見出し画像

レコードプレーヤー、プロトタイプで稼働確認

今日、オヤイデからモガミ、2706と言うトーンアーム内配線用コードと、カートリッジ接続用端子を入手したので早速繋いでみた。

なんのシールド対策もせず、ただ、カートリッジに結線した2706線をRCA端子(写真中央上)に繋いで、そこから、手持ちのエレキットのプリアンプ(TU-8500)のフォノイコ入力からミニワッター(左上にある6N6Pシングルアンプ)に繋いで、スピーカーは、マークオーディオのOM-MF4(ラビリンスバスレフ)から音を出力する。

モーター、スピンドル部とトーンアーム部は独立

出た〜!
音が出た〜!

感動的な瞬間である。

針はキチッとレコードをトレースしている

理論的にはわかっていたつもりだけれど、レコードをモーターで回してあげて、その上で、ダイヤモンドの針を走らせてあげれば、針自身で発電して信号を作ると言うこと。それを、今目の前で体現している。

その微量の信号を、プリアンプへ渡してあげて、フォノイコライザーで低音を増幅して全体のバランスを整える。そして、その後、プリ内での電圧増幅、さらに、パワーアンプ内での電圧増幅を経て、電力増幅段からスピーカーへと、人の耳に聴こえる音量に増幅すると言う事が、現実に目の前で起きている。

それも、レコードプレーヤー、プリアンプ、パワーアンプ、スピーカーの全ての流れを自作したことになる。(そうなると、この先は、自分で作曲した曲を演奏して、それをレコードに起こして、聴いてみる。と言うとてつもない方向へ向かうのか?いや、それはなさそう。)

正直な感想としては、思った以上に聴くに堪えるクオリティである。
ニアフィールドで聴いているが、高音から低音まで特に濁りはなく、左右のバランスも良く、微細な音もキチッと拾っているのがわかる。そして、外周から内周までキチッとトラックしている様である。少しレコード盤のプツプツ音が気になる事以外では聴いていて違和感は無い。
レコードを回さないで針をレコード盤に置いてプリアンプのボリュームをゼロからマックスまで回すけれど、部屋の吸音が良いのか分からないが、共振によるハウリングはなさそうである。モーター、回転部と、トーンアーム部が独立しているせいか、モーター、回転の振動も気にならない。

とは言うものの、このレコードプレーヤーの性能について、今後の課題はまだある。

1.ワウフラッター:
12Vを数百円で購入したPMW制御基盤(ボリュームで調整)に繋いだだけで直接DCモーターを回しているだけなのだけど、ある程度回していると、そこそこ安定して回っていることに驚き。
とは、言っても、やはり、途中でなんか変で音程が狂っていると言う場面も出てくるので、その辺の安定性を確保するための技術が必要である。ネットを見ていると、Arduinoとか言うマイコンの基盤の様な物にプログラミングすると、DCモーターをPWM制御ができる様である。回転センサーと合わせて作り込めば、ワウフラッターの改善ができるかもしれない。この歳で、プログラミング(C言語?)を新たに学ぶと言うのもハードルは高い様な気もするが、少し頑張ってみようと思う。いずれにしても、メーカーが商品として出している、ワウフラッターに近づけなくては、完成したとは言えないだろう。聴いていても違和感が残る。

2.糸ドライブ
本当は、ゴムドライブ用のゴムを購入したかったのだが、とりあえず、カミさんがローストビーフを作るときに使う凧糸を分けてもらい、レコードプレーヤーのベルトが回る所にできるだけピッタリに結んで、取り付けは引っ張って伸ばしてプーリーに引っ掛ける。これで滑りもなく結構しっかり回っている。
最終的に、ターンテーブルとモーターのレベルをどこまで上げるかにもかかってくるだろうけど、ゴムや糸をいろいろ試してみたい。

3.雑音性能
さすがに、ただ結線をしただけなので、外からの雑音を拾っているのだと思う。SN比は、製品として耐えられるほどには程遠い。
とは言いながら、スピーカーから出てくる音の質は、そんなに悪くはない様である。(ダメ耳の私のが聴くには思ったほど悪くない。)
雑音、ハム音を低減させる事ができれば、使い物になりそうである。

4.躯体
これはプロトタイプでとりあえず作ってみた物なので、今度は、更に躯体の構造なども考えて、共振対策や、音色の調整にも少し気を使ってみよう。とは、言っても、所詮、私の耳でわかる範囲なので、専門的な事は分からず、感覚で進めよう。

5.トーンアーム
上下、左右に自由に動く事がまずは大事な事。プロトタイプでもある程度上手く動いている。この辺のグレードアップを図る事ができるだろうか?
また、カートリッジがレコード盤面ときちっと平行になっているかとか、軽量、重量トーンアームの威力の違いなどを体現して、自分の気に入った、トーンアームを作ってみたい。

と、このレコードプレーヤー作成プロジェクトは、まだ始まったばかりである。
どこまで突き詰める事ができるのかは定かではないが、今日の第一歩で、また、頭の中は、あそこをこうしてやろうとか、どんな部材を使おうかとか、いろいろワクワクが止まらなくなってきた。