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焼肉を食べた話

(こういうことを言い出すと深刻なネタ切れです。笑 書くことねえなあ)

先日、近所にあるチェーンの、七輪焼肉🥩のお店に行った。

火🔥を見ると心が落ち着く。放火魔の気持ちがわかるなあ。

外は寒いし、肉がなくなったのに、おれは火鉢に手をかざして、しばらく暖をとった。30分近く。

火をぼーっと見つめることで、無心になろうとした。

肉がジュージュー焼けた。箸でとって食べる。ウマイ焼肉だ!

あれ。注文した肉は全部、焼いて食べ尽くしたはずだが?

まだ、肉があったのか。店員はいつの間に持ってきたのだ。まあいい。何の肉かもわからないが、ウマイ肉はいい肉だ。おれはウマイ肉を、ジュージュー焼いては、バクバク食べた。

ロースもカルビも、モツもうまい!ハツもレバーもうまい!

満腹になると、眠くなる。さっきからずっと眠かった。

ついに焼くものがなくなったが、「火消し氷」がまだあった。

火消し氷が、クリスタルの牛のどこかの部位だと空想してみる。部分から全体をイメージする。

「骨格は金属、肉体はガラス細工でできた牛」「すべてが氷のような冷たいクリスタルできた牛」この世に、そんな牛がいたら面白い。

氷が溶けて蒸発した網から、目に見えない氷の焼肉を取って、タレにつけて食べるパントマイムをする。



火消し氷もなくなった。

たれの小皿の中に、さっきから食ってるウマイ肉の最後の一欠片があった。ところで何の肉なんだろう。動物一匹を丸ごと食べたのではないか?


再びおれは部分から全体像を復元してみた。

おれの頭に思い浮かんだのは、自分自身だった。

そうなのだ。火をぼーっと見つめていたら眠くなって、うっかり自分の身体をカンナで削っては、焼肉にして食べていたのだった。

おれはカンナで削る肉体もなくなり、ローリングストーンズのベロのマーク👅みたいになって、クチビルと、肉を口に運ぶ箸だけが宙に浮いていた。



ベロ👅を引っ込め、クチビル💋を内側に巻き込むようにして閉じ、口元を引き締める。おれは完全に見えなくなった。

店員がテーブルを片付けに来た。透明化したおれは、牛さんや、豚さんの亡霊たちに囲まれ、霊的な視力👁️👁️を通して、その後の店の様子を見ている。

「○○番席のお客さんが消えました!」「食い逃げです」

おれは空中にまたクチビル💋を出現させて、ベロをユラユラと踊らせて店員の後ろ姿にアカンベエ👅をした。

な、何の話!?

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