髪。 髪という字を見るたびに思い出す。 小学生の頃、国語の授業で【髪】の漢字を習った。 「髪という字は『長〜い友だち』と覚えてください。」 昔こういうCMがあったんです。と先生は得意げに言いながら黒板に大きく、 かみかんむりの下に友の文字を書き上げた。 髪。 なるほどたしかに覚えやすい、と感心した思い出がある。 そこから一度も髪という字を間違ったことはない。 その教えがなければ今頃【髪】と【髭】の二者択一を間違えたり間違えなかったりする人生だったように思う。 アベ
銀座にはあまり来ない。 否、来ることが少ない。 一緒。なんで言い直した。 何が「否、」なのか。 銀座は自宅の最寄駅からアクセスが悪いというのも大きいが、銀座という街は自分には些かプレッシャーを感じる場所だ。 ここは金持ちしか歩いてはいけないところ。 家で札束を燃やすような種族ではないためそんな自分は銀座を闊歩する権利がない。 家で札束を燃やして初めてザギンを大手を振って歩くことができるというもの。 俺が家で燃やせるのはせいぜいポストに入っていた不要なチラシの束くらい