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中学生のツリーハウスが話題の地で「移住しやすさ」を実感した1週間。ふたつのアルプスが見える長野県上伊那郡「飯島町」を築いている【3つの移住】とは?

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 お会いした皆様、このような素晴らしい体験をさせてくださった皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
 宜しければFacebookの友達申請やTwitterのフォローなど、どうぞお気軽にお願いします。

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 今回の記事で、私は移住ソムリエとして「飯島町は移住しやすい」と感じ、その理由を探ることにしました。
 長野県は移住したい県ナンバー1ですが、一方で地域に馴染めずに移住に失敗したような話も聞きます。
 だからこそ地域への馴染みやすさ、つまり「移住のしやすさ」に注目する必要があると考えました。
 もしかすると地域の皆様とは違うかも知れませんが、よそ者の視点が何かのお役に立てば幸いです。

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「じりきでナガノ」の最終回は伊那路にある【日本のスイス】

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 移住ソムリエの活動に至るきっかけは長野県内のコワーキングスペースを活用した2拠点生活を体験する「ときどきナガノ」の落選だった。
 落選したものの長野県内での活動は心に決めていたので「じりきでナガノ」と称してプランを考えることにした。
 本家では対象外の県内の移住体験住宅やネットカフェをフルに活用し、さらに県内だけではなく隣県も巡るプランで、当然だが自費である。

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 今回の飯島町は「なりわいオフィス飯田」を訪れることがプラン上の目的の一つだった。
 最初に訪れた時から名前が変わり、本業のカレー事業ではご当地タレントの三四六さんとのコラボ商品が完売、新たなシェアオフィスプランなど、わずか1年強の間に大きく進化していた。
 大手の進出やFC展開など、日本のコワーキングスペースは変革期にあり、また飯田市はリニア新幹線の影響もあるので、お手本として非常に注目している。

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 その飯田市と一般道で東京の練馬区の拠点を結ぶ国道153号で通る町が上伊那郡の飯島町。新しいバイパスにある「道の駅 田切の里」のある町だ。
 おそらく近隣の伊那市や駒ヶ根市などの都市部に住んでいる皆様よりも、たぶん旅人の方が有り難みを感じるはずだ。
 「ふたつのアルプスの見えるまち」の景観は素晴らしく、地元の人が「スイスに住んでる外人さんが来て真顔で『日本にスイスがあった』と言ってたよ」と誇らしげに語るのも頷ける。

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移住したい県ナンバー1の長野で【移住しやすさ】トップ級の町

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 長野県は移住したい県ナンバー1として有名だが、決してイメージだけでナンバー1になってはいない。
 県への移住に憧れる人達が実際に無料または低料金で滞在できる移住体験住宅を、各市町村や民間団体が積極的に整備しており、移住のための県単位での空き家情報のポータルサイトもある。
 近年、他県でも移住施策に関連して空き家バンクの整備を進めているが、この「長野モデル」を見習うべきである。

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 先月号でお世話になった新城市も飯島町のトレーラーハウスを視察されていたそうだが、趣きは大きく異なる。
 内装のコンセプトはアウトドア空間ではなく、ユニットバスや床暖房やツインベッドが用意されたラグジュアリー空間で、リゾートマンションの一室に近い。
 簡便な利用手続きは、まるで友達の別荘を借りるような感覚だった。この辺のいい意味での「ゆるさ」が移住のしやすさには重要なのかも知れない。

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 他では地元の人に「移住体験」と言ってもピンと来ない場合もあるが、ここでは「トレーラーハウスに泊まってる」で通じるくらい地域に浸透している。
 町には多く移住者の店があるが、古くからの店と別け隔てなくパンフレットに載っていることからも、移住者に対する寛容さが伺える。
 もちろん地域の繋がりの濃さは感じるものの閉塞感を感じない。非常に不思議だったのだが、以下の3つの移住に出会うことで理由が分かった気がする。

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❶開拓者の移住「困難を乗り越えた『フロンティアペンギン』たちの努力」

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 トレーラーハウスを担当する飯島町役場の定住促進室の片桐知加子さんは非常に心強い存在で、飯島町だけではなく周辺の駒ヶ根市や伊那市とも協力して住まいや仕事をサポートしてくれる。
 実は住まいと仕事は多くの自治体が対応しきれていないため、今後の各地の移住施策の参考になるに違いない。
 彼女からもらった町のパンフレットで、どこが移住者の店か聞くと約7割もあり、これには驚いた。

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 千人塚で長年営業されている「つりぼり食堂」は、移住者の店ではないと思い、ネイティブな視点での移住者に対する考え方を伺うべくお邪魔した。
 すると下伊那から満州、飯島町と移住し、お店のある地域を開拓されたのが、ご本人たちだったのだ。
 これからの移住者に対して「若い頃に頑張ったから、私たちも今やっていけるので、今の時代は大変だと思うけど頑張って!」との言葉、さすがである。

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 さらに飯島駅前にある池上酒店のジェニーさんは、約40年前にアメリカから飯島町に嫁がれ、故郷テキサスの家庭の味のアップルソースやアップルバターを製造する会社を起業した。
 偶然、私の滞在期間中に飯島中学校の学生がクラウドファンディングで建設したツリーハウスが完成し「ファーストペンギン」と命名されたが、まさに様々なファーストペンギンたちが住む町にこそ相応しい素晴らしい名前である。
 移住者が地域に受け入られやすいのは、彼女ら彼らの努力や苦労を活かして、今の地域コミュニティが形成されているからに他ならない。

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❷地域おこし協力隊員の移住「それぞれの『個性』が活躍できているという事実」

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 地域おこし協力隊員のイベントやセミナーに参加や協力をしているので、本音を聞く機会が多いが、多かれ少なかれ不満があるのは当然だ。
 ただ、その地域との相性は、日々の不満の多少ではなく、任期満了後に地域に移住するかしないかで判明する。
 その点でも飯島町は非常に優秀で、残念ながら今回はお会い出来なかったが、婚活事業で各地で活躍中の木村彩香さんなど、移住した元隊員の活躍が目立つ。

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 滞在中に町内でローコスト住宅の看板を見つけ、興味本位から伊那市のモデルハウスに行くと、案内してくれたのは驚くことに飯島町の元隊員だった。
 東日本大震災で思うことがあり、東京から名前すら知らなかった町に来たそうだが、このように任期満了後も留まり、まもなく自らの新築住宅も建てる。
 この3月で任期満了の隊員に至っては、最初から町への移住を決めて応募しており、もちろんこのまま住み続ける。

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 現在任期中の隊員も、原発事故で被災された際の避難先だった飯島町への恩返しの気持ちで応募された吉田茂さんなど、人としての魅力を大いに感じる。
 隊員からは任務地にアタリとハズレがあると良く聞くが、どちらに感じるかは人によって異なり、その差は「やりがい」の有無なのかもしれない。
 この地がアタリであることは結果が物語るが、一方で「アタリだと思うことができる隊員」を見抜き、やりがいを持続させる力があるようにも思える。

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❸蕎麦好きの移住「新たな旅人を呼び込む力のある『趣味コミュニティ』の存在」

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 私が傾倒しているIMCJPは東京を拠点とする写真好きのコミュニティだ。オーストリア出身の旅行ブロガー夫妻の主催なので、参加者は老若男女かつ多国籍。
 世代や性別や国や宗教が異なっても、共通の趣味があることで話題が膨らみ、お互いへの理解や関心に繫がる。
 趣味から繫がる移住はしやすく、例えば長野の北信や新潟の上越ならスキーやスノボ、千葉の房総ならサーフィン、愛知の新城ならラリーだろう。

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 実は飯島町は非常に恵まれていた。長野は信州蕎麦で有名だが、蕎麦種子の県内最大の産地なのだ。
 これを知る人は相当な蕎麦好きだろうが、だからこそ町には相当な蕎麦好きが集まって、毎週、会合を開催している。
 結果的に移住や2拠点、さらには共同で町内に店舗(そば道場ななくぼ)を運営するなど、決して自治体の力だけではできないことが起こっている。

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 蕎麦目当ての観光客が来ることで、自ずと「よそ者」に対する耐性ができ、町は開かれていく。蕎麦好きのよそ者が移住して地域に馴染み、その連鎖が続く。
 結果、蕎麦好きだけではない全ての移住希望者にとっても、町全体が移住しやすい雰囲気になっているのではないか。
 そう考えるとともに、私は飯島町に「未来の軽井沢」になりうる可能性を感じるのだった🙂(了)

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ご当地グルメコーナー😋

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 とても1週間じゃまわりきれなかったので、私もまた行きます✨

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0. 越百の水😋無料
- 与田切公園-

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 いつでも公園に美味しい湧き水を汲みに行けます💦実は町の水道水も美味しいかったので、飲み比べてみて‼️

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1.もりそば😋600円
- そば道場ななくぼ-

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 蕎麦打ち会の皆さんが作った打ちたて茹でたて蕎麦が食べられます🤩あっという間にペロリといただきました🙏

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2.アップルソース😋2つで464円
- 池上酒店-

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 ソースと言えば「かけるのかな?」と想像しますが、ホットアップルパイの中身みたいなスイーツです😍

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3.五平餅😋200円
- つりぼり食堂-

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 水は山からの天然の湧き水、お米も野菜もお味噌もクルミもお店もお家も全て、この地でイチから手づくり😍

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4.五平餅😋150円
- ふるさとの味いいじま-

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 小ぶりで食べやすく、ほどよい甘さ。実は地元のスーパーでも売っていて、もはや地域のお茶のお供になってます😊

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5.いなり寿司😋朝食セットで600円
- 道の駅 田切の里-

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 やたら美味しくてビックリ。聞けば作っていたのは日本食の板前さん。期間限定だったけど、また食べたい🤣

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6.りんご😋3個で200円
- 道の駅 花の里いいじま-

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 1袋だけ小ぶりで安かったのをすかさずゲット😆 酸味があってシャキシャキしてて歯触りが良くて、買って大正解‼️

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7.りんご😋5個で200円
- そば道場ななくぼ-

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 甘くて美味しかったデザートのりんご、傷アリ品で店頭で売ってました‼️熟しててジャムにもなる美味しさ😚

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8.やしょうま😋270円
- A・コープ七久保店-

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 綺麗だったので、食べ方すら知らないのに衝動買い😅切餅かと思いきや、ほんのり甘い和菓子で嬉しい誤算🤣

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9.いちごスムージー😋380円
- Siesta(伊那市)-

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 お世話になってるwee+さんのカフェ、評判が良くて、ママさんだけじゃなくデートスポットにもなってまーす😍

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10.三四六咖喱😋1箱600円
- 大原屋(飯田市)-

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 WEBでは完売で入手できなかった三四六×カレーの大原屋×平安堂のカレー、最後の4つ買っちゃいました🙏

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長い長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました🙏🙏🙏

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 今回の記事は終わりますが、飯島町の魅力はまだまだたくさんありますので、ぜひ皆さんの「続き」を楽しんで欲しいです。

次こそ🔻絶対に🔻行きたい🤣

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 今回の滞在で、展開予定の木曽路や岩村町(岐阜県恵那市)へのアクセス状況を確認してきました✨

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