現役キー局社員

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はじめまして

数ある中から読んで頂き、ありがとうございます。 在京キー局社員のNoteです。 SNSやネットでは批判的なテレビ業界ですが、裏側をお見せ出来ればなと思 っております。以下の内容を中心にして行ければなと思っております。  ・テレビ局員の給与体系や労働環境  ・テレビ局員の採用方法  ・テレビ業界のビジネスモデル  ・テレビ業界の営業活動 などを中心として書いていければなと思います。 途中で何かを足すとは思いますので、暫定的なものです。 なにかをこういう事を聞いてみたいなど

    • そりゃ衰退しますって、日本のテレビ局は

      上記を読んでいて、モーリー・ロバートソン氏や山本一郎氏の主張したい点は全面的に賛成するのですが、営業や編成周りの論点がおかしいと思うので書いてみようかと思います。今回は山本一郎氏の論点を抜粋しながら考えてみたいなと思います。 論点1. ワイドショーのような情報制作で世の中を無理に動かそうとするな 私は報道・情報番組を経験した事がないので分かりませんので特に書きませんが一言だけ・・・。 自局の社員を見ていると、そんなに深く考えていないと思います。どちらかというとマッチポンプ的

      • なぜ配信されない?「半沢直樹」から考える権利者の強さ

        予想されていた通り視聴率が絶好調のTBS日曜劇場「半沢直樹」ですが、「視聴率のためにあえて配信をしない!」「配信よりも視聴率だ!」という声をチラホラ聞きますが、これはただの陰謀論です。 順を追って説明しましょう。 TVerを作ろうと言ったのはTBSテレビTVerを作ろうと言い出したのは、2014年9月頃に当時民放連会長であった井上弘会長(現TBSテレビ相談役)であります。以下のNHK文研の村上研究員の発言が物語っている通り、井上会長の功績が非常に大きいです。 「井上会長

        • 地殻変動がテレビ業界で起こる?

          広告費自体は変わらず5兆円産業のままですがリーマンショックをピークに、ほぼ横ばい状態になったテレビ広告費です。残念ながらじわじわとジリ貧状態が続いていましたが、新型コロナウィルスを契機に急激なビジネスモデルの変革を放送局は迫られるようになるかと思います。さて、今日はこの記事をベースに議論をしたいなと思います。 民放、衝撃のCM収入減 「ステイホーム」期間中、「スポット」不振 3〜4割下落 前回、放送局におけるスポット広告とタイム広告があるとご説明しましたがでした。それぞれ

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        はじめまして

          テレビ局のビジネスモデル

          前回はキー局と系列局の仕組みを軽く触れましたが、今回はビジネスモデルの仕組みを説明したいなと思います。 放送事業収入と放送外事業収入テレビ局は大まかに分かれて以下の二つの事業収入に分類されます。 ①放送事業収入  ・広告収入   ・タイム広告   ・スポット広告  ・番組販売  ・CS放送(※局によって分社化の場合もある) ②放送外事業収入  ・イベント事業  ・映画事業  ・DVD/BDなどの販売事業  ・番組関連グッズ事業  ・配信事業 局によって異なりますが放送

          テレビ局のビジネスモデル

          キー局と系列局とは?

          テレビ局のビジネスモデルを理解しているテレビ局社員は意外と少ないのですが、そこで今回はキー局と系列局の関係性を簡単に書いてみたいなと思います。 総務省が2012年に公表した放送局の経営分析に関する調査研究研究結果(概要)の内容を元に一部書いております。売上比率に変動があるにせよ8年前の内容とは言え、基本的には変わっていないと思います。なお、基本的には在京キー局の地上波においてのビジネスモデルとなり、有料放送事業者とは異なりますのでご了承下さい。 キー局依存の系列局先ほどの

          キー局と系列局とは?

          NHKのTVer参入に関して

          2019年8月23日、NHKがTVerに正式参入することとなりました。 遡ること2018年の夏頃から断続的にNHKがTVer参入をするのではないか、という報道されてきました。 昨日の正式発表を受けて、かねてから「パソコン・スマホユーザーへの強制的な受信契約」を目指すという趣旨の批判が噴出しているように感じます。しかし、このTVer参入はNHKの意思を受けてやっているものではなく、また既存のSVOD事業である「NHKオンデマンド」との整合性を無視しているのもまた事実です。

          NHKのTVer参入に関して

          広告主にテレビ局は弱いのか?

          Twitterを拝見していて「某大手コンビニチェーンの決裁サービスのCMが流れているからテレビ局が報道しない!」という趣旨のツイートを見かけましたが、まずそういうことはないです。 自身の経験則から言えば、大体は以下のケースに分類されます。 ①単純にテレビで報道するのが遅い。 ②書き手が報道されているのに記事が情報に埋もれる形で追い切れていない。 ③初動の対応が後手に回りトラブルが発生しているのにCMを自粛する事が出来なかった。 色々と探すと、例えばフジテレビは7月3

          広告主にテレビ局は弱いのか?

          テレビ局員によく聞かれがち勘違い集

          ザックリと思いつく内容をまとめてみました。追加して欲しいネタなどがあれば、コメントして頂ければ質問してください! ①テレビ局員は芸能人とよく会える  ・制作現場に配属されない限りほとんど会えません。  ・デスクワークがメインの社員が見れるチャンスがあるのは…    A:車寄せ/出入口    B:社員食堂、カフェ店舗    C:エレベーター   ぐらいが関の山です。正直言って、芸能人がいそうな場所の方が良く見かるぐらい全くみません…。あと、同期のアナウンサーですら見かけないの

          テレビ局員によく聞かれがち勘違い集

          気になる?テレビ局の給与体系とは?(賃金編)

          視聴者の皆様はテレビ局の社員は高給取り!だと思われている方がきっと多いはず。確かに四季報等々の数字だけを見れば、正しいです。例えば、以下の通りです。 民間放送の在京キー局に限って言うと、どこも平均年収が1300万円を超えています。地方局は在京キー局ほどではありませんが、ある程度の規模と収益を誇っている会社においても平均年収が1000万円を超えているところがあります。 https://president.jp/articles/-/19301 ※補足すると在京キー局や一部の

          有料
          500

          気になる?テレビ局の給与体系とは?(賃金編)