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やっぱり良い音だ。

決して自分はいい耳を持っているとは思わない。もうこの歳だし、高音は、10kHz以上は聴こえてないかもしれないし、それでなくても、いつも耳鳴りがキーンとしている。どちらかと言うと右よりも左の方がキーンとしている。
音楽の事を学んだ事も無いし、楽器も弾けなければ、音符も読めない。世の中には絶対音感を持っている人がいると言われているが、私には全く縁がない。
そんな私だけれど、自宅のロフトで、自分の作った真空管アンプとバックロードホーンスピーカーから流れてくる、バイオリンの軽やかな音や、ベースの爪弾く弦の音を聞いていると、とても気持ち良くなって最高な時間を過ごしている。IKEAのポエングに腰掛けて聴いていると、時を忘れていつまでも聴いていても聴き疲れがしない。30分毎に針を落とすレコードの操作も苦を感じない。あまりにも気持ちが良いので、うとうとしながら、知らぬ間にレコードを取り替えて、また、A面に針を落としていたりする。

真空管アンプは、シングル、PP、プリアンプなど色々作って組み合わせて聴いているけど、はっきり言ってどれも良い音に聴こえて、良い悪いという優劣はつけられない。
敢えて言えば3極管か3結にしたシングル無帰還アンプの音が、より気持ちいい気がする。

もう少しいい耳を持っていれば、真空管を違うメーカーのものに差し替えたり、カップリングコンデンサーをオイルにしたりして、音の違いがわかるオヤジになれたかもしれない。
違いが分からないのだから、下手にビンテージものに手を出さなくて良いのは懐にとって幸いである。

(写真は、木村哲さん-ペルケさんの真空管アンプの素を読んで作ったミニワッター-6N6P直結シングル)