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NHKの異様なイラン体制擁護

先週イランで大統領選挙が行われ、予想通りライシが新大統領に選出されました。

選挙に先立ってFNNでも解説したように、イランの全権を握るのは「最高指導者」たる最高位のイスラム法学者です。イランは1979年にイスラム革命によって樹立された国で、初代の最高指導者がホメイニ、二代目が今のハメネイです。

大統領に立候補が認められるためには、最高指導者の影響下に置かれた「監督者評議会」の承認を得なければなりません。この監督者評議会のメンバー12人のうち6人は最高指導者が任命、残り6人は司法の長が指名します。今の監督者評議会の中には、ライシ新大統領が司法の長だった時代に指名した人も含まれています。

最高指導者のお眼鏡にかなった者だけが立候補できる行政官の職、それが大統領です。大統領には重要政策を決定する権限はありませんが、大統領が存在することにより、イランの体制は国民に支持された「共和制」だという体裁をとることが可能になり、かつ、最高指導者は失政を大統領のせいにすることもできます。

要するに、誰が大統領になろうとイランの重要政策に大差はないということです。そして大統領選は茶番だということです。

大統領選は茶番ですが、今回大統領に選ばれたライシという人物はイラン国内でも国際的にも非常に大きな問題を抱えた人物として知られています。

というのも彼は長く司法の役人としてのキャリアを積んできており、検察官時代には多くの反体制派の処刑を決定した人物として知られているからです。

特に1988年には、数千人から数万人といわれるイランの反体制派が短期間に処刑されているのですが、その判断を下した「死の委員会」の4人のメンバーのうちの1人が、このライシだったことが問題視されています。

アムネスティもHRWもライシの当選発表後、直ちに「この人は人道に反する罪を犯した疑いが強い、調査すべきだ」と声明を発表、イスラエルの首相や外相は「虐殺者」「残虐な吊るし人(ハングマンhangman)」などとライシを呼んで非難しました。

なぜ「ハングマン」かというと、

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