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減価償却についてまとめてみた

6月の試験に向けて簿記2級を勉強中です。(2月は友人の結婚式と被ったのです…)
先行して簿記3級の講座を通勤中に軽くインプット。

サービス提供型のNPOだと簿記の内容ってどこまで役に立つんだ…?って感じでしたが、記帳の仕組みが明確になってきて楽しいですね。

そこで今回はそのひとつの疑問だった「減価償却費」について整理しました。

減価償却って?

企業会計に関する購入費用の認識と計算の方法のひとつである。長期間にわたって使用される固定資産の取得(設備投資)に要した支出を、その資産が使用できる期間にわたって費用配分する手続きである。(wikiより)

たぶん会計の世界史を見るまではこの内容を見ても「はて…?」って感じでした。
会計期間は1年間、購入した資産を使うのは数年~数十年というのが問題の発端です。

例えば、タクシーの運転手が、300百万円で車を購入し、毎年250万円の売り上げをあげるとします。(わかりやすいように人件費等含め諸経費除きます)
この時、減価償却がなければ2~3年目はすごく好調に見えますね。でも、本当に事業の実績をとらえているとは思えません。
1年目赤字:△50万円
2年目黒字:200万円
3年目黒字:200万円

タクシー(小型)の耐用年数は3年間と決められている(国税庁HPより)ので減価償却を使うと300万円を3年間で割って計上することができます。
1年目黒字:150万円
2年目黒字:150万円
3年目黒字:150万円
売上が伸びているわけでもないので、この方が事業の実績をとらえているように見えますよね。

ちなみに、現金は1年目で300万円が出ています。そのため、「黒字倒産」とかはこのような仕組みが原因で発生することが多いです。

トップ画に線路の写真を拝借しましたが、この減価償却の考え方は鉄道が発達した時に発生したと言われているようです。列車を作る、線路を引くなど初年度に膨大な費用が発生するので、当時の投資家を混乱させたようです。

資産に含めることができる取得原価について

減価償却の基本は上記で述べたとして、仕事をしているととても疑問に思うことがあります。

パソコンなどを購入するときに本体価格+付随費用が10万円以下だと消耗品にできて、10万円以上だと一括償却資産として計上しなければいけないのです。(国税庁HPより

企業の経営状況によって、資産計上したいケースとしたくないケースがあると思うのですが、このあたりが悩ましいポイントです。だって、パソコンの最近の価格が10万円前後なんだもん…

さて、ここで付随費用と言ってるのは「資産の購入代価とその資産を事業の用に供するために直接要した費用」のことです。
パソコンを購入するときであれば、一緒に買ったMS Officeやセキュリティ対策ソフトなどですね。

ちなみに、以下のケースであれば取得原価に含めないこともできるようです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5400.htm

こんな小さな話ではなく、もっと大きな話で例に出せればいいのですが、中規模の法人の経理実務をしているとこっちの方が考えることが面倒で頻度も高くて…笑

減価償却のメリット、デメリット

ここまでの内容を整理+補足する意味でもメリットデメリットをまとめてみました。
減価償却(資産計上)のメリット:利益が経年で大きくぶれない。単年度で見れば収益が良くなる。
減価償却(資産計上)のデメリット:台帳管理が必要。決算処理で減価償却の計算をする必要がある。資産合計と現金合計の差が開いていく。要するに処理が面倒。

有形固定資産と、無形固定資産

減価償却の対象となる固定資産には、有形と、無形があります。

有形固定資産:建物、構築物、車両、機械装置など
無形固定資産:特許権、商標権、ソフトウェアなど

めっちゃわかりやすくまとまっているのでこちらを参照くださいw
https://biz.moneyforward.com/blog/21316

ちなみに、償却していくと0円になると思いきや、残存価額が発生する場合があります。
有形固定資産は1円残る、無形固定資産は0円になる。というのがポイントになります。会計ソフトによっては、残ってしまうケースもあるので要注意です。

最後に。

詳細は国税庁のサイトをご覧ください笑
会計ってどんどん変わるようです。

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