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PI値って何? その5

PI値って何?シリーズ、その1からその7までの7本を集約したマガジンです。その5のみのレポートとデータは下記からご購入できますが、7本すべてが購入できる、こちらのお得なマガジンもご検討ください。

PI値1%基準はいまから20年以上前に作ったはじめてのPI値の実践活用の基準です。当時、PI値をどう実践活用するか、いろいろ考え、ここにたどり着いたといえます。当時のPOSデータの活用はイトーヨーカ堂が業務改革で実績を上げていた単品管理全盛の頃で、いわゆる、死筋カット、POSデータをABC分析し、C商品を見直す視点、C商品に注目が集まっていました。そこで、PI値もC商品に活用できないかを検討したのですが、PI値はむしろAに着目すべきではないかと発想の転換を行い、POS分析から売れ筋、A商品を選定できる基準づくりに挑戦したのが発端です。
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いろいろ創意工夫し、PI値1%にたどりつき、現在でも通用するPI値の基準のひとつです。当時は関係先でPOS分析がはじまると、はじめにPI値1%の商品をピックアップし、その商品の徹底管理からはじめていました。ちなみに、A商品をPOSデータで当時仕分けする方法は構成比を使っていたのが実態です。上位何%以上はA商品とし、これを重点商品にするというものです。もちろん、構成比でもA商品の基準を作ることは可能ですが、PI値の場合の方が分かりやすいのと、どの店舗で分析しても、PI値1%は200から300品になることが経験上得られたので、こちらの方が実践的であっためPI値1%を当時は活用していました。それから20年以上たちますが、いまでも、この原理は破られていませんので、恐らく、日本のすべての食品スーパーで通用するのではないかと思います。
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このように、PI値は基準をつくってはじめて実践活用が可能ですので、この原理を理解できれば、誰でも自分の店舗でオリジナルな基準をPI値で生み出すことが可能です。注意点は、このシリーズのその7で触れる価格、あるいは粗利を考慮するとPI値が低くても価格が高く、結果、売上げが高い商品や、PI値は高いがもうからない商品が多くなるなど、商売という視点では価格、利益を考慮した取り組みが必須だということです。
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それからもう一点、いずれ、別のシリーズで取り上げたいと思っていますが、店舗の売れ筋はPI値1%ですが、顧客個人個人の売れ筋、すなわち、来店動機となるお気に入り商品はPI値の低い、いわゆるC商品が多いというのが事実です。これが食品スーパーが1万品、1店舗に品揃えしなければ顧客が継続して来店してもらえない根本的な理由ともいえます。PI値はその意味で、ひとつの視点を提示する指標ですので、実際の経営、マーチャンダイジングでは、価格、利益、ユニーク顧客の視点も取り入れてバランスよく商品、顧客とつきあってゆくことが要諦といえます。
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(動画の字幕)
ブログ、食品スーパーマーケット最新情報です。IDプラスアイの鈴木です。今回は、基礎用語解説シリーズとして、「PI値って何? 」を取り上げます。その5になりますが、PI値1%基準というテーマです。PI値は、POS分析、ID-POS分析の基本指標の1つとなります。
Purchase IndexのPとI取って、PI値と呼んでいます。
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では、PI値1%基準について解説したいと思いますが、こちら側が、全商品、スーパーマーケットの扱う全商品です。この全商品のPI値を取り上げたものになります。横軸が時間になってまして、7月1日から7月14日までの、これは集計をしています。この数字はすべて数量です。で、ここの上の項目、ここが客数になります。7月1日は764名ですね。7月2日は815名という形で、この店舗の客数になっています。で、これが店舗全体の2週間、これ2週間になりますので、2週間の客数になっています。で、PI値は、客数。この場合、店舗の客数を使ってますが、客数を数量で、逆ですね、数量を客数で割って算出しますので、これが PI値として算出されているものになります。縦には、全部で5,469品。2週間で販売実績になった全商品ですが、並んでいます。これもし、1年でデータを取るとすると、
1万を優に超えてくるかと思います。横軸、今回は2週間していますが、ここを365日にしても構いませんし、数年間にしても構わないです。いずれにしろ、店舗全体の客数と数量で、割り算をしてPI値を算出していくということがポイントです。
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で、ここでは、ベスト20を、まずここで示しています。ベスト20、No.1は何かというと、キューリですね。これが31.2%で、全5,469品の中で、No.1のPI値の商品です。2番目がジャガイモです。14.5%です。3番目がタマネギということで、10.9%。ここまでが、PI値10%を超えるものです。従って、食品スーパーマーケットだけでPI値が10%を超えるものは、数品しかないといって良いかと思います。4番目以降で、8.6のリンゴ。それからウドンのタマですね、これが7.9%。それから、コロッケ7.8%ですかね、という形で続きます。20番目でシメジですが、これが6.0%です。少し飛ばして、1%が今日はテーマですので、1パーセントの最後の商品、これになりますが、ミツバですね。これが1.0%。その上、こちらの方が、シオベニサケのアラという形で1.0%。その上、これがマツタケのチャワンムシということで1.0%という形で、まあこれが1%になるかと思います。そうすると全部で200品。これが、この店舗の5,469品の内の1%を超えたものです。で、201番、ちなみにいくつになるかというと0.9%。202番、0.9%という形で、ずっとPI値はもぉ0.00まで続きます。で、ほとんどのスーパー、おそらく日本中の全てといっても過言ではないんですが、
だいたいPI値1%をクリアする基準は、200から多くても300品位だというのが実態かと思ます。これがPI値1%の基準になります。ちなみにですが、このブルーで囲った所が全て野菜になります。ここに大分類を示していますが、トップクラスいかに野菜が多いかということが分かるかと思います。まとめますと、PI値は、数量/客数で算出が可能です。
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こういう形でPI値が出せるわけですが、先程のものをグラフ化したものが、こちらになります。それぞれの大分類ごとにまとめて、縦軸に、商品の数を示しています。そうすると1番多い商品、商品とか部門は、ここですけども、野菜だということが分かります。全部で200の内46品となります。2番目、和洋の日配、日配という分野ですね、これが41品。3番目、ここになりますが、こちら側が食品で21品。この3つでかなりの部分を占めるということが分かるかと思います。その他の部門は、そんなに大きな差は無いかというふうに見て良いかなと思います。従って、PI値が1%を超える基準の商品の大半は、野菜と日配と食品で構成されていることが分かります。参考にベスト20、先程のものですけれども、ピックアップしたものがこちらになります。
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ポイントですけれども、PI値1%を超える商品は、スーパーマーケット中では、200から300品位しかないと。で、PI値、全商品全ての商品を足したものの割合が5割位になるということだと思います。それから、野菜、日配が突出していることが分かります。食品がそれに続くという形です。ちなみに食品の中では、調味料とか、飲料とか、カップ麺がPI値1%を超えてきます。まぁ、ちなみに、0.5%まで水準を下げても500品位です。
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2番目ですが。それだけ大事な商品だということがPI値で判断できますので、重点商品として、これは周知徹底させることが、1番重要なポイントになるかと思います。イコール、顧客がそれだけ支持をしていますので、比較購買されやすい商品ということですから、ここを抑えることによって、作業改善、経費削減に繋がってきます。発注、在庫、品出し、全てに関わってくるかと思います。一方、顧客の視点から見ると、売り上げ増に繋がっていることで、顧客満足度のアップに繋がってきます。欠品、鮮度、価格、値ごろに、いかに合わせるかという所もテーマです。それから、自店のと、自社のですね、他のお店、あるいは、競合店、ここの研究は欠かせないのかなと思います。
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3番目、レイアウト、ゾーニングの改善が急務と。未購入客をいかに増やすかということは非常に重要なテーマです。それは、レイアウト、ゾーニングにかかっているということで、顧客の動線の見直し、店全体の流れを意識した商品配置という所がポイントかと思います。
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以上、PI値1%ということで、解説してみました。

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