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引っ越し、不動産、ジェンダー

先週無事に引っ越しをした。何度やっても、引っ越しは大変だなぁと実感するものの、今自分がこんなにもものを所有して生きているんだということを認識するのには、とても良いエクササイズだと思った。

引っ越しまでの1週間は仕事をしながら夜パッキングを1箱することをルール化して進めたものの、なかなか進まない。そんな中で、「ミニマリスト」「引っ越し」というキーワードを入れると、ものの十数分で引っ越しを終えた猛者もいて、羨望の目を向けてしまった。ミニマリストに近づきたいなぁと思った先週末。

新たな物件は東側を向いているので、晴れていた日には朝日がものの見事に見えるのは良いし、何より明るいキッチンで料理ができるのが嬉しい。

そして今日は物件探しで感じたことについて少し触れてみたい。先日世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数で日本は146か国中125位とまたランクを下げていたけれど、ジェンダーレンズで日本社会を見ると、色々と気付くことが多い。例えば、今の物件を探すまでに6件の物件を見たけれど、不動産会社の営業担当者は全員男性だった。(今の物件の担当は唯一女性だった)それをこの前新幹線の中でふと考えていて、昔から土地の所有権を持っていたのは、男性だったからということと関係があるのでは、と思った。

明るいキッチンの部屋を探していると言っても、あまりぴんとくる男性営業スタッフの方は少なく、またSUMOなどの検索サイトでもスクリーニングを出来るのは、賃料や広さ、最寄り駅からの距離、築年数などの基礎情報に加えて、せいぜいペット可などの情報で、生活面での視点を取り入れた物件検索サイトはないなぁと思った。人にもよるとは思うけれど、女性であれば、私のようにキッチンを重視したい、とかお風呂を重視したい、とかピンポイントで生活の中での重視ポイントを持っている人も多いのでは、と思う。そしてまた、物件にしても、似たり寄ったりのものが多くて、もう少し多様性があっても良いのにな!と個人的には思う。

似たような話は、建築の世界でも多いのではと思う。情熱大陸で建築家の永山祐子さんが出演されてて、子育てをしながら建築の仕事を続ける様子はとても素敵だなと思ったけれど、日本の有名建築家でぱっと思いつくのは男性ばかりだし、Brutusなんかの雑誌に登場するのも男性ばっかりだったりする。(読者層が男性だから、というのもあるとは思うけれど)家族で住んでいる場合に、家にいる時間は女性の方が長いことは一般的なのだから、建築家も女性が半分はいて良いのになと思う。水回りやキッチンの動線など、女性ならではの視点って重要だと思う。

こんな風に、ジェンダーレンズで自分の身の回りを見てみると、結構気付くことは多い。まずは違和感を持つこと、その次に何ができるのか分からないけれど、とりあえずこの場所で気付きを共有することから始めたい。

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