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ブナ材を使ったバックロードホーン他

Fostexのフルレンジ用ユニット、FEのNVシリーズを使いバックロードホーンを自作している。

1.FE83NV
Fostexの83用取説にはバックロードホーンの設計図はないので、自分で適当に設計。現場合わせで、ホーンは少しずつ広がる様にデザインした。
15mm支那合板を使用、バッフルに無垢のブナ材を貼った。塗装は、オイルステインで着色、その後、バイオリンなどに使うシェラックを刷毛塗り。
上位機種を聞かなければ、そこそこの低音を出してくれるので、このサイズでも十分使用に耐える。このサイズなら置く場所を気にしないのが良い。

FE83NV用バックロードホーン

2.FE103NV
ブナの無垢材でFostexの取説を元に作成。側面の板は板ハギをして幅を確保。無垢は、板が動くので割れ、剥がれを後からメンテナンスしながら使う。塗装は、オイルステインの後、シェラックで仕上げ。
無垢材で作ると合板に比べて低音がしっかりと、ソリッドに出てくるので、ジャズのベースで爪弾く音がハッキリと聞こえて量感も十分。

FE103NV用バックロードホーン

3.FE126NV
ブナの無垢材でFostexの取説を元に作成。側面奥行きが40cmあり、板ハギをした上で、自動鉋盤に入る最大のサイズ。現在の私の技量でできる無垢材の最大のサイズ。合板で作成した166を凌ぐ低音を出してくれる。今一番お気に入りのスピーカー。やはり、無垢材なので、作成後木が動くので、割れ、ヒビ、剥がれなどに対応が必要。

FE126NV用バックロードホーン/後ろがFE166NV用バックロードホーン

4.FE166NV
15mm支那合板を使いFostexの取説を元に作成。高音を補完するためT90-Aツイーターを接続。塗装は、無色だが、シェラックで仕上げている。
自宅で聴くには十分過ぎるほどのバランスの取れた良い音。でも、無垢材で作ったソリッド感が優れている126に軍配が上がる。

5.FE206NV
18mmの支那合板を使いFostexの取説を元に作成。塗装は、無色だが、シェラックで仕上げている。
天井が6m程ある吹き抜けの店舗に配置。
私にとって最高峰のスピーカーだが、願わくば無垢材を使って作ってみたい。
やはり、ツイターをつけて高域を補完している。

FE206NV

広葉樹の無垢材を使ってバックロードホーンを作ると、とても気持ちの良い音を出してくれ、ワンランク、いやツーランク上のスピーカーの音色を出してくれる様に感じている。
しかし、家具とは違い無垢材を機密性を持って作成し、維持してことはなかなか難しい。
木の目を読んでできるだけ動きが少なくなる様な工夫、ホゾやサネなどを上手く使って接合、そして、作成後の動きに柔軟に対応する事によって、大きなサイズのバックロードホーンでも作成が可能になる。
特に作った後は手が出せない中のホーンを構成する壁には、無垢材をラミネート上に加工して使い動きを抑えるなどの挑戦もしている。

無垢材を縦横のラミネート加工