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競争の無間地獄からいかに離脱するか

 競争はないにこしたことはありません……私が言うとたいてい奇異な顔をされます.経済学者といえば競争至上主義者と相場が決まってます(?)からね.しかし,このような理解は経済学のコアへの誤解に基づいています.正しくは,

 自分以外はみんな血みどろの競争をしていて/自分だけが競争をしないでいい状態が個人・個別企業としてはベストの状態

というのが身も蓋もない経済学的な結論なのです.というわけで今回は「経済学・経済理論を「役に立てる」ってどういうこと?」の応用編,または,「経済学思考のラジオ#8 コロナが蝕む新ビジネス」解説編です.

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