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シャーマンの元祖⁈菊理媛と作家・小川洋子さんのお話♡

こんにちは。
idumi.artのいづみです。
周波数を整え、感性を高める動植物画デザインを作っています!



今回は“シャーマン”に関する、不思議なシンクロのお話です。

シャーマン shamanとは…

神や精霊との直接接触からその力能を得、神や精霊との直接交流によって託宣、予言、治病、祭儀などを行う呪術(じゅじゅつ)・宗教的職能者。

日本語では「巫(ふ)」の字に「シャーマン」の意味が含まれるが、「巫」は「かんなぎ」とも読み、「神和ぎ(かんなぎ)」あるいは「神招ぎ(かみまねぎ)」に通じる語とされる。

私はふとしたきっかけから、10数年ぶりに小川洋子さんの作品を読み始めています。📕

名作「博士の愛した数式(2004年 第一回本屋大賞受賞)から始まり、かつて読んだことのある作品も、歳をとったからこそ小川さんの世界観により共鳴できるようになっていることを実感しながら丁寧に読み進めています。 

こちらの記事では、小川さんとユング心理学・河合隼雄先生の対談本について触れました。


小川洋子さんの描き出す不思議な世界観の元になっているのが、小川さんの死生観とスピリチュアリティー。
こちらのインタビューでも語られています。

インタビューより抜粋
「今にも暗闇の中に堕ちそうな寸前の人、あるいはすでに死んでしまっていて何も言い残すことのないまま世を去った無数の死者たちの声を書き記しておきたいという、秘書係的な作家という立場じゃないかというふうに思うようになりました」


こちらのラジオでもお話をされています。
コロコロしたお声がとても可愛らしいですね☺️

抜粋
「アンネの日記を通してホロコーストの問題に関心を持った私はアウシュビッツ強制収容所を訪れました。
そこには命を奪われた人々の遺品が大事に保管されています。
それらが展示室に文字通り山のように積まれています。この中にアンネの靴もあるかもしれない。おしゃれな彼女がいつも丁寧に梳いていた髪の毛があるかもしれない、そう想った時、私にとって遺品の山は単なる品物ではなくなりました。

それら全てがかつて自分と同じこの世界にいた人々の声なき声、生きた証なのです。
この、言葉にならない死者たちの声を聴き取り、書き記していくのが作家の役目だ、その時私は初めて自分の仕事の意義を悟りました。

日記によって自分を表現する自由を教えられ、さらにそこから発展し、無言のまま死んでいった人々の声を物語に置き換えていく、まさに私の作家人生はアンネフランクに導かれているといって良いでしょう。

私が小説を書けるのは、実際には会ったことのない死者たちのおかげです。
ひとつ作品が完成すると、私は登場人物たちに向かって感謝の念を捧げます。」



小川洋子さんを再読し始めた頃、ちょうど9月9日“重陽の節句”を迎えました。
中国では奇数を“陽数”といい、なかでも最大陽数である9が重なるこの日は大変縁起が良いとされています。
別名“菊の節句”とも呼ばれ、「仙境に咲く霊薬」「邪気を払う」といわれる菊の花を飾り、菊酒を飲み不老長寿を願う行事です。


菊の花といえば…
日本書紀にのみ登場する不思議な女神様がいます。
それが「菊理媛(くくりひめ)」です。

菊理媛神、又は菊理媛命(ククリヒメのカミ、ククリヒメのミコト、キクリヒメのミコト) とは…

日本の神。
加賀国の白山や全国の白山神社に祀られる白山比咩神(しらやまひめのかみ)と同一神とされる。

日本神話においては、『古事記』や『日本書紀』正伝には登場せず、『日本書紀』の異伝(第十の一書)に一度だけ出てくるのみである。

神産みで伊弉冉尊(いざなみ)に逢いに黄泉を訪問した伊奘諾尊(いざなぎ)は、伊弉冉尊の変わり果てた姿を見て逃げ出した。
しかし泉津平坂(黄泉比良坂)で追いつかれ、伊弉冉尊と口論になる。
そこに泉守道者が現れ、伊弉冉尊の言葉を取継いで「一緒に帰ることはできない」と言った。
つづいてあらわれた菊理媛神が何かを言うと、伊奘諾尊はそれ(泉守道者と菊理媛神が申し上げた事)を褒め、帰って行った、とある。
菊理媛神が何を言ったかは書かれておらず、また、出自なども書かれていない。

この説話から、菊理媛神は伊奘諾尊と伊弉冉尊を仲直りさせたとして、縁結びの神とされている。
夜見国で伊弉冉尊に仕える女神とも、伊奘諾尊と伊弉冉尊の娘、イザナミが「故、還らむと欲ふを、且く黄泉神と相論はむ」(古事記)と言及した黄泉神(よもつかみ イザナミ以前の黄泉津大神)、伊弉冉尊の荒魂(あらみたま)もしくは和魂(にぎみたま)、あるいは伊弉冉尊(イザナミ)の別名という説もある。
いずれにせよ菊理媛神(泉守道者)は、伊奘諾尊および伊弉冉尊と深い関係を持つ。また、死者(伊弉冉尊)と生者(伊奘諾尊)の間を取り持ったことからシャーマン(巫女)の女神ではないかとも言われている。 ケガレを払う神格ともされる。

神名の「ククリ」は「括り」の意で、伊奘諾尊と伊弉冉尊の仲を取り持ったことからの神名と考えられる。
菊花の古名を久々(くく)としたことから「括る」に菊の漢字をあてたとも、また菊花の形状からという説もある。
菊の古い発音から「ココロ」をあてて「ココロヒメ」とする説もある。
他に、糸を紡ぐ(括る)ことに関係があるとする説、「潜(くく)り/潜(くぐ)る」の意で水神であるとする説、「聞き入れる」が転じたものとする説などがある。
白山神社(石川県鳳珠郡能登町字柳田)では、『久久理姫命(久々利姫命)』と表記している。

wiki


菊理姫は、黄泉の国の境界(生死)で、伊弉冉尊(イザナミ)伊弉諾尊(イザナギ)、死者と生者をくくりしもの。

そして、小川洋子さんも
“すでに死んでしまっていて何も言い残すことのないまま世を去った無数の死者たちの声を書き記す、秘書係的な作家”として、同じお役目を果たしておられます。

読書の秋🍂📕
小川洋子さんの、生死の境界線を超えた祈りともいえる言葉たちを読むことで、見えない世界の新しい扉が開くかもしれません。


↓㊙️面白いですよ…


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