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端的には江戸グルメ漫画なんだけど。「お江戸まかない帖」

おはこんばんにちわ。漫画が好きなんですけど、江戸風俗も好きでどうしてもそういうものを読んでしまうおばちゃんです。鬼平?読んだよ。
今回は、つい読んでしまってまだ手放せていないマンガ。

端的にいって、魚河岸の飯屋の嫁が、江戸時代の魚と大奮闘、というお話。江戸時代と言えば、江戸前の魚、そこにフォーカス当てて飯屋を舞台に食事情を捉えて描こうとした一品。夫は上方で料理修行に励んでいる中、嫁は義両親の元で精一杯働いている。訳あり男前な板前さんがだいどころを切り盛りし、元気な主人公が接客してまかない作って奇問難問ズバッと解決!みたいな。

本シリーズは3巻まで出てるようで、そこまでは読了しております。(公開現在1巻目はkindle unlimitedあり)ですが、この本のハイライトは1巻目なんじゃないかと。1巻目では、行くとこのない主人公が奉公先でレイプ未遂?にあった過去があるとか、姑は孫はまだかと言ってくるわ(夫は不在)、結局武者修行に行ってた旦那はクズで主人公の味方はいないとか、そういう膿みたいな部分が全部1巻で出てくるわけですよ。読み終わった後改めて表紙を見ると、主人公が元気な笑顔で襷掛けしてますけど、これは裏で泣きながらも接客で笑顔する外向きの顔ねお母さん読んでてキッツー。肝心の魚とか料理とかの話題が吹き飛ぶ×2、もったいない。魚と料理では勝負できなかったのか!となるわけです。

この本、忘れたころに読み返して、うっわーこの設定はひどいなんだこれ。でもまあ江戸だったらこういう境遇いくらでもあったろうな、と毎回思う。(前もそう思ったんだったと思い出す。)本当にこの設定は必要だったのかしら、読ませたい層が江戸料理に興味を持つ層とあってないんじゃないかしら、とかそういうことにも想いを馳せてしまうわ、おばちゃん。

そういえば、かの鬼平でも、クジラの骨を使った吸い物ってのがあって。小説読んでいるとこれまた美味しそうに感じるんですけど、実際は存在していなくて、作っても美味しくなかったとかなんとか。池波正太郎の小説の中にはとっても美味しそうな食べ物が美食クラブよろしく本筋に添えられていて、池波正太郎料理蘊蓄本まで出ています、そして私はそういうの大好きです聞いてないね。

やっぱりね、料理でも本でも、うまいもんってのは、ピシッと筋が一本通ってるやつなんだよなあ。あ、人生でも同じか。

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