹を立て、イヤイヤ期をぶり返した。私の両親はイヤイヤ期の孫にキャパオーバー。

「夏のにっこり大三角形〜!☆」なんて、よく浮かれられたな、と恥ずかしくなる。滞在4日目の夜には、12日間も滞在せずすぐに帰ろうか、と思うほどに大三角形の頂点全員が疲弊していた。

悪い成功体験は消せない

会う予定を3件に絞ったにも関わらずこの失態だ。なぜこんなにもスケジュール管理が上手くいかないのか、この機会に真剣に向き合うことにした。

私がたどり着いた結論はこれだ。

「タスクが過剰でも寝なければなんとかなるという慢心」

徹夜は当たり前だった新卒時代、寝なければなんとかなった。さらに私は元来体力自慢だ。その2つが合わさって、悪い成功体験が形成されているのかも、と気づいた。

成功体験はいつまでも消えないのだ。

そしてこれは成功体験なんかじゃない、ただの怠惰な慢心だ。これまで本当になんとかなってきたのか、考えるだけでも恐ろしい。

なんとかなるという怠惰な慢心がもたらすのは、ポンコツなスケジュール管理だけではないことも分かった。

私は人に頼ったり、意見を求めることが苦手だ。その原因の一部にも、なんとかできるという怠惰な慢心が絡んでいると見ている。

そうと気づけば、やることは決まった。スケジュール管理も思いっきり人に頼ろう。いや、いっそのこと任せよう。

スケジューリングの神、召喚。

たまたま福岡滞在中にディナーをした戦友はスケジューリングの神だ。

私の仕事ぶりを、”気持ちで勝負!パワフル体育会系”と表現するなら、神の仕事ぶりは”すべては計画!エッセンシャル理系”。出会って10年以上経つが、最小の時間で最大の成果を上げるための思考術、エッセンシャル思考をずっと体現している。

ちょうど、パワフル体育会系で居続けるには年齢制限がある、と薄々気づき始めた頃だし、思い立ったが吉日だ。(今となっては、「思い立ったが吉日」というのもなんだか無計画に感じてしまう。)福岡滞在が散々だったことも彼女には話していたし、早速8月からスケジュール管理代行を依頼することにした。

エッセンシャルな彼女らしく、打ち合わせは今のところ初回のみ。
関係ない話は…などという私の懸念も杞憂に終わる。
8分経って追加事項を送るのがなんとも私。
ござるは無視してほしいでござる。

すると、神からは”Notionを使う”という提案がなされた。

Notionでタスク管理する方々がいるのは知っていたが、そもそも入力の手間が嫌いな自分には不向きでは?と自分では選ばない手段だったので意外だった。

スケジュールみっちりタイプには神の視点でのスケジューリングが吉

これまで、自身の計画性のなさを放置してきたわけではない。

・Toggl Track(時間計測)
・TrelloとTodoist(タスク管理)
・Google Calendar(スケジュール管理)

それぞれ連携させることで、各プロジェクトの進捗と自身のスケジュールはカレンダー形式で確認でき、毎朝その日のタスクが通知され、かかった時間もワンクリックで計測できる、という状態を取っていた。

しかし、これで解決できなかったのが「スケジュールをみっちみちに詰めてしまう」という点だ。

そこでポイントとなるのが、”神の視点”。

あらかじめ神には1日の稼働時間を伝えておくことで、「◯月◯日の私には***というタスクが可能かどうか」、を神の視点からチェックしてもらうことができる。

実際の神とのスケジュール管理フロー

① 私:お仕事依頼があった場合「日付、タスク内容、各タスク所要時間」をSlackで神に伝える
② 神:可能か不可能かを判断。可能なら共通Notionのタスク一覧に入力
③ 私:更新があったらSlackに通知が届く
④ 私:毎日共通Notionを見る

4ステップ目のNotionを開くのも手間に感じるので、今はSlack連携を試みている。

このスケジュール管理代行の歯車が機能するまで、一つのタスクにかかる時間の見積もりが甘かった、ような問題も発生したが、ここ一ヶ月はしっかり寝られている。

実際のNotionの一部を紹介する。

神作成、実際のNotionを一部紹介

中略
真ん中のモザイクは、キャラクターのスタンプ。見て楽しいNotionであることも大切、か。

神が作ってくれたこのNotion、情報がまとまっていて素晴らしい。でもやっぱり、私にとってのスケジュール管理代行のキモは「できるかどうか」を判断してもらうことだと感じている。

類似タスクの所要時間、1/3カット

神に依頼しはじめて約4ヶ月、得られた成果は3つ。

① 類似タスクの所要時間、1/3カット
スケジュール管理を代行した前後で、類似するタスクにかかる時間が1/3減った。体力的にも精神的にも余裕が生まれた結果だろう。なんだか週休3日にすると効率がアップした、と似ている。

② メンタルヘルス爆上がり
せっかくお仕事の機会を頂いたんだから、断るなんてもったいないと考えてしまうのがフリーランスの性。私みたいな駆け出しフリーランスが断るなんて…と一抹の自己嫌悪にも陥る。でも神からNGが出てしまうとなると、「神が言うんだからお引き受けしないほうがいい」と思えるのはとってもヘルシー。

③ 引き受けられるお仕事数量が増え、つつある
お断りすることも増えてしまったので、当然だが一瞬お仕事量は落ち込んだ。ただ、12月は、気づけば2023年で一番仕事数(量じゃない)を抱える月になった。神がOKする限り、いろんな仕事を入れられるという安心感は大きいらしい。この調子だと量も増やせちゃいそうである。

孤独なフリーランスの身、私の仕事を全部把握していて話せる人がいるというのも嬉しい副産物だった。

***

さて、気がつけばもう今年も残すところあと10日。夜空には冬の大三角形がが観測できる。今年の年末年始は私(夫)・娘・義父母と過ごす予定だ。今度こそ、大三角形をにっこり輝かせたい。



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