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あー!学校ってそういう状況だったのか!

「あー!」おどろいたトップ3

昨日6月17日に、今回の皆さんからいただいたアンケートの最終結果を教育長にお持ちしました。実は、前回の中間報告(5月25日でした)の際に区長、教育長が私たちにお話してくださった内容を皆様にお伝えすべく準備していましたが、さまざまな都合でタイミングが遅くなってしまい、発信の機会をこれまで逃してしまっていました。スミマセン!!!

お詫びとともに、そのときの意見交換の中で私たちが驚いた学校の状況にまつわる3つの「あー!」をお伝えします。

(1)学校の電話回線は「2本」しかありません。


今回、1500名の皆さんからご意見で圧倒的に多かったのは「先生からの連絡がなくて不安だった」というものでした。電話1本がなぜ掛かってこなかったのか?ひとつの大きな要因がこれ。世田谷の公立校には電話回線がどの学校でも「2本」しかありません。これは、数十年来そのまま、学校の規模に関わらず各校同じ状況だそうです。あー。

学校によっては電話を複数回もらったという方もいて、状況は様々だったとはいえ、電話回線は2本しかありませんでした。学校関係者にとっては当たり前のことでも、保護者には想像できないことだったと思います。私たちは「状況がわからない」ことでより「不安・恐れ」を強めまった面がある、ということを実感しました。


(2)教育委員会で作ったYouTubeは、学校内のパソコンから見られません(でした)


休校期間中、教育委員会が「せたがやまなびチャンネル」や「せたがやスタディTV」をYouTubeに開設して、多くの動画がアップされました。これらYouTubeの視聴、各家庭では見た方もいたと思いますが、当初学校内のパソコンからは視聴ができなかったそうです。あー。

その後、設定を変更して校内でも見られるようになったとのこと。なお、先生たちの机の上のパソコンはほとんどがスタンドアロンで、インターネットにはつながっていないことは、まだ変わりないようです。

(3)オフィシャルに双方向のオンライン朝の会や授業ができないのは、Zoomなどの外部ネットツールを使うには個人情報保護条例の審議会に諮問する必要があるから。

このコロナの影響下、ビジネスその他のシーンではZoomなどのオンラインの会議ツールが一斉に活用されるようになりました。当然学校でも活用したらいいよね!という声も多数アンケートに書かれていましたが、実際にはほとんど実施されませんでした。

これについて教育長は「Zoom等を早くやるべきと考えている。実際に私用端末から使っている先生がいることも把握している。しかし、世田谷区では、個人情報保護条例の審議会に諮問して承諾を得ない限りインターネットの外部ツールを使うことができない。審議会は6/30開催予定で、許可が得られればオフィシャルに活用することができるようになる見込み」と教えてくださいました。あー。

・・・以上、学校や行政機関は、ことICTに関して一般社会と環境がかけ離れてしまっていることを痛感した3つの「あー!」でした。とはいえ、このような状況に、教育委員会はできるかぎりの対応を行っています。(1)に関しては、6月に371台のスマホが各学校に配られました。教育長は「本当は学年に1台ずつ欲しかったのですが、予算の都合でそうはいかなかったのが申し訳ない」とおっしゃっていました。このコロナ禍で迅速に調達するのは大変だったことでしょう。(2)もすぐに対応されました。

(3)については、インターネットの外部ツールへのアクセスは、大企業でも厳しく管理されているケースもあるとはいえ、このような緊急事態でさえ、必要なツールをすぐに使えないルール自体が大きな課題です。しっかりと見直していく必要があるな、と思わされました。この間、文部科学省から出ていた各種の通達も、こういう背景もふくめた形で調整ができなければ、ただのプレッシャーにすぎなくなってしまうことも見逃してはならない点といえます。世田谷区では、すでに2020年度内に1人1台タブレットを実現することを予算化していますが、ハードがそろっても宝の持ち腐れにならないようにしたいものです。

現状を受け止め、今後の変化をしっかりと生み出すために

デジタルネイティブの子どもたちとのギャップ、大きいですね。「ICT運用はうちらに任せろ!」っていう子どもが出てきてもおかしくないような状況かもしれないと思います。

でも、だからこそ私たちはいちど冷静になって現状を受け止め、今後の変化をしっかりと生み出し、継続していくことを応援していきたいと思います。現場の先生方が、子どもたちとのコミュニケーションを切望していることもよくわかりました。ICT利活用に長けた先生も区内には多数います。ピンチをチャンスに!とはまさにこのことです。学習面、学校運営面の両面にわたるICT利活用の基盤を浸透させる「最大の機会」だと思って、今後もコミットしたいと思います。

速報:オンラインミーティングについて

今回、世田谷公教育ICTの現状やこれからを渡部教育長みずからの声で直接保護者に届ける機会が設けられないか、というお願いをしたところ、7月中に皆さんにも参加、視聴いただける形のオンラインミーティングに参加してくださることをOKいただきました!教育長、ご快諾ありがとうございます。

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アンケートではこのエントリでご紹介した内容以外にも、多数の疑問や質問を頂いています。このオンラインミーティングでは教育長の生の声でいろいろなお話を直接聞いていただけるよう、準備を進めます。

テーマがICTということで、参加方法は、Zoomでの参加(最大80名程度の見込み)や、YouTubeでの配信、後日視聴などを組み合わせます。配信機材等はある程度ご協力いただける見込みがたっていますが、公的機関のネットワークからの配信は難しいようなので(そこもこれからの課題ですね)、そのあたり含め、鋭意調整していきます。

日程、時間、参加方法など決まり次第お知らせします。広く関心をお持ちの皆さんにぜひ参加していただき、関心の高さを引き続き可視化していきましょう!
See you soon at Online!!!!

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