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私の奈良・南版

12月15日に奈良に行った話の続きです。

(前回)

エルムンドを出て横断歩道を渡り、近鉄奈良駅から南を目指します、が、東向北(ひがしむききた)商店街と対面している東向(ひがしむき)商店街ではなく、小西通り商店街に向かいます。

実は今年の秋、ひなさんがお母さんと奈良に来ていました。そこで「駅の近くに帽子屋があった」という。駅の近く?これか。

帽子屋

確かにこれは凄いな。当然、ひなさんにお土産の帽子を買ったのだろう、と思うかもしませんが、買いません。ひなさんの「帽子コード」は難しいので、本人立ち会いでないと買いません。

帽子屋

お米屋さん。昔からあったような気がする。

お米屋さん

今は奈良にもドトールがあるのか。

ドトール

この専門学校も昔からあって、ウィンドウに「生徒作品」を飾っていたのも昔から。

奈良きもの芸術専門学校

三条通に出ました。かなり風景変わってます、33年前と比べて。

三条通

けれど南都銀行本店は健在みたいで。奈良県の地銀、神奈川県における横浜銀行みたいなポジションです。

南都銀行本店

南都銀行、入口が凄い。

南都銀行

少し進んで「もちいどのセンター街」に入ります。
ここの住んでいた頃、しばらく「もいちどの」と読み間違えていましたが、正しくは「もちいどの」です。

餅飯殿センター街

古いお店も残っているみたいですが、シャレオツなカフェが増えたみたいです。

餅飯殿センター街

再び帽子屋発見。なぜ奈良には帽子屋が多いのか?

帽子屋

古本屋。ここも昔からあったと思う。東向北商店街にも古本屋がありました。多分、「奈良女子大」「奈良教育大」があるため、大学教科書の古本を売買する学生がいるのでしょう。大学指定の教科書って、フランチャイズの古本屋では売ってないですから。

古本屋

シャレオツな雑貨屋さん。

雑貨屋

路地。

路地

東向北商店街で見たとおり、今日は若宮おん祭「大宿所詣」「御湯立」「大宿所祭」。

御湯立。

御湯立

着物屋さん?

着物屋

さらに南下します。ここから「しもみかど商店街」。

しもみかど商店街
しもみかど商店街

昔はこんな感じのお店が多かったような記憶があるのですが、今は、しもみかど商店街もシャレオツなカフェとか増えた感じです。

陶器屋

奈良下御門郵便局。ぱっと見、普通の郵便局ですが、

奈良下御門郵便局

よく見るとただの郵便局ではありません。一体いつの建物なのだろう?
実は奈良市街、鉄道開業前は、しもみかど商店街が街の中心でした。

奈良下御門郵便局

古いお店はかなり減っている感じでしたが、この文房具屋さんは昔からあったような気がします。

ファンシー文具つねがわ

しもみかど商店街、記憶ではもっと長かったような気がするのですが、実は思ったより短かった。個人の感想です。道路を越えて、さらに南下します。

奈良町

江戸期以来の景観が残っていると言われている「ならまち」に入っていきます。いや、江戸期というか、幕末の建物は東向北商店街にもあったので「奈良では珍しくない」のですが、奈良町は割と有名になって、景観整備も進められています。

奈良町

「ああ、こういう建物、さっきから沢山撮ってるよね」
違うんです。
よく見てください。

奈良町

庚申講の「猿」。このあたりの民間宗教「庚申講」に由来しています。

奈良町。この角を曲がると、

奈良町

「奈良町資料館」があります。入場無料。
もともと個人の私設資料館として立ち上げられたというのが凄い。
庚申講の猿がたくさん吊り下げられています。庚申講については、奈良町資料館のHPをご参照ください。

奈良町資料館

もともと庚申講は現世利益を追求するタイプの民間信仰なのですが、「とげ抜き」の観音さん、拝観は無料ですが「お手ふれ料」100円。現世利益というとがめつく聞こえるかも知れませんが、現代医療のなかった時代、「観音さん」に救いを求めてきた方々が、たくさんいらしたのだろうなと思います。

「とげ抜き」の観音さん

奈良町。この蔵、昭和60年代初め頃にはボロボロでした。奈良町が観光資源として見直されて綺麗に修繕されましたが、再びじわじわと、味わいを醸しだし始めているような気がします。

薬屋さんの角。ここにもお地蔵さん。

お地蔵さんと、漢方薬屋さん

そこを左手に曲がると、これまた無料で、内部を公開している町家「奈良町にぎわいの家」があります。無料ですが見所は多い。

奈良町にぎわいの家

奥に入ってみます。

奈良町にぎわいの家

通りに面していない町家の中に、庭があります。坪庭(つぼにわ)。これはかなり大きいと思います。「北版」で近鉄奈良駅近くの奈良漬け屋でバイトしていたことがある、と書きましたが、そこにも小さな坪庭がありました。「柿の木があった」のは、その坪庭でした。

坪庭

「住居スペースを削ってまで庭を造る意義はあるのか?」
あります。日常風景が、こうなります。

竈です。

実は、もう一つ小さな庭があります。この石、もしかしたら旧元興寺のお堂の礎石だろうか?庚申講の猿が下げられていたり、「京都にはない」古き日本の日常が、ここにあります。

坪庭

「奈良町にぎわいの家」を出て、再び街を歩きます。
漢方薬屋さん。

漢方薬屋

お地蔵さん。奈良って本当にお地蔵さん多いです。

お地蔵さん

奈良町。お、見えてきたぞ。

奈良町

吉田蚊帳(よしだかちょう)。お店は幕末頃の建物で「登録有形文化財(建造物)」。メンテナンスが大変だという話を、昔、お伺いしました。今も多分そうでしょう。

とはいえ現代において蚊帳が売れるはずもなく、蚊帳を素材に使った布巾などが人気みたいです。すみません。東大寺ミュージアムでしこたま布巾を買い込んでしまったので、今日は外から見るだけにします。

吉田蚊帳

住居部分は明治期だそうです。こちらも「登録有形文化財(建造物)」。

吉田蚊帳

奈良町は、実はまだまだ広いのですが、スケジュール的に厳しいほか、何しろ大仏殿から「北回り」で歩いてきたので、そろそろ近鉄奈良駅に戻ることにします。
酒屋さん。

酒屋

なんか凄いな。

酒屋

「要するに古い町並みが好きなんだね」
余計なお世話です。新しい建物も撮ります。

奈良市内

この道は、昔住んでいた頃には歩いたことがなかったかもしれない。

奈良市内

これといって特別な何かがあるわけでもないですが、奥に見えるのは興福寺の五重塔。

奈良市内

端布を売っていた。衝動買いしそうになりましたが、使い道が思いつかなかったので買いませんでした。

端布

和菓子屋さん?最近出来たという感じではない。

とらや

と思って近づいてみたら、ただの和菓子屋ではない。アバンギャルドな「猫シリーズ」。

猫の和菓子

猫だけじゃない!「スノーマン」「トナカイ」「クリスマス」。ほんまに和菓子屋か?きっと若い人が……

アバンギャルドな饅頭

ご主人です。この写真、ちゃんとプリントして郵送させていただきました。

とらやさん

もちろん買いました。「猫の集会」2種類と、三毛猫、ドラ猫。価格は1つ350円。見た目だけじゃないです。帰宅してから食べましたが、本当に美味しい。奈良の懐の深さを改めて認識しました。

猫シリーズ

煙草屋発見。

煙草屋

大量の缶ピース。缶ピースってこんなに売れるんですか?

缶ピース

奈良にもデイリーヤマザキはあります。

デイリーヤマザキ

その向かいに猿沢池。

猿沢池

路地。

路地

今は猿沢池に面してスタバがあるのか。

スタバ

お土産屋さんが並ぶ道。

お土産屋さん

東向商店街まで戻りました。この大きな奈良漬屋さんは昔からありました。

山崎屋本店

ドラッグストアがあったので、メルペイで無糖炭酸と野菜ジュース買いました。

ドラッグストア

モス発見!

モスバーガー

「高級くだもの」。今も昔も、私には縁がなさそうです。ないです。

高級くだもの

「仏像コレクション」ガチャ。それで気づきました。仏像って、多くは著作権切れのコンテンツなのではないでしょうか。でもお寺さんの「商品化許諾権」は取得しているかもしれない。

仏像コレクション

近鉄奈良駅に戻ってきました。近鉄奈良駅の待ち合わせ場所といえば、行基さんの噴水です。

行基さんの噴水

まだおったんかい!

せんとくん

さらには仲間増えとる。

仲間?の鹿

春日自動車学校、確かに近鉄奈良駅から一番近いけど、送迎バス乗らないと、歩いて行くにはちょっと遠い。実はここの卒業生なんです。平成元年卒業。当時の教習車は三菱ギャランのディーゼル車でした。

春日自動車学校

この電車、まだ使っていたのか!1986年には既に走っていたぞ!

近鉄8400系

私はこちらに乗りました。窓から何となく見えるように、いわゆるL/Cカーです。

5820系

再び平城宮址。こちらは線路南側に復元された朱雀門。

朱雀門

「南版」はここまで。
これで今回の「私の奈良」は完結です。
「北版」より「南版」の方が観光地っぽい雰囲気はありますが、私が住んでいたのは「北版」のエリア。「南版」は、時間の許す範囲で歩いてみました。でも「とらや」は発見でした。奈良に行ったら、また立ち寄りたいです。

サポートをいただければとても嬉しく思います。 写真を撮ったり、書き物をしたり、そういう活動に活かします。