着物について

外出自粛をする中、クラブハウスで日本文化のことについて話す機会が増えた。

話題として多いのが着物について。

どのようにしたら着物に興味を持ってもらえるか?
どのようにしたら敷居をまたいでくれるのかということが話題になることが多い。

着物を着ることはまず敷居が高い。
着方が難しい。値段も高そう。着物の着方を指摘してくる着物警察がいて恥をかきそうで怖い、、、などなど。

これは、着物に限らず茶道についても同じような敷居の高さがあると思う。

いろいろな議論で自身勉強になった視点が以下2点

①そもそも今の人の身長にあってないので、着物の幅 機織の機械自体から変えないといけないのではないか。

②着物といえば、絹となってしまい、揃えると高額になってしまうものに業界自体がしてしまった。
木綿など日常の素材で求めやすい価格のものを駆逐してしまったのがそもそもの間違い。

個人的には、茶会を行うときには、無地の着物に袴をつけるため、それなりに着る機会はある。
慣れると着るのに時間はかからない。
着物を着ると、姿勢がしゃんとする。歩き方が変わる。丹田に意識がいくような気がする。
手の運びも、足の運びも、畳、引戸のある空間に良く合う。茶道をすると分かるが、畳の目、茶道具のサイズ、着物が身体を抑制することは、お互いに密に連携している。

着物を着ることの効用を、着たことがない人へ、興味が湧くかたちで、伝えることがまずは重要だと思う。

あと、かっこよさから入るのもありだと思う。
繊研新聞を読んでいたら、デニム着物を名古屋の企業が5年で1万着売り上げたとあった。DJに監修してもらいブランド化、値段もメンズレディースで11,000円〜13,800円、キッズ7,500円だという。
この記事からは、「かっこよさ」、「とっつきやすい値頃感」という2つの示唆を得た。


今の消費を考える上で、キーワードなのは、憧れ消費ではなく、共感消費になっていること。

憧れの人が着ているステータスのあるものを買うのではなく、
身近の、信頼する方との共感が消費のモチベーションになっていること。

着物は、まずスタートにたたないといけない。
選択肢に入る前の段階でまだ地団駄ふんでいる気がする。

また、着物を着る場の創出が必要である。
しかも、その場では、お互い励ましあってというか、楽しみあって、着物を着るという風を巻き起こさないといけない。

着物は、たためるし、皺が行きにくい。アイロンをあてないといけないこともなく、その点でも無駄なエネルギーは不要だ。
しかも誰かにそのまま引継ぎやすい。サステナブルな存在でもある。

日本文化を考える一つの切り口として今後の着物の在り方がある。これからも考え続けたい。


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