『サクラ』
意味もなく理由もなく
ただ見上げた空は青く
公園の池のほとりでは
水鳥たちが戯れている
どれだけの移り変わる景色を見てきただろう
失ってばかりだと思っていた
だけど違う
何も
何一つとして
あれから僕は手に入れてないのだ
何も失ってなんかいない
何も手に入れていないのだから
そしてまた時は流れ
またこの場所にも桜が咲くのだろう
あの日に見た綺麗な桜
だけどもう僕はきっと
同じ気持ちでは見れないのだろう
花は散り枯れ果てて
やがて芽を出しまた花を咲かせる
だけどその花は同じではないのだ
散った花びらは散ったまま
二度と咲きはしないのだ
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