見出し画像

in0u 井上さん

社会人になってから本当の友達と呼べる人にどれだけ出会っただろうか?
私にとっては井上さんくらいかもしれない。
もし移植を必要としていたら腎臓の片方をあげてもいい。そう思える人との出会いは幸運だ。人生を振り返っても家族以外では三人くらいしか思い浮かばない。その中の一人が彼だ。

このnoteでは井上さんについて書く。
なぜBacklog Advent Calendarで?と思うかもしれないが、まあ騙されたと思って読んで欲しい。

井上さんと出会った

「コミュニティ」は「温かい」場所であり、居心地がよく、快適な場所である。
「コミュニティ」は、「自然」で「暗黙」のうちに成り立つような理解の共通を意味する。

コミュニティ Zygmunt Bauman

四年前、井上さんとはコミュニティで出会った。
とあるクラウド系勉強会のグループディスカッションで同席し、「まあ随分自分に似た感性を持つ人がいたもんだ」と驚いたことを覚えている。彼も似たような印象を抱いたようで、後日SNSで連絡をくれた。そんで飲みに行って仲良くなった。
「まずは軽くランチでも」とのお誘いをいただいたが、素面で人と話す自信がなかったため「是非飲みに行きましょう!」とかなり強気に夜の会合を迫った。後日言われたことだが、頑なに譲らない様に壺でも買わされるのかと少し怖かったらしい。

酒を飲みながら話してみると実に気が合った。
お互い、ITエンジニアとしてマネージャとエンジニアの中間みたいな仕事をしており、猫を飼っていて、ヘヴィスモーカーで、いい加減なんだか真面目なんだかよくわからない性格で。趣味や好きなアニメも似通っていた気がするが、飲みすぎていたのか、なんの話で盛り上がったのか今では思い出せない。

その頃私は、JBUGというコミュニティの広島支部の運営メンバーに加わったばかりで(といっても二人体制だったが)、次回開催の登壇者を探していた。そこで井上さんにお願いしたところ、快く引き受けてくれた。
「三倍といえばもちろん界王拳ですよね、皆さん」と真面目なLTの中、急に悟空のイラストぶっ込んできたあの日の井上さんをこれからも忘れないだろう。

私はといえば思いの外JBUG広島の運営が面白かったので続けることにした。彼と一緒にコミュニティを作ったら楽しそうだと思ったので、井上さんにも入ってもらい、三人体制での運営が始まった。

そこから今まで、オフライン→オンライン→ハイブリッド→オフラインと社会の時流に合わせて形態を変えながら、三ヶ月に一度くらいの頻度でJBUG広島は続いている。

井上さんのオフィスでJBUGを開催した時の写真 ひまわりが綺麗

私はBacklog World 2021をやった

JBUGは全国に支部があり各々自由に活動しているが、年に一度全支部が協力してBacklog Worldという名の全国大会的なカンファレンスを開催している。

2020年秋、Backlog World 2020開催以降翌年の運営委員長が決まらず、JBUGメンバーの中では果たして来年Backlog Worldは開催されるのか?って空気になっていた。

そんなことも気にせずJBUG広島を定期的に開催してキャッキャしていたところ、積極的に活動しているようだし運営委員長をやらないか?と打診をいただいた。Backlog Worldの歴史が途絶えることは残念だなぁと思っていたので、いくつか条件を提示して、引き受けることにした。

井上さんが運営メンバーに入ることがそのひとつだった。

うちの子どもたち(二歳)が「弟が入るなら僕も一緒にお風呂に入る!じゃなきゃ入らない!」といったことを言うが、まあ似たようなもんだ。

慣れない大規模カンファレンス開催に苦戦しつつも、なんとかやり終えた。

ありがたいことに500を超える申し込みをいただき、色々あったもののやってよかったなーと思える会になった。

井上さんには随分と支えてもらった、テーマ決め、会全体の構想、演出方法の考案、ホームページ作成、私の愚痴の相手、等々。

その時の運営メンバーの中野さんが井上さんの仕事ぶりについて素敵に言語化してくれた。私はこのnoteが大好きで時々見返している。

中道委員長にとって最高の懐刀であり心の拠り所となる存在だったのではないか?その頼もしさを例えるとすれば、ラインハルトにとってのキルヒアイス、碇ゲンドウにとっての冬月コウゾウというべきか。具体的な成果物に対する最高のスピード感で、多方面にプロジェクトを牽引された。(以下略)

中野さんは2023の運営メンバーでもある

Backlog World 2021開催の17日後、我が家に双子が生まれ、コミュニティ活動からは少し離れることになった。

2020年同様、次の運営委員長は空席となった。

今度は井上さんがBacklog World 2023をやる

私の先代の運営委員長である西馬さんが後任者へのバトン渡しに苦労したように、私も苦労した。残念ながら次の委員長は決まらず、結局2022年は開催しないことになった。知らず知らずのうちに辛そうな姿を運営メンバーに見せていたのかなぁと申し訳のなさを感じた。

2023年の初夏、井上さんから急に電話がかかってきた。
「Worldの運営委員長やってええかもって気持ちになってきたわ」

嬉しかった。
色々気持ちの変化とか聞いたような気もするが、私はすでに結構酒を飲んでいたためあまり覚えていない。

そんな気分になっているのであれば是非やってほしい、井上さんならできるといった旨を伝えた。

「中道さんに後押しされたし、委員長やろうと思ってることJBUGのみんなに話したら協力してくれるらしいからやってみるわー」と後日連絡があった。
井上さんはBacklog World 2023の運営委員長になった。

そして、このnote公開の4日後である2023年12月9日、Backlog World 2023が福岡で開催される。井上さんが頭をはって作り上げた会だ。面白いに決まっている。まだ参加受付が可能なので、是非下記リンクをのぞいてほしい。

Backlogが好きな人。学びたい人。語りたい人。
そしてプロジェクトマネジメントに関わる全ての方へ、Re:Bootのテーマの通り自身を見つめ直すいい機会になるはずだ。

井上さんについて書こうと決めてからこの四年を思い出していた。
偶然出会って、コミュニティを運営して、お互い運営委員長をやって、他にも沢山の思い出があるがここには書ききれそうにない。

冒頭に引用したように、コミュニティってのは共通の嗜好性を持つ人と引き合わせてくれる場所なんだなーと改めて思う。
出会った場所がコミュニティでなかったら、何度か酒を飲んで馬鹿話をするだけで私たちの関係は終わっていたかもしれない。

何にとはうまくいえないが、何かに感謝したい気分だ。ありがとう。

最後に井上さんが書いたBacklog World 2023の意気込みを貼っておく。

今週末、福岡で会えたら嬉しいです。もじゃもじゃヘアーのメガネかけたスタッフがいたら多分私なんで、気軽にナカミチ!と声をかけてやってください。

どうか皆様にも素敵な出会いがありますように。


このnoteはBacklog Advent Calendar 2023の12/05分として書きました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?