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ヨーロッパ滞在記・イタリア編 2015年3月26日・「フィレンツェ観光」

 ニコーラ校長先生と一緒に2人でフィレンツェ観光に出かける。
 ニコーラ校長先生は娘のベアトリーチェさんと同じく日本語で会話することが出来る。イタリア語と日本語では言語的な構造がまるで違うのに、それを使いこなせるなんてスゴイ親娘だ(^^;)。
 考えてみれば「ヨーロッパ漫画学院」はグラフィック社の漫画技法書をイタリア語翻訳して使っているし、日本の画材業者や専門学校とも業務提携をしている。毎年9月には生徒たちを連れての日本研修旅行もしているのだから、当然日本語ができないと話にならない。
 ニコーラ校長先生は「ユーロ漫画出版社」の代表取締役でもあるので、立派な実業家だ。

 駅から列車に乗ってフィレンツェに向かう。フィレンツェまでは1時間ほどかかるらしい。

 ドイツでもそうだったけど、ヨーロッパの列車って見るとなんだかワクワクしてくる。僕がもし鉄っちゃんだったら狂喜乱舞していたところだろう(^^;)。

 僕とニコーラ校長先生は、座席を向かい合わせに座った。こういう座席って、列車で旅をしているという気分が強まる。

 車窓から景色を眺める。建物に落書きが描かれている。どこの国もこういうのは同じなんだな(^^;)。

 「フィレンツェ駅」到着。思ったよりも近代的なデザインの駅だった。僕はもっと古い建物の駅を想像していた。
 駅は相当デカく、なかなか外に出られない(^^;)。

 駅の外に出る。小雨が降っていた。

 駅の外に出て「ああ、フィレンツェに本当に来たんだ!」と実感した。
 歴史ありそうな建物、装飾性の高い彫刻、そのどれもが僕が夢見た「フィレンツェ」だった。イタリアンルネッサンスの地に本当に来たんだ!(^^)。

 「フィレンツェ」は英語読みで「フローレンス」。その名の通り花薫る美しい街だ。

 小雨が止み、日差しが出てきた。道の先にある橋は「アルノ川」に架かっている。

 途中、ニコーラ校長先生と僕はイタリアン・ジェラートを買った。コーンからメッチャはみ出してジェラートが乗っかっている。
 基本的にコーンは食べながら歩くためのもの。僕らは次の目的地に向かいながらジェラートを食べ歩きした。
 イタリアに来て2度目のジェラート。これで気分はオードリー・ヘップバーン、いやグレゴリー・ペックか(映画「ローマの休日」より。)

 「アルノ川」の岸辺をイタリアン・ジェラートを食べながら歩く。
 川の先に見えたものは・・・!

 「ヴェッキオ橋」があった!。
 「ヴェッキオ橋」はフィレンツェで一番歴史の古い橋。アルノ川の氾濫で壊され何度も再建されたが、現在の形になったのは、なんと1345年!。日本でいえば室町時代。一休宗純が生まれる50年前に当たる(^^;)。第二次世界大戦を生き延びた唯一の橋だという。

 僕の師匠・村上もとか先生は、「JIN-仁-」の連載終了後に奥さんと一緒にヨーロッパとアジアを1年間ほど回っていた。その記録が「村上もとかが夫婦で歩く欧州・アジア260日の旅」として出版されている。その旅行中に「ヴェッキオ橋にも立ち寄っている。
 僕も師匠と同じ景色を見ているのだと思うと感慨深い(^^;)。

 「ヴェッキオ橋」の上。メチャメチャ観光客が多い(^^;)。

 「ヴェッキオ橋」の上からアルノ川を望む。

 「ヴェッキオ橋」の上には多くの貴金属店が並んでいる。ここでアクセサリーを買うことが観光客の夢だという。

 「ヴェッキオ橋」から少し歩くと広場に出る。そこにあったものは・・・!

 「シニョリーア広場」。奥の建物は「ヴェッキオ宮殿(現フィレンツェ市庁舎)」。その前に立つあの独特のポーズの像は・・・ッ!

 ミケランジェロ作「ダビデ像」ッ!!(^^)。
 しかしこれば精巧に出来たレプリカ。本物は博物館に展示されている。しかし本物の「ダビデ像」は、かつてこの場所に立っていた。
 現在の像はレプリカとはいえ、限りなく本物に近い。

 僕の著作「絵になるキャラポーズの法則」は「コントラポスト」というポージングテクニックを元に書いている。その「コントラポスト」ポージングの最高傑作といわれている彫刻が、この「ダビデ像」だ。僕は「コントラポスト」の例として著作の中で「ダビデ像」について解説した。
 僕が「絵になるキャラポーズの法則」を執筆していたのは2013年。まさかそれから2年後に実際の「ダビデ像」(レプリカ)をフィレンツェを見られることになるとは当時全く想像もしていなかった(^^;)。
 仕事の縁は巡り巡って思いもかけぬ形で実現するのだなとしみじみと思った。

 「ダビデ像」は結構大きい。またポーズに迫力を出すためか、若干パースが付くように作られているように思える。手が結構大きく作られている。特に左手は顔の近くにあるので、顔と比べるとその手が大きいことがよく分かる。

 美術書などで紹介されている「ダビデ像」はほとんど正面からの姿しかないので、別方向から撮影してみた。正面からの姿の印象が強いせいか、別角度だと別の像のようにも見える。「ダビデ像」をこういう角度で見られるのも現地へ行くことの醍醐味だ(^^)。
 ドイツにしろイタリアにしろ、僕が現物を見てみたかったものを現地で実際に見ることができた。数年前まで海外旅行すら想像できなかった僕にとっては夢のような出来事だ。これも長年に渡り漫画を描き続けてきたから実現できたことだ。やっぱり夢は持ち続けることで実現するんだと思う。夢を持つことをやめたら、そこで試合終了なんだね。

 「シニョリーア広場」には「ダビデ像」の他にも様々な彫刻がある。まさにイタリアン・ルネッサンスの地にふさわしい。

 実はイタリアに行ったら試してみたいことがあった。
 これはドイツ・カールセン社のアンネさんが、
「イタリアには、ボンボローネという食べ物とキノートという飲み物があって美味しいよ」
 と言っていたことだ。アンネさんは昔、イタリアに何年か住んでいたことがあるらしく、紹介されたものはイタリア名物だという。

 ニコーラ校長先生が、ちょっと休憩しようというので、僕はボンボローネとキノートが食べられるところはないかと尋ねてみた。
 ニコーラ校長先生はそれらの食べ物を知っていたので、当たりをつけて店を回ってみた。

 とある店で「ボンボローネ」を発見!。しかし「キノート」は無かったので代わりにコーヒーを注文した。

 「ボンボローネ」はパン状のドーナツで中にカスタードクリームが入っている。焼きたてだったので、美味しい。
 美味しいがメチャメチャ甘い!(^^;)。カスタードクリームそのものがメッチャ甘く、焼きたてなものだから甘さがさらに際立っている。しかも粉砂糖をまぶしているのでさらに甘い!(^^;)。
 ニコーラ校長先生は
「女性は甘い物が好きだから」
 と言っていた。ボンボローネは確かに美味しいが、僕にとっては甘すぎて1個で充分だった。これを2個も3個も平気で食うと絶対に肥満になると思った。アンナさんは肥満ではないけど(^^;)。

2015年3月27日・「単行本完成&ジュジィ先生の授業」に続く→
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