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働いた後のご褒美

汗をかいて仕事をした後のビールの一杯!のど越しが最高で一日の疲れをいやしてくれるのは多くの人が認めること。
けど、お酒がそれほど飲めない私の場合、どちらかというと、仕事の後のお酒が待ち遠しいというより、仕事の後の自宅での音楽鑑賞が待ち遠しい。

自宅へ戻り、夕飯の食卓に着くよりも先にロフトへ上がり、電源コンセントを繋ぎ、アンプのスイッチを入れる。そして、レコードストックの束を片手で鷲掴みにして今日聴くレコードを無差別に手元へ置く。次にレコードの針を落として、リスニングポイントへ戻った時の爽快感は、きっとビール好きの人たちが味わうあの一杯の時の気分と似ている。

日々のルーチンの作業、例えば、私の場合、店舗の掃除機かけ、トイレ掃除のように営業日は毎日こなすルーチン。この作業をやっていると、手は自動的に動いてゆくが、頭の中では仕事が終わった後のレコードを回した時の爽快感をイメージしているので、なんだかワクワクしてくる。

レコード、真空管アンプとバックロードホーンを通して聴くアナログの音楽が中毒になっている気がする。真空管アンプの音から発生する偶数次高調波歪み、倍音のお陰なのだろうか?リスニング中は頭の中でアルファー波が出まくっているような心地になる。それを覚えているので、パブロフの犬のようにルーチンワークをこなしているときにも幸せで、ワクワク感があるように思う。

人それぞれ興味を持つところは様々だけれど、私の場合は、ここ数年この音楽鑑賞のルーチンが、私の人生をとても豊かなものにしてくれている。レコード、真空管アンプ、そして、音楽という芸術を創造してくれた諸先輩方に感謝である。単に音楽を鑑賞するだけでなく、私の場合それにまつわるできる限りのもの、真空管アンプ、スピーカー、できるものならレコードプレーヤーを自作したいという欲求があり、それをお小遣いの許す範囲で少しづつ実現することができる環境(カミさんの包容力?)にも感謝したい。