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情シス目線で考える組織の利益を最大化する考え方

おはようございます、いつきです。

情シスとして、業務改善の相談や、組織の生産性向上の相談があります。
私は、ただただ受けた相談に応えるだけではなく、どうやったら効率的に組織の利益を最大化できるのかを考えて相談を受けたいと思う日々です。

今回はそのあたりの話をしていきます。

まず基本的な話ですが、収入から支出を引けば利益が求められます。

利益を増やすためには、収入を増やすか、支出を減らすかの2つしかありません。わたしは、重要なのは「短期的な利益を得る」ではなく、「中長期で利益を最大化すること」だと思っています。
特にSaaS導入は短期的には支出が大きくなりがちですし、業務改善は人件費が削減できないので短期的には財務的な効果は表れません。そのため、3年や5年、10年先を考える必要があります。

収入の増やし方

どんな企業でも共通しているのは、主要な事業収益は売上高になると思います。それ以外にも、助成金や補助金、金額は小さくなると思いますが営業外収益として利息や配当金があります。NPOだと寄付収入が大きな割合を占めることもあります。

収入を増やすには、売上高を増やすことがすぐに思いつくと思いますが、特に会社の規模が小さい時は助成金も一つの手段としてあるということを覚えておくと良いと思います。

売上高を増やすこと以外にも、売上高を減らさないことも重要です。

たとえば、売上が人に依存するようなビジネスモデルだった場合、人が辞めれば売上は減ります。一方で、中長期的に1人の生産性を向上させ、かつ働き続けたいと思えるような組織にしていくことができれば、効率的に収入が増えていきます。

このような組織の情シスは、生産性向上のためのツール導入や、働き続けたいと思ってもらえるような文化を作るツールを導入することが重要になります。

支出の減らし方

もう一つは支出を減らす方法です。
支出の構成要素はビジネスによってかなり大きく異なります。自社の財務諸表を見たり、競合他社の財務諸表を見たりして、どの構成要素が大きいのか把握することが重要です。

把握できたら、無駄な支出を減らしましょう。特に構成する割合が大きい部分は改善効果も大きいです。逆に構成する割合が小さい部分を減らしてもそこまで大きな効果は見込めないので後回しにした方が良いと思います。

たとえば、旅費交通費が多く、原因が出張にある場合、出張をまとめる努力や、オンラインにシフトするなどで大きく変わることもあります。情シスとして、このオンラインにシフトする仕組みの提案をしたりするのも良いと思います。

ただ、ずっと支出を減らし続けるのは簡単ではありません。どこかで限界が来ると思います。そのため、支出を減らすより、支出を過剰に増やさないことが重要だと思います。

支出を増やさない

事業が成長すれば自ずと支出は増えます。特にビジネスモデルが変わらなければ支出の構成要素もそう大きくは変わらないと思います。

たとえば、先と同様に売上が人に依存するようなビジネスモデルだった場合は、財務諸表上でも人件費(給与・雑給・外注費・業務委託費・支払報酬料など)が大きな割合を占めていると思います。

では、人件費を簡単に減らせるか?というと、答えは「No」になります。業務改善して人がいらなくなったから解雇するなんて日本ではまず耳にしません。(業務委託とかは減らせますけど、会社のブランドに影響が出ますよね)

また、その他のビジネスでも、大きな割合を占める支出を簡単に減らせるか?といえばそうでもありません。そのため、事業に必要な経費をできるだけ増やさないような仕組みを作りつつ事業を成長させる必要があります。

仕組みが浸透するにも、事業が成長するにも多少なりとも時間がかかります。「短期的な利益を得る」ではなく、「中長期で利益を最大化すること」が重要だと思っている背景はここにあります。

利益を最大化させる

まとめに入ります。
収入を増やす・収入が増えても支出が増えにくい仕組みを作る、支出を減らすと生産性が上がり利益が増えていきます。
中でも情シスが考えるのは、中長期的に収入が増えたり、支出が増えない仕組みの導入だと私は考えます。

仕組みを導入・浸透させ、生産性を向上させる、生産性が高い状態で会社が成長して、利益が積みあがる、その利益の一部をまた生産性向上の投資として利用するというサイクルを生み出すことが重要だと思います。

最初は「投資」してもらわないと始まらないですが、「投資資金がない」というケースもあります。まずはGASやExcelマクロなどコストがかからないやり方で業務改善する方法もあります。また助成金を取得する方法ももちろん良いと思います。

重要なのは、この時業務改善の結果を報告できるようにし、そこで生まれた利益を経営に認識してもらい、次の投資資金を獲得できるようにしておくことです。
そもそも経営が理解があれば最初から「投資資金」はでると思いますが、ここが難しい場合はそういった啓蒙活動もしていく必要があると思います。

情シスも経営視点を持てると面白い

情シスを始めたこ頃に「経営視点」を持てると嬉しいと管理部長の上司から言われたことを思い出しました。こういう中長期やら財務の視点を「経営視点」っていうのかなぁと書きながら思いました。

シンプルにただただ相談に乗るだけではなく、こういう視点で情報システム戦略を考え、実行するのも情シスのひとつの面白さかなと思います。

ちなみに、私は、達成欲やら、目標思考が上位の強みにあるので、こういった情シスの役割に楽しみを覚えているのだと思います。向き不向き、好き嫌いもありますが、ぜひ参考になれば嬉しいです。

ストレングスファインダーより

それではまた来週!


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