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目標必達なんて害でしかない

目標なんて、ろくなもんじゃありません。
個人的な目標は別ですよ。目標を定めて奮起すれば良いのです。
ダメなのは、会社とか組織で決める目標です。単に指標として定めてるだけならいいですが、必達の目標はダメです。

なぜダメか。それは目標を設定したとたんに、本質を見失うからです。
本質を無視して目標達成したとしても、良いことはありません。

某自動車会社の昔の事例を紹介します。
販売台数の目標を達成する為、値引きに頼りました。
その結果、目標は達成しましたが、利益は赤字。おまけに大幅値引きして売り続けたせいで、ブランド力が落ちました。

目標は達成できたのに、何もいい事がありません。逆に悪い事ばかりです。
それは、目標必達の為なら手段を選ばないという本末転倒、つまり本質を全く考えない事をしたからです。

本来の目標は、目先の販売台数ではないはずです。
いかにブランド力を上げて、価格が高くても買ってもらえるか、であるはずです。
それによって、自ずと販売台数も利益も上がるわけです。

昔の新聞の勧誘もそうです。
目先の目標を達成するために、3ヶ月でいいので契約してくれと、洗剤やらを沢山持って来るのです。 単純にノルマを達成したいだけの小手先の手段にすぎません。 こんなの新聞業界のイメージダウンになるだけで、デメリットしかないわけです。勧誘員はノルマ達成の為なので仕方ありませんが、それを統括している人達は馬鹿じゃないかと思ったものです。

コスト削減の目標値なんてのも馬鹿げています。
最初はいいけれど、長年やっているうちにネタがなくなります。
それでも、その年の目標値があるわけですから、無理にでもネタを探す必要があります。

苦肉の策で、多少品質を犠牲にしてまでコスト削減を行うわけです。
その結果、不具合が多発してリコールとなるのです。
コスト削減で得た利益以上に、リコールで出費するのです。
それだけではありません。 信頼も落ちるのです。

組織レベルの必達目標とは、このような馬鹿げた事の温床なわけです。
それなのに、目標は重宝されます。それは管理する側がやりやすいからです。
会社のお偉いさん、目標設定で本末転倒にならないよう気をつけてください。
目標なんて、「目先の利益」のようなものです。
死守しなければならない目標なんて害にしかなりませんから。

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