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アルコール依存症で亡くなった親友 #26 無限だと思っていたものは奇跡の時間だったことを知った

僕は時間は無限だと思っていた。

僕も、誰でも、いつかは寿命を迎えます。
人間の命は永遠ではないことはわかっています。
しかし平均寿命のような年齢はまだまだ先なので
普段、僕の呼吸が止まる日を考えることはなかった。

あと何年生きられるだろうというよりは
人生は延々と長すぎるなと思っていました。

春樹君がある日突然旅立って
時間は無限ではないことを知った。

春樹君と過ごした
なんでもない日常は
素晴らしい時間だった。

今、当たり前に隣にいる人と
一緒にいられることは
奇跡の時間だった。

退屈に感じる時もあったけど
そんなどうでもいい時間こそ
幸せだったのだと気づいた。

この世には
数えきれない程たくさんの人がいるのに
特定の人と出会って親しくなることは
不思議ですね。

あんなこともこんなこともあったなと思い出す。
ここにもあっちにも行ったなと思い出して
記憶の中でしか会えなくなった今なら
一瞬でどこへでも行ける。
それが寂しいと感じる。

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