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「ドン・キホーテ」備忘録

2024年4月11日から読み始める。

著者

ミゲル・デ・セルバンテス・サアベドラ(1547~1616)

前篇1

(4月11~19日)
長ったらしい序章。
ドン・キホーテの旅立ち。
宿屋にて大暴れの末、騎士叙任。
商人たちに戦いを挑み、ボコボコに。
村に戻って彼の親族や村人から介抱。
眠っている間に村人たちが彼の書斎から騎士道物語の類の本を焚書。
サンチョを伴い、再出発。
風車に戦いを挑み、返り討ち。
ビスカヤ人との決闘。中断。二部へと続いて、作者口上から始まり、ビスカヤ人に勝利。
サンチョとの長い会話。
山羊飼いたちとの宴。
若い山羊飼いの埋葬。
彼が恋したマルセーラを追って森へ。
ロシナンテの発情がきっかけで馬方連中にボコボコに。
宿屋にて、淫乱女中をその宿屋の美しい女将と間違え抱きしめる。それがきっかけで馬方の若い衆にボコボコに。宿屋全体で大騒乱。
霊薬。
宿代支払い拒否。
サンチョ、毛布(ケット)あげ。←ケットあげのトラウマは尾を引く。
羊の群れを軍隊と思い込み、喧嘩を吹っ掛ける。そして投石によりボロボロに。
葬儀の行列に対して通り魔的に襲い掛かる(ドン・キホーテ本人は正義のつもり)。
水の音と鉄の軋むような音に一晩中ビビりまくる。
床屋の金だらいを強奪。
ドン・キホーテとサンチョ、妄想全開の会話で「前篇1」終了。

前篇2

(4月20~)
田舎道で遭遇した連行中の漕刑囚の集団を解放するも、思い姫ドルシアーナのもとに行けと言い出し、それがもとで漕刑囚たちにボコボコにされる。
エルマンダー(警察のような組織)から逃れるために、シエナ・モレーナ山中へ。
カバンを見つける。中には金貨。サンチョのものに。
若者カルデニオ(半狂人)に出会う。狂人同士気が合う。
カルデニオが大失恋の末に山中にやってきた話を始める。途中で茶々を入れないという約束にもかかわらず、ドン・キホーテがカルデニオに対して説教を始める。ボコられるドン・キホーテとサンチョ。
「喋るな」という言いつけから解放されたサンチョが、主人に対して朗々と講釈を垂れる。長い。p90~p125まで。
ドルシアーナへ伝言を届けるため、一人山を下りるサンチョ。例のケットあげされた宿屋の近くで、故郷の司祭と床屋に偶然出会う。
3人、ドン・キホーテを連れ戻すためにシエナ・モレーナ山中へ。
途中、カルデニオに遭遇。カルデニオの長話(以前、中断された続き)。
突然、どこからか大きな嘆き声が。それは牧童に変装したドロテーアという美しい女性で、彼女は、カルデニオの恋敵ドン・フェルナンドに捨てられ、恥ずかしさから町に居られなくなり、逃げてきたという。
ドロテーアの長話。彼女は、カルデニオが愛したルシンダの名前を口にする。
※第28章(p214)まで
カルデニオにもドローテアにもまだ希望があることがわかり、山から下りることに。そこで、あたたかい言葉をかけてくれた司祭たちに恩を返すべく、ドロテーアは司祭たちの企み(ドン・キホーテを下山させる)に協力する。
エチオピアの大ミコミコン王国のミコミコーナ姫に扮するドロテーア。まんまと騙されるドン・キホーテとサンチョ。
下山途中、主従はサシで話しあう。
前篇1で鞭打ちにあっていた少年アンドレスに出会う。少年は騎士を逆恨みしており、皆の前で恥をかかせて立ち去る。
例のマットあげの宿屋へ。騎士は疲れ果ててすぐに眠る。騎士抜きでの談話。
司祭が語る小説「愚かな物好きの話」。これがおもしろい!
親友同士のアンセルモとロタリーオ。アンセルモは絶世の美女カミーラと結婚。申し分のない妻だが、「ダイヤモンドを金槌で叩く」ように彼女の貞節を、親友ロターリオを使って確かめようとする。いやいや協力するロターリオだが、そのうち本気でカミーラを好きになり、やがて関係を持つようになる。そしてこの劇中劇は、前篇3へと続く。
(4月23日火曜日、雨で仕事が休みになったので、読み切ったった!)

前篇3

・騎士、寝たまま暴れる。赤ワインの袋に剣を突き立て大洪水。
・「愚かな物好きの話」の結末。
・ドロテーア、ルシンダ、それぞれの恋人とくっついてハッピーエンド。
・モーロジンの美女ソライダと《捕虜》登場。
・宿屋にて盛大な夕食会。騎士の長広舌。
・捕虜の話(p81~p172と長い!)。
・捕虜(大尉)、弟となった判事と再会。
・判事の娘に恋した大富豪の息子が美声を響かせて登場。
・息子の父親の命を受けた召使い4人が追っ手としてやってくる。
・少女のいたずらにあって、吊るされる騎士。
・宿では、上へ下への大騒動。
・故郷へ送還させるため、司祭と床屋の企みで檻に入れられる騎士。
・ドロテーア、ルシンダ、ドン・フェルナンド、カルデニオ、ソライダ、捕虜(大尉)とお別れ。
・行き会った聖堂参事会員の語りと司祭の語り(文学論)。
・騎士と従士の会話。
・騎士と参事会員の会話。
・山羊飼いの話。
・一同、村に帰還。
・騎士たちのその後や登場人物たちの墓碑銘が記されて完結。

後篇1

・司祭と床屋、騎士をお見舞い。
・司祭たちと入れ替わりにサンチョ登場。
・サンチョ、学士(サンソン)、騎士の談話……というか、前篇の至らなかった部分(驢馬が盗まれて戻ってきた経緯やエクシード金貨の使い道)の言い訳が延々と続く。
・サンチョと妻テレサとの会話。
・騎士、姪、家政婦の会話(騎士が旅に出るのを引き留めようとする)。
・騎士とサンチョの会話。サンチョ、旅に出るのを渋る。
・サンソン、当て馬的に登場。
・サンチョ、行くよ!俺が行く!
・鹿島立ち! まずは思い姫の住む、エル・トボーソへ!
・三人の百姓娘。サンチョは騎士に、この中の一人を思い姫ドゥルシネーアと思わせる。成功!
・芝居一座とのいざこざ。
・森の騎士に出会う。意気投合。
・従士同士の語らい。
・森の騎士と愁い顔の騎士、決闘! そして偶発的な勝利!
・森の騎士の従士による、舞台裏の暴露。彼らの正体は、学士サンソンとサンチョのお隣さんだった。
・道中、郷士ドン・ディエゴに出会う。共に馬上で会話。騎士の長広舌。
・ライオン騒動。
・ディエゴ邸へ。
・ディエゴの息子ドン・ロレンソに詩学や騎士道学を教授する騎士。
・出立。
・学生二人と農夫たちの一行に出会う。学生から、盛大な結婚式に参加するよう促される。
・富豪カマーチョと美女キテリアの結婚式! 食えや飲めや歌えや踊れやの大騒ぎ。
・キテリアと相思相愛の相手バリシオ登場。自殺を装う大芝居で、キテリアを奪還。それでもパーティーは続けろと、なんとも人間の出来たカマーチョの対応。
・バリシオ宅へ招かれる。そこで出会った剣術化の学士であるバリシオの従弟と共に、モンテノーシスの洞穴へ。
・洞穴の横穴に潜入した騎士は、そこで不思議な夢を見る(騎士にとっては現実)。
・従弟の知る庵へ……は向かわずに、道中出会った兵隊志願の貧しい若者と共に、武器を運ぶ旅人が向かった旅籠へ。
・旅籠に到着。そして次巻へ!

後篇2

(5月2~6日)
・驢馬の鳴き声をまねる村会議員。隣村で笑いぐさに。それが原因で村同士の戦いへ。騎士たちが出会ったのは武器を運んでいた村人。
・猿回し(実は漕刑囚のヤツ)。過去と現在を言い当てる猿。
・人形劇。内容に激怒する騎士。
・戦いに向かう例の驢馬の鳴き声村の一団。それを諫める騎士と従士。しかし追っ払われる。
・サンチョ、主人に対し小さな反乱。逆に窘められ(というか叱られ)深く反省。かわいいサンチョ(笑)
・魔法の小舟の冒険。粉ひき職人たちに襲い掛かり、沈没し、助けられて終了。
・森で、鷹狩中の公爵夫人と出会う。大歓迎を受け、屋敷へ。
・しかし、屋敷付きの聖職者からひどい罵倒を受ける。
・騎士、立腹するも、理路整然とやりかえす。
・公爵夫妻と歓談。
・髭洗い騒動(召使たちの悪ふざけ)。
・サンチョ、公爵夫人をはじめ、女性陣の中でモテモテ。
・みんなで猪狩り。
・公爵夫妻の悪ふざけ。サンチョが犠牲に(サンチョへの三万三千回の鞭打ちで、ドゥルシネーアの呪いが解けるという謎ルール)。
・メンファルディン登場。
・苦悩の老女の長話。カンダーヤ王国に仕えていた。そこのアントノマシア姫とドン・グラビッホの身分違いの恋の話。
・姫の兄マランブルー(魔法使い)が用意した木馬・クラビレーニョに乗って、いざカンダーヤへ(主従目隠しをされて)!
・あっけない結末も、一応はハッピーエンド。
・サンチョが島の領主になるにあたって、騎士の長ーい説教。
・サンチョと別れた夜、女中の一人アルティシドーラから愛の歌を捧げられる(これもやらせか?)。
・サンチョ、着任後にさっそく名捌き。
・騎士、アルティシドーラを撥ねつける歌をうたう。猫に襲われ大けが。
・サンチョ、視野狭窄医を追い払う。金の無心に来た町人を追い払う。(いずれも公爵のさしがね)
・猫にやられてベッドで療養する騎士。老女ドニャ・ロドリーゲスの身の上話とチクリ話。
・サンチョ賭博場のもめ事を捌く。夜の街を徘徊していた美姉弟をしょっぴく。

後篇3

(5月6~12日)
・老女を叩き、騎士をつねった犯人の種明かし。
・公爵から使わされた小姓がサンチョ宅へ。領主となった報告。テレサ、サンチーカ、大はしゃぎ。
・サンチョ、またもや名捌き。執事の心が動く?
・主従、書簡でのやりとり。
・ドニャ・ロドリーゲス母娘の泣きつき。騎士、やり捨て男との決闘を決意。
・テレサの手紙。
・サンチョ、本当に大切なものを知る。(※個人的名場面!!)
・騎士、決闘の準備。
・領主をやめたサンチョ、昔の友人リコーテに偶然出会う。
・サンチョ、穴に落ちる。横穴を見つけ、なんとか進む。脱出できるか?というところで騎士のシーン。
・闘いの練習をしている騎士、偶然サンチョを見つける。
・二人、公爵の元へ。
・やり捨て男に扮したトシーロスと決闘。ドニャ・ロドリーゲスの娘に一目ぼれしたトシーロスは、戦わずして負けを宣言。なんだか訳の分からん結末。
・主従、公爵の屋敷を出る。騎士に恋した(?)アルティシドーラは、恋の歌を高らかに歌って別れを告げる。
・馬上槍試合の行なわれるサラゴサへの道中、歴代の騎士たちの彫刻に出会う。
・主従の楽しい会話。
・網に絡まるが、それは美しい女性二人との出会いでもあった。
・その二人を含む、金持ちの若者たちのパーティー。
・離れたところにいた主従は、牛の群れに遭遇。騎士は立ち向かうが、踏みたくられて満身創痍で、その場を離れる。若者たちに別れも告げず、先へと進む。
・旅籠にて。ドンファン、ドンヘロニモに出会う。偽のドンキホーテがサラゴサへ行った事を知り、目的地をバルセロナに変更。
・盗賊に捕まる(わりとおどろおどろしいシーン)。
・クラウディア、嫉妬で恋人のドン・ビセンテを撃ち殺す。しかし嫉妬の元となった噂は嘘だった。
・盗賊の親分ロケとの語らい。
・高貴な一団、捕らえられるも、ロケのカリスマ性に魅了される(騎士、影薄し)。
・バルセロナへ。ドン・アントニオ邸での歓待。
・舞踏会でふしだらな婦女二人に激怒(笑)
・喋る首の彫刻。
・印刷所へ。騎士、感激。
・ガレー船見学。
・海賊が現われ、退治。
・頭であるアナ・フェリス(美しい女性)の身の上話。偶然居合わせた父親リコーテと涙の再会。フェリス、処刑を免れる。
・フェリスの想い人、ドン・ガスパール救出へ(しかし騎士は向かわない)!
・突如現れた《銀月の騎士》と決闘。打ちのめされる我らがドン・キホーテ。《銀月の騎士》の正体は、学士サンソン・カラスコ。
・ガスパール(グレゴリオ)救出成功。
・騎士、武装解除され、約束通り帰路につく。
・落胆しっ放しの騎士、トシーロスに出会う。サンチョとだけ飲み食いして、早々に別れる。
・馬上(サンチョは徒歩)にて、主従の会話。
・豚の大群にもみくちゃにされる。
・程なく、主従、謎の集団に拉致される。連れていかれた先は、なんと公爵の城。
・アルティシドーラの盛大なる茶番劇。公爵邸を後にする。
・帰路、鞭打ちに乗り気になるサンチョ。
・旅籠にてドン・アルバロ・タルフェに出会う。実は彼、「ドン・キホーテ」の偽の続編の登場人物。今目の前にいる騎士こそがドン・キホーテであると宣言。
・主従、故郷に到着。
・喜びにあふれる司祭、床屋、学士、家政婦、姪。騎士は一年間はおとなしく山羊飼いになることを決意。山羊飼いの楽しい生活を思い描く。
・しかし騎士の体調がすぐれず、そのまま寝込む。
・帰らぬ人に。
・“本当の作者”シデ・ハメーテが羽根ペンに想いを語り、終わり。

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