二子玉川ふぐり

二子玉川ふぐり

最近の記事

全裸中年男性は文体の舵を取れるか? その3

大学時代の友人連中とやっている「文体の舵を取れ」活動の第三回。 俺はセルフで全裸中年男性縛り。 問3:一段落〜一ページ(三〇〇〜七〇〇文字)で、句読点のない語りを執筆すること(段落などほかの区切りも使用禁止) テーマ案:革命や事故現場、一日限定セールの開始直後といった緊迫・熱狂・混沌とした動きのさなかに身を投じている人たちの群衆描写。 七音で区切れる文の連続で構成し(「Zウイルス/なんてふざけた/未知の脅威が」みたいな)、それを人間の理性の表現として据えてみた 「俺は人間

    • 全裸中年男性は文体の舵を取れるか? その2

      大学時代の友人連中とやっている「文体の舵を取れ」活動の第二回。 俺はセルフで全裸中年男性縛り。 問2:一段落くらいで、動きのある出来事をひとつ、もしくは強烈な感情(喜び・恐れ・悲しみなど)を抱いている人物を描写してみよう。文章のリズムや流れで、自分が書いているもののリアリティを演出して体現してみること。(~400文字前後) 【講評】 「実話怪談っぽい」 「わけのわからない不審者の戯言に謎のリアリティがある」 理解出来ないおっさんは実質怪異 「傘の出自が気になる、売り物な

      • 全裸中年男性は文体の舵を取れるか? その1

        大学時代の文芸部仲間が定期的に挑戦していて気になったこの文章表現の問題集、仲間内での通称「文舵」。 我々昔は文章書いてたんだからまた文章書こうぜ、という事で有志を募り試しに一問やってみようという話に。 せっかくだから俺は全裸中年男性縛りで書いてみる事にした。 〈練習問題①〉文はうきうきと (本文p31~) 問1:一段落〜一ページで、声に出して読むための語り(ナラティヴ)の文を書いてみよう。その際、オノマトペ、頭韻、繰り返し表現、リズムの効果、造語や自作の名称、方言など、ひび

        • 二子玉川ふぐりの「金玉ぶらり一人旅」

          風俗レポを書いてみたい。その欲求は割と以前から自分の中には存在していたものだった。 ツイッターに流れてくる、ゆるい絵柄の漫画家のちょっと情けない体験談。 口コミに散見される謎の一人称「小生」。 ネット掲示板での嘘と誇張に彩られた口汚い嬢のレビュー。 「お金を払ってスケベな事をする」という最古の生業は、情報のやり取りが加速する現代では事後の感想戦も含めてエンターテイメントだ。 下品で下劣で社会の鼻つまみ者のような扱いを受ける事もある風俗店とそこで働く者、通う者。利用する者、され

        全裸中年男性は文体の舵を取れるか? その3